2017年12月26日11時21分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
気象研究所(茨城県つくば市)が、竜巻などの局所的な突風の「前兆」をレーダーで捉え、進路を予測するシステムを開発した。
既に、山形県内を走るJR羽越線では冬季の運行に活用されており、新たに竜巻にも活用できることが今回判明したことから、今後、全国への運用拡大を目指す。
竜巻は直径が数10~数100mと小さいうえ、短時間で消滅することから、地上に固定した風速計では捉えるのが難しい。
2005年12月25日に局所的突風で羽越線が脱線・転覆した事故を受け、同研究所はJR東日本と共同で、上空の風の動きを広範囲に観測できるドップラーレーダー2台を山形県庄内地方に設置し、突風の研究を始めた。
10年間の観測で、地上300mほどの上空に発生する直径数km以下の空気の渦が突風の「前兆」であることが判明。
観測データから渦を自動的に見つけ、突風の最大風速や進路を予測するシステムを開発した。
このシステムを使って、つくば市内などに甚大な被害をもたらした12年5月の竜巻を解析したところ、最初の被害が発生する約12分前の時点で、境町上空に渦を確認。
その後、常総市やつくば市方面に動いた。
竜巻の実際の移動経路と一致していたことから、渦を探知することで竜巻の進路を予測できる可能性が高いという。
同研究所の楠研一室長は、「竜巻が到達する10分前でも、情報提供できれば、命を守ることができるかもしれない。季節や地域による違いなども調べ、全国で使える予測法を確立したい」と話す。
出典
『天気 竜巻の前兆捉え進路予測 気象研がシステム開発』
https://mainichi.jp/articles/20171226/k00/00e/040/259000c
(ブログ者コメント)
突風予測システムが開発されたという情報は、下記記事参照。
2017年12月13日掲載
『2017年12月5日報道 JR東日本と気象研は12年前の羽越線突風転覆事故の再発防止策として、ドップラーレーダーを使った突風予測システムを開発した、突風の多い冬場だけ運用する』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7845/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。