2015年8月8日20時12分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月8日付で朝日新聞夕刊(聞蔵)からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
8日午前6時半ごろ、福島第1原発構内北側の土捨て場付近で、大型のバキュームカーのタンクの清掃にあたっていた下請け会社の52歳の男性作業員が閉まってきたタンクのふたに頭を挟まれ、病院に運ばれたが、およそ1時間後に死亡が確認された。
東電によると、このバキュームカーは「凍土壁」の建設現場で作業に伴って出る水を取り除くのに使われたもので、男性は跳ね上げる形で開く電動のふたを開けてタンクの後部から中に入り清掃作業をしていた。
その後、男性から「ふたを閉めて下さい」という合図があったため、もう一人の作業員がタンクの前の部分にあるレバーで閉める操作を行ったところ、男性が挟まれていたという。
福島第1原発で廃炉や汚染水対策の作業中に起きた死亡事故は、去年3月に作業員が土砂の下敷きになった事故や、ことし1月に作業員が高さ10mのタンクから転落した事故に続き、今回が3件目。
東電は、福島第1原発でのすべての工事を順次中断し、原因を分析して再発防止策を検討することにしていて、いつまで工事が中断するかは見通しが立っていないとしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6054007491.html?t=1439065742864
8月9日付で福島民友からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前6時25分ごろ、東京電力福島第1原発で大型バキューム車を清掃していた男性作業員が、車両後部のタンクのふたに頭部などを挟まれ、約1時間30分後に搬送先の病院で死亡が確認された。
第1、2原発での死亡労災事故は今年に入り3人目。
死亡労災事故の発生を受け、東電は第1原発構内の全ての作業を当面停止し、安全対策を再点検する。
30~40年かかるとされる廃炉作業を着実に進めるためには、政府と東電による過酷な作業環境と現場の安全管理能力の改善が急務となる。
男性は、同僚と2人で車両後部のタンク内の清掃などを行っており、同僚が車両の助手席側にある操作盤からタンクのふたを閉めた際、男性が巻き込まれたとみられる。
ふたの開閉は油圧式だった。
男性らは、全面マスクに防護服、ヘルメットを着けて作業していた。
操作盤の場所からは、男性がいたとみられる車両後部は見えにくいという。
出典URL
http://www.minyu-net.com/news/news/0809/news3.html
8月11日付で朝日新聞福島中会版(聞蔵)からは、事故時の状況に関する下記趣旨の訂正記事がネット配信されていた。
東電は10日、男性はふたからステッカーを剥がしていて事故に遭ったと発表した。
当初は清掃中だったと説明していたが、「情報確認が不十分だった」として訂正した。
東電によると、男性がステッカーを剥がしやすいように同僚が前部にあるレバーを操作してふたを下げた際に、頭を挟まれたとみられるという。
(ブログ者コメント)
東電HPの8月8日付プレスリリースに、同型バキュームカーの写真が掲載されている。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150808_01-j.pdf
(2015年8月18日 修正1 ;追記)
2015年8月18日付で読売新聞福島版から、点検確認後に順次作業が再開されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は17日、9日から中断していた作業を、安全確認後に順次再開すると発表した。
本格的な再開は18日以降になる見通し。
東電によると、作業員らが今回の事故を踏まえて再発防止策などを話し合い、重機の操作手順や作業中の監視態勢などを点検する。
点検結果を東電と協力企業で確認して、作業を再開させるかどうか判断する。
中断していたのは、建屋周囲に設置が進む凍土壁の配管工事や汚染水をためるタンクの設置工事などで、汚染水処理や放射性物質の測定などは続けていた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20150817-OYTNT50076.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。