『屋内恐れ車中泊…想定外の駐車場不足』
(2016年4月18日10時17分 毎日新聞 ;趣旨・要約)
熊本県災害対策本部の17日午前9時半現在のまとめでは、県内の避難者数は約18万人に膨らんだ。
避難所では、救援物資が追いつかないだけでなく、入りきれなかったり、さらなる地震を恐れて屋外の車で寝泊まりしたりする「車中泊避難」に駐車場の収容台数が追いつかないという課題が浮上している。
町の指定避難所は約10カ所あるが、町広報担当者は、「建物への避難しか考えていないので、駐車可能台数は把握していない」と話す。
益城町西部にある県の「グランメッセ熊本」の駐車場(2200台収容)も、16日夜、避難者の車や緊急車両で全て埋まっていた。
指定避難所ではないが、町職員4人が避難者の対応に尽力する。
ある職員は、「避難所なら宿泊者名簿に名前や住所を書いてもらうが、車中泊避難は熊本市内の避難者もおり、出入りも激しい。人数の把握が難しい」と明かした。
本震後に急増したため、必要な救援物資量をうまく算出できず、用意した朝食用のパン500食分はすぐに底を突いた。
夜には、急きょ、仮設トイレ9基を設置した。
町は、車の台数などから、約1万人が身を寄せていると推定している。
http://mainichi.jp/articles/20160418/k00/00m/040/102000c
『車中泊1人死亡 エコノミー症候群23人搬送』
(2016年4月19日14時34分 毎日新聞 ;趣旨・要約)
熊本県を中心に14日から続発している地震で、車内に避難していた熊本市西区の女性(51)がエコノミークラス症候群で死亡した。熊本市が19日発表した。
今回の地震での同症候群による死者は初めて。
毎日新聞の調べで、同症候群の疑いで少なくとも23人が熊本市内の病院に搬送され、複数が重体となっている。
熊本市によると、同じ姿勢を取り続けることで、血液中に血栓(血の塊)ができ肺などの血管に詰まるエコノミークラス症候群で死亡した女性は、18日に自宅で車の中に自主的に避難していた。
車を降りた際に倒れ、熊本市の国立病院機構・熊本医療センターに搬送され、典型的なエコノミー症候群と診断された。
同症候群は、同様に車中泊が目立った2004年の新潟県中越地震の際も問題となった。
医療機関は、同症候群となるのを防ぐため、まめな水分補給や軽い運動を勧めている。
http://mainichi.jp/articles/20160419/k00/00e/040/184000c
『熊本地震現地ルポ 本紙記者も痛感した「車中泊」の苦しみ』
(2016年4月21日 日刊ゲンダイ ;趣旨・要約)
震度7を記録した益城町で車中泊を続ける40代女性は、疲れた様子でこう話す。
「避難所に入れなかった人だけでなく、空き巣が入らないか心配な人も自宅前に車を止めて寝泊まりしています。人が多くて騒がしい避難所で寝られない人は続々と車中泊を始めています」
夜の熊本市内を車で移動すると、コンビニや道路、スーパーの駐車場に多くの車が止まっているのを目にした。
車内では、老若男女がシートを倒し、寝づらそうにしていた。
本紙記者も、本震があった16日から、2泊3日をコンパクトカーの中で過ごした。
「安全を保証できない」という理由で、熊本市内のホテルに宿泊を断られたためだ。
16日の夜は熊本市内のコインパーキングに止め、助手席のシートを倒して横になったが、足を広げることができない。
何度も足の位置を動かさなければ落ち着かず、眠気はやって来ない。
それに、余震がとにかく多い。
30分に一度は揺れを感じ、眠気が来てもそのたびに恐怖で目が覚めてしまう。
豪雨の音がうるさかったこともあり、ほとんど眠ることができなかった。
エコノミークラス症候群の予防には水を飲むことが重要だという。
しかし、周りのトイレが使用できず、なるべく水を飲まずに我慢していた。
たった2泊だったが、ストレスが重なり、疲労はピークに達した。
記者には帰る場所があるが、被災者は、今後もつらい車中泊を続けるしかないのか。
熊本市内の40代男性は胸の内をこう明かしてくれた。
「地震で家の中が崩れ、死ぬ思いをした。トラウマになり家で眠ることができません。そういう人は多いと聞きます。避難所も人がいっぱいで、仕方ないから車中泊で過ごすしかないんです」
心の傷の方が深い。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/179843/3
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。