2019年11月19日10時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡工業大(福岡市東区)の研究グループが、福岡市内で採取した大気から微細なマイクロプラスチックを検出した。
プラスチックは海洋汚染が世界的な問題になっているが、研究グループは、空気にも微小なものが含まれ、地球規模で移動しているとみて調査を進める。
福工大の永淵修客員教授(環境科学)らは今年3~9月、同市東区のキャンパスの屋上で空気や雨を採取。
電子顕微鏡や、光を当てて素材を調べる機器などで分析したところ、大きさが数十~数百マイクロメートル(1マイクロメートルは1千分の1ミリ)のポリエチレンやポリプロピレンを見つけたという。
海で見つかる、大きさが5ミリ以下のマイクロプラスチックよりも、さらに小さいサイズだ。
永淵さんはこれまで、水銀や鉛などが雨や雪とともに大陸から日本へ運ばれてくる「越境大気汚染」などについて研究してきた。
九州の山で採取した樹氷の分析結果からも、マイクロプラスチックとみられる物質が見つかっているという。
プラスチックは、海に捨てられ、紫外線や波などで劣化して小さくなったものを生物がのみ込む海洋汚染が問題になっているが、大気中のマイクロプラスチックについては今年、フランスとスペインにまたがるピレネー山脈や北極圏など、都市部から離れた場所で検出したとする論文が相次いで発表された。
都市部からのほか、海から風に巻き上げられて大気中をただよい、長距離を移動している可能性があるという。
永淵さんらは今後、福岡市や東京都内の大気のほかに、屋久島や九重、富士山に降った雨や雪、樹氷などを分析して、マイクロプラスチックの有無や移動経路を本格的に調べるという。
マイクロプラスチックが人間も含め、生物の健康に悪影響を及ぼすかどうかはよくわかっていない。
しかし、永淵さんは「PCBやDDTなど有害物質がくっついたマイクロプラスチックを吸い込むリスクが、これから問題になる可能性もある」と話す。
大気中のマイクロプラスチックは極めて小さいため、効率的に分析する技術の開発も進めたいという。
https://www.asahi.com/articles/ASMC74DGWMC7TIPE012.html
※ピレネー山脈で見つかった件は、下記記事参照。
(2019年4月23日 NHKサイカル)
生態系への影響が懸念されている微小なプラスチックごみ、「マイクロプラスチック」が、海だけでなく、ヨーロッパの山脈の大気中から検出されました。
都市から遠く離れた場所まで浮遊して運ばれたとみられています。
「マイクロプラスチック」はプラスチックごみが細かく砕かれたもので、これまで海で多く見つかり、有害物質が付着しやすいことから、主に海の生態系への影響が懸念されていました。
ところが、フランスとイギリスの研究グループが、ピレネー山脈の標高1400メートル付近で5か月にわたって大気中の粉じんを集めたところ、1日平均でフィルター1平方メートル当たり365個のマイクロプラスチックが検出されたということです。
大きさは20分の1ミリ以下のものが多く、形は破片状のものから繊維状のものまでさまざまで、材質はプラスチック容器などに使われるポリスチレンやポリエチレンが多く見られました。
この場所は大都市から100キロ以上離れていますが、マイクロプラスチックは大気中を浮遊して運ばれたとみられていて、研究グループは、「研究は始まったばかりで、より多くの調査が必要だ。プラスチックごみを環境中に捨てるのをやめる必要がある」と指摘しています。
この研究成果は、イギリスの科学雑誌「ネイチャー ジオサイエンス」に掲載されています。
※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://www.nature.com/articles/s41561-019-0335-5
https://www.nhk.or.jp/d-navi/sci_cul/2019/04/news/news_190423/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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