2020年5月23日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
出光興産北海道製油所(苫小牧市真砂町)が22日発表した大規模定期保全工事「シャットダウンメンテナンス(SDM)」の見直し計画は、新型コロナウイルスの感染予防のため、道外の作業員数を9千人から4700人にほぼ半減させる大幅な縮小内容となった。
会見した沢所長は、感染予防の徹底を強調。
SDMの意義や重要性についても理解を求めた。
作業員は道内在住者を優先配置し、道外作業員を1日平均で1800人から800人にまで縮小。
宿泊は胆振管内の施設を利用し、札幌圏の施設利用を控える。
仮に感染者が出た場合、所属作業グループの工事は一度停止し、使用した休憩場などは使用禁止に。
市民との接触を避けるため、製油所内にコンビニなどの売店を設置する。
同製油所は道内で流通する石油製品の75%を製造。
SDMは法定点検に加え、設備の劣化損傷を点検・更新する工事で、石油製品の安定供給に必要不可欠だ。
沢所長は、「感染を何とか防ぎながらSDMを実施したい」と理解を求めた。
計画見直しに、岩倉博文市長は、「(作業)単位当たりの人数を減らし、感染リスクを軽減するという市の思いを理解してくれた」と評価。
苫小牧ホテル旅館組合の佐藤組合長は、「市民感情を考えると、もろ手を挙げて大歓迎とはいかないが、ホテルも経営が厳しい。SDMのおかげで苫小牧のホテルは生き延びることができる」と述べた。
同製油所は当初、作業員数を延べ人数で13万5千人と説明し、市民の間で不安が高まった経緯がある。
30代の自営業男性は、「人数を大きく減らしたことは良かった。感染者が出ないよう、しっかり対策してほしい」と注文を付けた。
一方、食事は原則、製油所と宿泊施設で取るという方針について、苫小牧料理飲食業組合の斉藤会長は、「店側も感染予防策を徹底するので、来店してもらえたらと思っていたが」と残念がった。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/423465/https://www.hokkaido-np.co.jp/article/423465/
5月22日19時42分にNHK北海道からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
苫小牧市の出光興産北海道製油所で来月から始まる大規模な定期点検工事は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、道外からの作業員を半分に減らすなど、規模を縮小して行うことになりました。
苫小牧市にある出光興産北海道製油所は道内で使われる石油製品の75%を生産し、4年に1度、製造ラインを止めて大規模な定期点検工事を行っています。
出光興産は22日に会見を開き、ことしは新型コロナウイルスの影響が広がる中、来月から始まる工事の規模を縮小すると発表しました。
具体的には、点検箇所を25%減らして必要最低限の工事に絞るほか、道外から訪れる作業員を4700人と、当初の予定のおよそ半分に減らすとしています。
その結果、工事は来月15日に始まり、当初の予定より1か月遅い9月中旬ごろに終わる予定だということです。
また、感染症の拡大を防ぐ対策として、作業員は市内に入る2週間前から検温を行い、市内に滞在中は、原則としてホテルで食事をとるほか、公共交通機関を使わず、市民との接触を避けることにしています。
出光興産北海道製油所の澤所長は、「この点検は、石油製品の需要が高まる冬のシーズンに安定して供給するために不可欠だが、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクを減らすため対策を尽くしたい」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200522/7000021375.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは今年4月、鹿島東部コンビナートのSDMコロナ対策も紹介している。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。