2022年1月6日12時57分にYAHOOニュース(河北新報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前8時55分ごろ、大崎市三本木音無山崎のR工業三本木工場から「爆発があった」と119番があった。
大崎地域消防本部によると、50代の男性従業員1人が顔や喉に大やけどをし、別の50代男性従業員が太ももに軽いけがをした。
2人とも命に別条はない。
R工業によると、現場は敷地内の高純度赤リン工場棟。
午前8時50分ごろに爆発があり、爆風と黄リンの発火の影響で、生産棟の外壁と設備の一部が損傷した。
建物内に計8人がおり、6人は無事だった。
消防本部は消防車など14台を出動させ、午前11時29分に鎮火した。
同社や消防本部によると、工場では電子機器の生産に使う化合物半導体の原料を製造し、黄リンを硝酸で洗う機械を稼働させていた。
有害物質の漏出など、周辺への影響はないという。
R工業は東京に本社がある化学メーカー。
同社は「近隣の皆さまをはじめ、株主やお取引先さまにご迷惑、ご心配をお掛けしたことを深くおわびします」とのコメントを発表した。
現場は、同市三本木と宮城県大衡村の境界に位置する国道4号沿いの丘陵地帯。
三本木工場は1985年、電子材料関連の拠点として操業を始めた。
現場に散らばった黄リンなどの危険物を取り除いた後、県警古川署などが実況見分を行う見通し。
■住民13人一時避難
「ドーンと大きな音がして自宅のふすまが揺れた」。
大崎市三本木のR工業三本木工場で爆発事故があった6日、現場近くの住民らは新年早々の異常事態に身を震わせた。
工場は壁の一部が吹き飛び、赤い鉄骨があらわになった。
市などは同日午前、工場北側の住民らに避難を呼び掛け、5世帯9人と国道4号の拡幅工事のため事務所を置く建設会社員4人の計13人が、市三本木保健福祉センターに一時、身を寄せた。
避難した70代の主婦は「ふすまが大きく揺れたが、何が起きたか分からなかった。とんだ一年の始まりになった」と顔をしかめた。
同様に避難した建設会社員の男性(58)は「大きな音がしたので車が衝突したのかと思った。工場でけたたましく非常ベルが鳴っていた」と語った。
同日午後2時15分以降、安全が確認されたとして避難者らは自宅に戻った。
70代の農業男性は「化学品を扱う以上、十分に気を付けてほしい」と工場に注文を付けた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b2b40002e420a4f2193b2f3e2613866f7fe5d622
1月6日17時30分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、消防到着時に炎は上がっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日朝、宮城県大崎市三本木にある半導体の原材料を製造している工場で爆発事故があり、男性2人が病院に搬送されました。
消防が到着した時には炎は上がっておらず、屋内に煙が充満した状態だったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c40fa05815b44d393dd61232cde4a34d4a8083ea
(2022年1月18日 修正1 ;追記)
2022年1月17日12時7分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、原料の黄リンから不純物を取り除く精製作業中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
R工業によりますと、事故当時、工場では半導体の原材料になる赤リンを製造するため、原料の黄リンから不純物を取り除く精製作業をしていました。
作業の過程で使っていた薬品と黄リンが反応して、爆発が起きたとみられるということです。
爆発で飛び散った黄リンが発火し、制御盤や電線が焼けました。
警察は、薬品の取り扱いを含めた当時の状況について、引き続き調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc081eef45db837caab2c6d88dae26494c1787ca
(2022年1月22日 修正2 ;追記)
2022年1月19日11時20分にYAHOOニュース(日刊工業新聞)からは、R工業は半導体原料などに用いられる高純度赤リンの世界的なメーカーゆえ供給不足が懸念されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
化合物半導体やシリコンウエハーの製造に必要な高純度赤リンに、供給不足の懸念が生じている。
高純度赤リンは日本化学工業とR工業が世界的にシェアを二分するが、半導体市場の旺盛な需要により、同材料の需要も想定以上に高まっている。
日本化学工業が生産能力の増強を進める中、6日にR工業の三本木工場(宮城県大崎市)で爆発事故が発生し、影響が危惧されている。
原料となる黄リンの高騰も含め、今後の展開が注目される。
高純度赤リンは、化合物半導体材料のインジウムリン(InP)などの原料やシリコンウエハー製造のドーパント(機能向上のために混入する不純物)材料、光通信向けの受発光素子材料として用いる。
パワーデバイス市場や光通信デバイスにおける需要拡大に伴い、需要が高まっている材料だ。
【日本化学 急速な需要増に対応】
・・・
需要増加に対し、日本化学工業は2021年4月に福島第二工場(福島県三春町)に高純度赤リンの生産棟を新設・稼働した。
約3億円の投資で生産能力を従来比2倍にした。
だが、想定以上の急速な需要増加により、8月に約8000万円の追加投資を開始。
7割ほど稼働していた新生産棟の残りのスペースにも設備を導入し、22年春―夏ごろの稼働を目指して対応を急いでいる。
しかし、活況を素直に喜べる状況ではない。
高純度赤リンの原料は黄リンだが、輸入価格が高騰している。
貿易統計によれば、黄リンが大半を占めるとされる「りん」の輸入単価は、21年11月に1トン56万6368円と、2カ月前の9月と比べて約70%高騰した。
最大生産国の中国で供給量が減少し、急激に値上がりしている。
【ラサ工業 工場で爆発事故】
加えて、6日にラサ工業の高純度赤リンを製造する唯一の拠点である三本木工場で爆発事故が発生。
17日から在庫の出荷を再開するが、13日時点で生産の再開は未定。
シェア上位2社のうち1社の稼働が止まり、影響が危惧されている。
日本化学工業の阿部営業本部第二グループリーダーは、「年明け以降、問い合わせの声は増える一方だ。キャパシティー不足の解消を進めているが、厳しい」と、不安の声を上げる。
さらなる生産体制を構築しようにも、「福島第二工場敷地内に余裕がないため、他製品含め生産関連設備を全体的に見直す必要がある」という。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7446c4fc0de4a314ba420f05231a0fed20ddd6ad
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。