2021年8月26日付で毎日新聞和歌山版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日の強風で鋼板製の屋根がはがれ、県道に落下した、和歌山市の南海電鉄和歌山市駅前広場にある待合場所について、市は25日、屋根下地のセメント板が強度不足で、施工不良があったと発表した。
点検・交換し、9月中旬まで復旧工事をする。
待合場所は一般競争入札で市内の建設会社が受注し、2020年12月に完成した。
市によると、鉄骨で組んだ屋根に角材をつるしたデザイン。
工事中、角材の重みで鉄骨がたわみ、設計段階で指定された種類のセメント板をうまく固定できず、割れてきたという。
そのため、現場の判断で別のセメント板に交換したが、市に報告していなかったという。
市は、交換したセメント板から留め金具が抜け、鋼板製の屋根(約64平方メートル)が風で飛ばされたとみている。
被害を免れた鋼板製の屋根(約131平方メートル)もはがし、下地を確認する。
https://mainichi.jp/articles/20210826/ddl/k30/040/416000c
8月26日19時50分に産経新聞からは、鉄骨が撓んだため屋根をビス留めする板にヒビが入ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、屋根の工事は市内の「M建設」が受注し、下請け業者が手掛けた。
工事中に屋根の角材の重みで鉄骨がたわみ、屋根をビス留めする板にひびが入ったため、現場の判断で、設計段階と異なる強度不足のセメント板で補修したが、市に報告していなかった。
落下後の市の調査で判明。
M建設側も認め、復旧工事の全額(約500万円)を同社側が負担することで合意したという。
https://www.sankei.com/article/20210826-LLAMR45H6ZNLFE5LUEOCNNJLIU/
8月25日19時6分にテレビ和歌山からは、設計よりも密度が低い下地材に変更したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
屋根の下地材が、設計で指定されているセメント板よりも密度の低いもので施工され、金属製の屋根を固定するネジの強度も不足していたことが判りました。
設計で指定されていたセメント板ではネジがうまく打てなかったため、現場の判断で別のセメント板に変更されていたということです。
https://www.tv-wakayama.co.jp/news/detail.php?id=65327
※事故当時の状況については、8月9日18時35分に和歌山放送から下記趣旨の記事が、現場写真付きでネット配信されていた。
台風9号から変わった温帯低気圧の影響で、和歌山県内では、強い風が吹き、和歌山市でけさ(8/9)、駅前に設置された待合場所の屋根が吹き飛ばされる被害があったほか、県内で4人が、強風のため、徒歩や、自転車やバイクで転倒し、重軽傷を負いました。
きょう午前4時過ぎに暴風警報が発表されたため、災害警戒本部を設置して対応にあたってきた和歌山市によりますと、きょう午前中、市内の3ヶ所で、自転車やバイクが強風にあおられて転倒する事故が相次ぎました。
和歌山県危機管理局のまとめによりますと、和歌山市の60代と70代の男性が軽いケガをし、自転車に乗っていた50代の男性が腕の骨を折る大けがをしたほか、日高町では、きょう昼前、80代の女性が歩いていて強風にあおられ、足の骨を折る大けがをしました。
また、南海和歌山市駅前では、待合場所にある日差しや雨を避けるための屋根が強風であおられ、縦4・6メートル、横15・6メートルのガルバ二ウム合板が吹き飛ばされました。
目撃者からの通報を受けて現場に駆け付けた和歌山西警察署によりますと、屋根は、およそ10メートル離れた道路まで飛ばされていて、片側二車線の道路を一部封鎖して、およそ3時間かけて撤去作業にあたりました。
この強風による被害で、けが人などはありませんでした。
(ブログ者コメント)
〇写真などから判断すると、屋根全体が飛んだのではなく、葺いていた金属製の屋根材が飛んだということのようだ。
〇どのメディアも「施工不良」だったというトーンで報じているが、そもそもの発端は、角材の重みを計算に入れていなかった?「設計不良」のような気もする。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。