2020年8月7日19時16分にYAHOOニュース(BuzzFeeD JAPAN)から、消費者庁からのツイッター呼びかけ画面付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
首から下げる携帯型の「空間除菌用品」に対し、消費者庁は8月7日、皮膚障害の被害が相次いでいるとして、注意を呼びかけました。
消費者庁によると、同製品を使用していた人が、やけどのような状態になった被害が報告されていました。
同製品に関しては、風通しのいい場所では、製品の表示通りの効果が得られないとして、消費者庁は5月、販売する事業者5社に行政指導をしていました。
同庁によると、この製品を使用していて、やけどのような皮膚障害の被害に遭った事故情報が、6~7月で少なくとも4件、寄せられていました。
そのうち、被害者が1歳児だったケースもあったといいます。
【空間除菌めぐり、消費者の誤解招く表現】
消費者庁は5月15日、携帯型の「空間除菌用品」について、「景品表示法(有料誤認表示)に違反するおそれがある」として、販売業者に行政指導をしたと発表していました。
これは、製品販売時に「身につけるだけで空間除菌」などの表示があった一方で、そのような表示の根拠となる資料が、「狭い密閉空間での実験結果」であり、風通しのある屋外などの場所で使用すると「表示通りの効果が得られない可能性がある」からです。
事業者は販売にあたり、「身につけるだけで、空間のウイルスを除去」、「携帯することで、オフィスや会議室などで除菌・ 消臭できます」、「通勤時の予防として、除菌・消臭いたします」などとうたっていましたが、消費者庁は「表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料がないおそれがある」と指摘していました。
【「新型コロナウイルスの予防に効果あり」の広告表示に注意を】
新型コロナウイルスが流行し始めてからは、インターネット広告などで30事業者による46商品が、根拠なくコロナ予防効果をうたう文言を表示していたことが判明し、消費者庁は該当する業者に対し3月、緊急に改善要請をしたと発表していました。
景品表示法では、商品を実際よりも優れたものとして宣伝する「優良誤認表示」や、健康増進法は承認されていない健康効果をうたい、消費者を惑わせる「食品の虚偽・誇大表示」を禁止しています。
それらの観点で、景品表示法に違反するおそれがあると指摘していました。
コロナ予防を売り文句にしたサプリメントやエキスなどのいわゆる健康食品や、「新型コロナウイルスはマイナスイオンで死滅します」などとうたったマイナスイオン発生器・イオン空気清浄機などが、販売されていました。
同庁は、「『新型コロナウイルス予防に効果あり』などの広告表示に注意」してくださいとし、「手洗いなど正しい予防を心がけましょう」と呼びかけていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/88beadc3d65e56007c69f32696ef9ec6156644b5
(ブログ者コメント)
本ブログでは2013年2月24日、次亜塩素酸ナトリウムや二酸化塩素がやけどの原因だという情報を紹介している。
『2013年2月19日報道 首から下げて使うインフルエンザ予防除菌剤使用中、次亜塩素酸ナトリウム入り錠剤が汗などで溶け、皮膚に触れてやけど被害続発 (修正2)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2695/
(2020年8月29日 修正1 ;追記)
2020年8月28日18時38分に毎日新聞からは、メーカーに対し消費者庁から再発防止命令が出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
「首に掛けるだけで除菌」とうたい販売された携帯用の空間除菌用品について、消費者庁は28日、宣伝内容に根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、製造したT産業(東京)に再発防止命令を出した。
消費者庁によると、商品名は「ウイルスシャットアウト」。
現在も流通している。
同庁は、「表示通りの効果が得られないことや、二酸化塩素で化学やけどする恐れがある」と呼び掛けた。
T産業は2、3月、「半径1メートルの空間除菌」「二酸化塩素でウイルスや菌を除去」と宣伝し、公式サイトなどインターネット上で販売。
同庁は、宣伝の根拠となる資料の提出を求めたが、屋外で十分な除菌効果を証明する資料はなかった。
T産業は2月26日、公式サイトに「使用環境によって効果が異なる」と掲示。
担当者は、「包装裏面にあった『屋外では効果が期待できない』との表示をネットに掲載しなかったことを陳謝する」とのコメントを出した。
(共同)
8月28日18時53分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
「首にかけるだけで空間のウイルスを除去」などと合理的な根拠のない表示をして空間除菌商品を販売したとして、消費者庁は28日、T産業(東京都千代田区)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出したと発表した。
消費者庁によると、同社は「ウイルスシャットアウト」と称する携帯型商品を販売。
今年2月、自社のウェブサイトや楽天市場で「半径1mの空間除菌」、「幅広く・様々な環境に最適! 学校 オフィス 病院 電車」などと表示し、生活空間で効果が得られるかのような表示をした。
T産業は根拠を示す資料を提出したが、消費者庁は「日々の生活空間とかけ離れた狭い密閉空間での実験データしかなく、合理的な裏付けとはいえないと判断した」と説明している。
同社は、「残念ながらご理解頂けませんでした。今後、正式な手続きを踏むことによって正当性を明らかにして参りたい」とのコメントを発表した。
https://www.asahi.com/articles/ASN8X632HN8XUTIL01Z.html
8月29日17時55分に読売新聞からは、狭い空間とは容器などのことだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者庁が表示内容を裏付ける資料の提出を求めたところ、1・6リットルの容器など、狭い密閉空間での実験データしか示されなかったという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200829-OYT1T50184/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。