2016年12月3日5時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
Q.地震や暴風などで家屋が被害を受けた時、応急処置として屋根にブルーシートを使用していますが、なぜ一般的にブルーシートなのですか?
イエロー、ブラックなどのシートではいけないのですか。
A.今年4月に震度7の地震があった熊本県では、ブルーシートで屋根を覆う家屋が目立ちました。
シート製造大手の「萩原工業」(本社・岡山県倉敷市)によると、同社のブルーシートは、ポリエチレンを主原料とする合成樹脂繊維を加工してつくられています。
農業向けなどに銀色や迷彩色のシートもありますが、定番は青色です。
同社によると、1960年代まではオレンジ色が主流でした。
トラックの荷台にかぶせる用途で作ったシートがオレンジ色で、その後、一般向けに売られるようになったからだそうです。
ただ、その顔料に有害な成分が含まれているという話が業界内に広がり、70年代にシートメーカーや顔料メーカーで話し合って、業界として青色に統一したそうです。
青が選ばれたのは、紫外線による劣化が進みにくいことや、顔料の値段の安さ、さわやかなイメージなどが理由でした。
災害時に見かけるブルーシートですが、自治体ごとに備蓄状況は様々です。
住宅の罹災証明書約11万2千件(11月末現在)を交付した熊本市の場合、備蓄は約400枚。
他の自治体からの救援物資などで補充しながら、被災者に配りました。
東京23区で人口が最も多い世田谷区は、約2万7千枚を備蓄しています。
「避難所に敷いたり、屋外の物資にかけたり、多用途に使えるので多く持っておきたい」と話しています。
出典
『(Re:お答えします)災害時、なぜ「ブルー」シート?』
http://www.asahi.com/articles/DA3S12688063.html
(ブログ者コメント)
〇本件、他に情報がないか調べたところ、以下が見つかった。
(2014年1月28日付 杉田エースHP)
災害時や工事現場などで活躍しているブルーシートですが、名前の通り、ほとんどが青色をしています。
青色でなければいけないのでしょうか。
合成樹脂が出てくる前は綿布や帆布が使われており、オレンジ色が主流でした。
その名残で、合成樹脂製に変わった直後もオレンジ色が主流だったのですが、1965年頃に「オレンジ色の顔料に人体に悪影響を及ぼす重金属のカドミウムが含まれている」という話が広まり、次第に青色に変わっていきました。
ちなみにその後の調査で、オレンジ色の顔料にはカドミウムは含まれていなかったそうです。
オレンジ色の代わりに青色が選ばれた理由は、空や海の色に近く、景観を損ねないことや青色の顔料が一番安かったことなどいろいろあるそうですが、「青はさわやかな色」というのが一番の理由だそうです。
現在のブルーシートは、ポリエチレンの糸を織ってシートにし、ラミネートコーティングしたものがほとんどで、「ポリエチレンラミクロスシート」とも呼ばれます。
青以外にも茶色や銀色、迷彩色などがあり、茶色のシートは周りの景観を損ねないという理由で、奈良県内の遺跡発掘現場などで使われているそうです。
銀色のシートは山形県のさくらんぼ畑で使われており、地面に銀色のシートを敷いておくと太陽光をよく反射し、サクランボの実全体を赤くするのに効果があるそうです。
迷彩色のシートを使っているのは、皆さんのご想像どおり、自衛隊です。
杉田エースでは、一般的に広く使用されている中期使用型のスタンダードなブルーシートや薄くて軽量な短期使用型のブルーシートを取り扱っております。
出典
『ブルーシートはなぜ青いのか?』
http://www.sugita-ace.co.jp/column/2014/entry752.html
〇熊本地震後、ブログ者は行政ばかりに頼れないと、大判ブルーシート2枚と土嚢袋10枚を購入した。
無駄金に終わることを祈るばかりだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。