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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201655120分に産経新聞westから、対策検討会議が初開催されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

“岡山県特有の事故”が、ようやく問題視され始めた。

岡山市で総延長約4000km、倉敷市で同じく約2100kmに上る、用水路への転落死亡事故だ。

 

死者は、平成25年に13人、27年に12人に上り、いずれも全国ワースト1位。

夜間照明がないなどの危険箇所は、県内421カ所に上る。

 

事故を防止しようと、県や県警、市町村の道路管理部門の担当者ら約90人が出席する「用水路等転落事故防止対策検討会議」が初開催され、課題が明らかになってきた。

 

 

「(県外出身の県警)本部長から、『異常だ』、『異常だと思わないのが異常だ』と言われた。他所から来られた方は『(用水路が)異常に多い。転落して亡くなるのは異常だ』と思っていることを認識してほしい」。

県警交通規制課は、強い調子で問題提起した。

 

県警交通企画課によると、用水路などへの転落事故の死亡者は、平成25年、27年に全国ワースト1位となり、25年からの3年間の累計では31人に上った。

 

 

同課は、転落事故の特徴として、夜間の発生、高齢者、自宅の近所の3点を挙げて、注意を喚起した。

 

27年の転落事故死者12人のうち、約6割(7人)が夜間の発生で、うち9割(6人)の現場に照明施設がなかった。

25年からの3年間では、約6割(18人)が夜間の発生。うち8割(14人)の現場には街灯などが設置されていなかった。

 

同課は、転落事故対策として、「危険箇所の把握や市民らに用水路などへの転落事故が多発している現状などを広報・啓発する必要がある」と話した。

 

 

転落事故に対しては、医療の現場からも問題提起が行われた。

 

「全国で30近い施設で勤務してきたが、こんなに用水路に落ちた人が搬送されるところで働いたのは初めてで、衝撃を受けた。他県からきた他の医師も『自分が以前いた地方ではこんなことはなかった』と話す」。

会議に出席した倉敷中央病院救命救急センターの市川医師は、そう語った。

 

「岡山特有の問題では」と感じた市川医師は、26年1月1日から12月31日までに同病院に搬送された救急患者のうち、外科系診療科で受け付けた患者のカルテや救急搬送記録から、実際に用水路に落ちた人数や重傷度を調べた。

 

その結果、搬送された3708人のうち、66人が用水路に転落していたことが判明。

そのうち、36人(54%)の患者は帰宅が可能だったが、30人(46%)は入院が必要だった。

 

患者の年齢分布については、平均年齢が62.4歳で高齢者が多い傾向で、66人中、60~70代が29人(44%)、80代以上が15人(23%)だった。

 

 

「こういった状況を放置されているのはまずい」と、市川医師は、平成27年8月に倉敷市長宛てに、同センター長名義の要望書を提出したという。

 

市川医師は、「安全対策の障壁として、柵や蓋の設置で車が通れなくなったり用水路の清掃ができなくなったりして、住民生活が不便になる箇所も多数あり、柵などを設置したのに住民の苦情で撤去した例もあると聞いている」と話した。

 

そして、「とにかく用水路が多く、岡山市だけで約4000kmなので、すべてに安全対策をするとなると、お金がいくらあっても足りないという問題がある」と指摘した。

 

市川医師は、「県内にずっと住んでいる人は、蓋がない用水路がいっぱいあるのが異常だとは思わないが、他の地方から来た人は違和感を覚えている」と言う。

さらに、「データがないことが一番の問題。警察には、通報があった事例の情報しか集まらない」と指摘。

同病院に搬送された半数近くが歩行者だったことから、消防機関と連携して、県内の救急搬送になった事案の全例調査と、「用水路転落防止月間」を作って県民への危険性の啓発を提案した。

 

 

市川医師の指摘を受けた県警交通規制課は、転落事故で過去3年間で31人が死亡したことについて、「(自転車や自動二輪が統計の対象で)歩行者は含まれておらず、氷山の一角に過ぎない」と認めた。

 

同課によると、県警は25年8月、小学校低学年の女児が自転車で、路側帯から転落防止対策がされていない用水路に転落して重傷を負った事故を機に、同様の事故を防ごうと、危険箇所の調査を開始したという。

 

危険箇所とは、

▽夜間照明がなく

▽車道と用水路などの境界の認識が困難

▽下り坂やカーブで、直進すれば用水路などに転落するおそれがある

▽左折直後や進路上に用水路などがあり、気付かずに転落するおそれがある

の、いずれかを満たす場所という。

 

調査の結果、27年12月現在で、県下421カ所を発見。

そのうち、安全対策が済んでいるのは172カ所(40.8%)に過ぎないという。

 

 

有識者として参加した岡山大学大学院の橋本成仁准教授は、「水路利用者や管理者からは、否定的な意見が出てくる。年に2、3回の掃除を盾に、許可してもらえない。それは、『今までここで落ちた人はいない』という過去の成功体験の裏返しだ」と指摘した。

 

この会議で、県は、転落事故の発生状況や被害の大きさ、傾向を分析するために、県下の消防署に転落事故の搬送データの提供を依頼していることを明言。

「用水路転落事故は人の生命、身体に関わる大変な案件。1件でもそのような案件を減らしたい」と語った。

 

その後、転落事故が多発した岡山市では、28年度当初予算案で用水路対策として約2億4千万円を計上。

今後、市内61カ所での転落防止柵など設置する予定という。

 

異常事態に対して、ようやく行政も動き始めている。

 

出典

『【メガプレミアム】 「異常と思わないのが異常だ」県警本部長も絶句…なぜ起きる?“岡山特有”の用水路転落死亡事故

http://www.sankei.com/west/news/160505/wst1605050007-n1.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は関連記事。

 

2015127日掲載

2015121日報道 岡山県で用水路に転落して救急搬送された件数は2年半で922件、68人が死亡し111人が重傷 (修正1)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5442/

 

 

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