2014年9月1日13時57分にNHK鳥取から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月2日付で日本海新聞と毎日新聞鳥取版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前9時すぎ、米子市西町にある鳥取大学医学部附属病院の男性職員から、「薬品を混ぜて有毒ガスが発生したかもしれない」という通報が消防にあった。
消防や警察が調べたところ、病院の敷地内で地下水などをろ過する装置の清掃点検作業を行っていた業者の男性が、消毒に使うアルカリ性薬品の「次亜塩素酸ナトリウム」が減っているのを確認し、タンクに補充しようとしたところ、誤って酸性薬品の「ポリ塩化アルミニウム」約18ℓを混入させてしまったという。
このため、タンクに残っていた約5ℓの次亜塩素酸ナトリウムと化学反応が起こり、目や皮膚などに強い刺激を与える有毒な塩素ガスが発生したという。
消防や業者ではすぐにタンクを水で洗い流すなど中和作業を行ったが、周囲に異臭が広がったことから、警察と消防が近くに住む人たちに一時、屋内避難を呼びかける騒ぎとなった。
警察や消防によると、この騒ぎで気分が悪くなった人やけがをした人などはいないという。
タンクには、入れるべき薬液名が記されているだけで、注入口は同じような形をしている。
鳥取大学医学部附属病院では、「周辺の住民に迷惑をかけて申し訳ない。業者に指導を徹底するとともに薬品の置き場所を分けるなど再発防止策を検討する」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tottori/4043052881.html?t=1409614547834
http://www.nnn.co.jp/news/140902/20140902010.html
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20140902ddlk31040561000c.html
2014年9月2日6時19分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鳥取大医学部は、1日午後、福本・医学部長らが記者会見して経過を説明し、異臭発生について陳謝した。
井戸水はトイレの水として今年4月から使用し、薬剤は1か月に1回補充。
再発防止のため、隣り合っている二つの薬剤タンクの外カバーを色分けするなど、判別しやすくするという。
一方、1300人以上の入院・外来患者がいた病棟と中央診療棟などに、一斉放送で異臭発生を伝えるまでに1時間20分かかったことを明らかにした。
佐藤・医学部事務部長は、「対応が遅れ、反省している」と述べた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140901-OYT1T50140.html?from=ycont_top_txt
鳥取大医学部付属病院HPには、下記趣旨の記事が掲載されていた。
平成26年9月1日、午前9時頃、第二中央診療棟南側ポンプ設備において、防災用の備蓄用水である井水(※)の浄化装置で、本来、次亜塩素酸ナトリウムを入れるタンクに、誤ってポリ塩化アルミニウムを入れたことにより、化学反応が起き、塩素ガスが発生するという事故が起きました。
直ちに消防局へ通報し、薬品の除去、洗浄が行われ、ガスの発生は解消されました。
この浄化装置は、貯水槽の手前にあるもので、作業にあたり止水していたため、井水への影響はありませんでした。
※鳥取大学医学部には、防災用の備蓄用水を確保するため、今年3月に井戸が完成、4月から運用しています。そして、この井水(井戸からの水)を工業用水の貯水槽に入れて蓄えています。
出典URL
http://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/news/14556.html
(ブログ者コメント)
PACと次亜塩素酸ナトリウムを間違えて補充し塩素ガスが発生する事故は、毎年のように起きている。
事故発生には、いくつかのパターンがあるが、同じ事故が繰り返し発生するというパターンの、これは代表的な事例の一つだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。