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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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熊本地震 避難所トイレ環境整えて 専門家「命に関わる課題」

201641971分 産経新聞 九州沖縄版 ;趣旨・要約)

 

熊本県などの被災地で多数の住民が身を寄せる避難所。

切実なのがトイレ問題だ。

 

断水の影響で不衛生になったり、仮設トイレの使い勝手が悪かったりすると、なるべく行かずに済むよう、食事や水分の摂取を控えてしまう場合もある。

専門家は、「健康状態が悪化する恐れがあり、命に関わる重要な課題だ」と指摘し、できるだけ快適な環境を整える必要があると訴えた。

 

避難所の仮設トイレは数が不足しがちな上、「離れた場所にある」、「プライバシーが守られない」、「汚い」などの問題点が指摘されてきた。

 

災害時の排泄問題に詳しい、さいたま市立病院の中野美和子小児外科部長は、「被災者があまりトイレに行きたがらず、食べる量を抑えたり、水分を控えたりする。そうして体調を崩す例は珍しくない」と語った。

 

災害時は、ストレスに加え、食事のメニューもどうしても偏りがちで、排泄の不調につながりかねない。

特に注意が必要なのは、高齢者や幼児だという。

 

中野氏は、「不調があっても、本人が症状を自覚していなかったり、訴えにくかったりする。周囲が気を付けてあげてほしい」とする。

 

「災害時のトイレ確保は命に関わる重要な課題だ。子供や女性の視点が抜け落ちやすく、トイレの管理方法を話し合ったり、被災者から相談を受けたりする場合に、女性に関わってもらうことが重要になる」

NPO法人「日本トイレ研究所」(東京)の加藤篤代表は、こう強調した。

 

内閣府は、東日本大震災の教訓を踏まえ、バリアフリー対応を含む仮設トイレの備蓄や、避難所での男女別トイレの確保などを盛り込んだ自治体向け指針を、平成25年に策定した。

さらに具体的な内容をガイドラインとして取りまとめ、近く公表する予定だという。

 

内閣府の中村参事官は、「人間にとって食べることと同じぐらい、排泄は大切」として、自治体にとって備蓄しやすい組み立て式の仮設トイレなどの活用を勧める。

 

http://www.sankei.com/region/news/160419/rgn1604190007-n1.html

 

 

汚い・暗い・狭い… 避難所トイレ、環境改善どうすれば

42251分 朝日新聞 ;趣旨・要約)

 

汚い、暗い、狭い、段差あり――。

 

過去の大地震で課題が指摘されてきた避難所のトイレ環境が、熊本地震の被災地でも心配されている。

排泄は、我慢すると生死にもかかわりかねない。

専門家は、「困り事の情報を共有し、快適・安全に利用できる環境作りを」と呼びかける。

 

約850人が身を寄せる熊本県益城町の総合体育館。

屋内のトイレは断水などでほとんど使えず、屋外に仮設トイレがずらりと並ぶ。

だが、今も男女の区別がない。

介護職員の女性(36)は、「ぜいたくは言っていられないけれど、臭いもきつく、衛生面も心配です」。

 

ボランティアらによる掃除で環境改善に努めるが、大勢が使うのですぐに汚れてしまう。

約50のうち、座って使える洋式トイレは2つほど。

「足が悪いけん。もっと洋式があると助かるが……」。足を引きずりながらトイレから出てきた男性(74)はつぶやいた。

 

建物内のトイレを利用できる熊本市内のある避難所でも、洋式トイレは不足気味だ。

混み合うのを避けて深夜に利用したり、わざわざ自宅に戻ったりする人もいる。

 

日本トイレ研究所(東京)によると、「和式しかない」という問題は、東日本大震災でも報告された。

応急的に、プラスチック製の椅子の座面の真ん中をのこぎりなどでくりぬき、便座の代わりに使った例もあったという。

 

もともと、仮設トイレの多くは、建設現場で使われることを念頭に作られている。

現場には男性が多く、便座にじかに肌が触れる洋式より、和式が好まれる傾向があった。

同研究所の加藤篤代表理事は、「建設現場でのニーズをもとに作られてきたので、避難所にはマッチしない」と話す。

 

最近は、仮設トイレも洋式化が進みつつあるが、まだ数は多くない。

加藤さんは、「トイレ環境の悪さを嫌って食事や水分を控えるようになれば、エコノミークラス症候群や脱水症状などを引き起こしかねない」と指摘。

「トイレの困りごとは言い出しにくいが、『洋式が必要だ』などと具体的に声をあげることが大切。避難所を取りまとめている人を通じて行政に伝えて」と語る。

 

東日本大震災では、屋外のトイレに行くのがつらい人に向けて、生活空間に近い場所に「トイレルーム」を確保した例もあった。

体育館の倉庫のような所を一室まるごとトイレ用の部屋にして、仕切りを作ってポータブルトイレなどを置くといった方法だ。

 

水が流せなくても、既存の洋式トイレを利用する方法もある。

便器にポリ袋を二重にかぶせ、中に吸水用の新聞紙などを入れて用を足し、袋を取り換える。

 

日本トイレ研究所は、ホームページで「災害時のトイレチェックリスト」を公開。

段ボールや新聞紙を使った災害用トイレの作り方なども紹介している。

 

 

■災害時のトイレ 主な注意点

・被災者に意見を求め、トイレ環境を改善する

・男女別が基本。女性用トイレを多くする

・トイレは施錠できるように

・防犯ブザーなどを設置、または配布する

(日本トイレ研究所による)

 

http://digital.asahi.com/articles/ASJ4M64GNJ4MUTFL00R.html?rm=451

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

過去に本ブログでも紹介した「東京防災」の201ページに、簡易トイレの作り方が掲載されている。

http://www.bousai.metro.tokyo.jp/book/main/index.html

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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