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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020105160分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

歯周病菌が体内に侵入し、認知症の原因物質が脳に蓄積して記憶障害が起きる仕組みを九州大などの研究チームが解明した。

 

歯周病と認知症の関連は近年注目を集めており、認知症対策につながる発見という。

 

認知症の7割を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ(Aβ)」などの異常なたんぱく質が長年、少しずつ脳に蓄積し、発症や症状の進行につながるとされる。

 

近年、歯周病の原因菌やその毒素が血管を通じて体内に侵入することで、Aβが体内でつくられ、脳に蓄積することが解明されてきたが、蓄積の仕組みは詳しく分かっていなかった。

 

九大や北京理工大(中国)などの研究チームは、マウスの腹の内部に3週間、歯周病菌を直接投与して感染させ、正常なマウスと比較した。

 

その結果、歯周病菌に感染したマウスの脳血管の表面では、Aβを脳内に運ぶ「受容体」と呼ばれるたんぱく質の数が約2倍に増えていた。

脳細胞へのAβの蓄積量も10倍に増えた。

 

暗い部屋に入れば電気ショックを受けることを学ばせた記憶実験では、正常なマウスは5分間、明るい部屋にとどまり続けたが、感染マウスは約3分で暗い部屋に入ってしまい、記憶力低下が裏付けられた。

 

一方、Aβを運ぶ受容体の働きを阻害する薬剤を使えば、感染した細胞内を通るAβの量を4割減らせることも確認できたという。

 

チームの武洲(たけひろ)・九大准教授(脳神経科学)は、「歯周病菌が、異常なたんぱく質が脳に蓄積することを加速させてしまうことが明らかになった。歯周病の治療や予防で、認知症の発症や進行を遅らせることができる可能性がある」と話す。

 

https://www.asahi.com/articles/ASNB544G9NB5TIPE003.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

調べたところ、数多くの関連情報が以前からネットに掲載されていた。

以下は、その1つ。

この報道によれば、最初に指摘されたのは2013年ということだ。

 

2019122日 TBSラジオ)

 

日本人の8割は、歯周病とも言われているんですが、実は、歯を失う原因で一番多いのが、この「歯周病」で、虫歯より多い状況です。

 

こうした中、近年、歯周病が認知症の原因の1つになっているのではないか、という研究結果が発表され、注目を集めています。

 

★歯周病とは?

 

歯周病は、歯周病菌が炎症を引き起こす感染症で、それは、歯の磨き残しがきっかけで発症します。

 

歯の磨き方がきちっとできていないと歯垢が出来てしまい、その中にある歯周病菌が活動を始める。

 

そして、歯と歯茎の境目で細菌が増殖し、炎症が起きる、というわけです。

 

歯周病菌は空気を嫌う性質があり、歯肉と歯の間に入り込みます。

そして、歯の面に沿って奥へ奥へともぐりこんでいき、歯茎に炎症を起こす病気です。

 

★歯周病と歯肉炎の違い

 

・・・・・

 

★歯周病がもたらす全身病とは?

 

・・・・・

 

★歯周病と認知症の関係とは?

 

認知症の原因となる病気はいくつもありますが、もっとも患者が多いのがアルツハイマー病です。

短期記憶などをつかさどる脳の海馬などを中心に、大脳全体に萎縮がおこる病気です。

 

このアルツハイマー病と歯周病の関係について、最初に指摘されたのは2013年です。

 

海外の研究でアルツハイマー病の患者の脳から、歯周病の原因菌であるジンジバリスキン、略して「Pg菌」が見つかったことがきっかけになりました。

 

その結果、歯周病菌を投与して作った歯周病のマウスは、そうでないマウスに比べて認知機能が低下したり、脳内にアルツハイマー病特有の炎症やアルツハイマー病の患者の脳に見られるシミが認められたという報告が相次いで出てきました。

 

★脳にシミができる?

 

この脳のシミですが、正式名称も「老人斑」ということで、あまりいい響きではないのですが、アルツハイマー病の原因は、脳内に「アミロイドβ(ベータ)」というたんぱく質のゴミがたまることだと考えられていますが、これがたまってできるのが「老人斑」です。

 

つまり、歯周病菌がこの老人斑を増やすことに関与していたのです。

 

さらに脳の中を調べると、歯周病菌がつくりだす毒素も増加していたことがわかったのです。

 

毒素が強くなることによって、脳の炎症も強くなり、本来は外からの敵に対して攻撃するはずの免疫細胞が異常に活性化してしまって、脳の神経細胞を攻撃し、神経伝達にも異常がおきていた。

 

つまり、歯周病菌がアルツハイマー病を増悪させていることがわかったのです。

 

これは動物実験でのことでしたが、今年の1月にはアメリカの研究で人間でも同じことが確認されました。

 

ほかにも、アルツハイマー病と歯周病との関連性を示す研究があります。

 

例えば、歯周病の原因菌によって作られる、口臭の原因となっている「酪酸」という物質。

この酪酸を健康なラットの歯肉に注射したところ、脳内の各部位で酸化ストレスが上昇しました。

なかでも、記憶をつかさどる「海馬」でのストレスが顕著だったそうです。

 

酸化ストレスのために、細胞や組織が悪影響を受け、認知機能が低下するのではないか、という可能性は十分考えられるところです。

 

このように歯周病と認知症=特にアルツハイマー病との関連は研究が進んでいて、今後、対策なども出てくるでしょう。

 

それを待つのではなく、今から対策を始めておくべきです。

 

歯周病は、歯肉炎の段階であれば正しいブラッシングで健康な状態に戻せます。

 

しかし、歯周炎になってしまうと専門的な治療が必要になってしまいます。

 

歯肉より上はその人自身の責任、歯肉より下は歯科医の責任。

 

歯周病の予防・治療・改善には、歯周病専門の歯科医と2人3脚で歩むのが重要ポイントです。

 

https://www.tbsradio.jp/434328

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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