2016年6月21日11時38分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月21日14時22分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市東住吉区で、2月、軽乗用車が電柱に衝突し、助手席の女児(当時3)が亡くなる事故があり、大阪府警は、21日、衝突時に開いたエアバッグに胸を強く圧迫されて死亡したとみられると、明らかにした。
府警は、前をよく見ていなかったとして、運転していた母親(30)を16日、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の疑いで書類送検した。
東住吉署によると、事故は2月17日午後4時50分ごろ、東住吉区公園南矢田4丁目の市道で起きた。
母親が運転していた軽乗用車が時速30kmほどで道路左脇の電柱に衝突し、助手席に乗っていた次女が死亡。母親にけがはなかった。
女児はシートベルトをしていたが、後部座席にあったチャイルドシートには乗っていなかった。
当時、目立った外傷がなく、署が女児を司法解剖した結果、流れ出た血液などが心臓を圧迫する「心タンポナーデ」と判明。
エアバッグが女児の胸を強く圧迫し、強い衝撃を受けたとみられる。
母親は、事故直前に右折した際にダッシュボードから落ちた携帯電話を拾おうとしたと話しており、署は、前を見ずにハンドル操作を誤ったとみて、同容疑で書類送検した。
チャイルドシートは、2000年4月の道路交通法改正で、6歳未満の幼児を乗せる際の着用が義務づけられている。
助手席での使用を禁じる規定はない。
母親は、「近くの友人宅に向かうだけだったので、助手席に乗せた」と説明しているという。
命を守るはずのエアバッグは、凶器となるのか。
交通事故に詳しい法科学鑑定研究所の山崎昭会長によると、エアバッグはボクサーのパンチ並みの威力で、最高で時速300kmの速さで膨らむため、子供にとって危険があるという。
自動車事故や子どもの安全に詳しい「緑園こどもクリニック」(横浜市)の山中龍宏院長(68)も、「エアバッグは、基本的に大人を想定してつくられており、小さい子には衝撃が大きすぎる」と指摘する。
山中院長は、「子どもを乗せる時は、原則、後部座席のチャイルドシートに乗せてほしい」と話す。
やむを得ず助手席に乗せる場合は、「必ずチャイルドシートを前向きにつけ、席を後方に下げてエアバッグから距離を取る必要がある」と言う。
助手席とチャイルドシートに挟まれる危険性があるため、「チャイルドシートを後ろ向きに設置してはいけない」と呼びかける。
類似の事故も発生している。
2013年1月には、福島県北塩原村の国道で、会社員男性が運転する車の助手席に乗っていた友人の長男(当時6)が、スリップ事故で死亡した。
事故時に開いたエアバッグで、首を強く打ったとみられる。
出典
『エアバッグで胸圧迫、助手席の3歳児死亡か 大阪の事故』
http://www.asahi.com/articles/ASJ6P34RYJ6PPTIL004.html
『エアバッグで圧迫か 助手席で3歳女児死亡』
http://www.news24.jp/articles/2016/06/21/07333229.html
(2016年7月1日 修正1 ;追記)
2016年6月30日17時43分にNHK関西NEWS WEBから、過去にも同様な事故が起きていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし2月、大阪・東住吉区で、時速およそ30kmで走っていた軽乗用車が電柱に衝突し、助手席に乗っていた3歳の女の子がエアバッグが開いた際に胸を強く圧迫されて死亡したことが明らかになった。
NHKが全国で取材したところ、3年前の平成25年に福島県北塩原村で乗用車が事故を起こした際に、助手席に乗っていた6歳の男の子が、エアバッグが首にあたって死亡したとみられることがわかった。
当時、乗用車の速度は時速30kmから40kmで、カーブでスリップして道路脇の支柱に衝突したという。
後部座席に乗っていた母親は、「子どもがカーナビでDVDを見たいと言うので前に乗せていた。どうして後部座席に座らせなかったのかと後悔で一杯です」と話していた。
さらに熊本県南関町でも、平成25年に軽乗用車が前の車に追突してエアバッグが作動し、助手席のチャイルドシートに座っていた赤ちゃんが頭の骨を折る大けがをしている。
出典
『福島や熊本でもエアバッグ事故』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20160630/3613711.html
(2016年9月4日 修正2 ;追記)
2016年9月2日0時1分に毎日新聞から、有罪判決が出た、母親は覚せい剤をやっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月1日20時13分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪地裁は、1日、懲役2年、執行猶予3年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。
本村裁判官は、次女の死因について「事故で作動したエアバッグの圧迫」と認定した。
本村裁判官は、「短距離の運転に油断した。この配慮を欠く行動もあり女児はエアバッグの圧迫で死亡し、被害結果の重大さは取り返しがつくものではない」と指摘した。
一方で、「反省している」などとして、執行猶予付きの有罪判決とした。
母親は、事故2日後の尿検査で覚醒剤反応を検出。
覚醒剤取締法違反(使用)の罪でも起訴されており、判決は、2月9~19日の間に使用したと認定したが、事故との因果関係には触れなかった。
出典
『エアバッグ 圧迫死 3歳娘が死亡 母親に有罪判決 大阪』
http://mainichi.jp/articles/20160902/k00/00m/040/108000c
『エアバッグ圧迫で次女死亡、母親に有罪判決 大阪地裁』
http://www.asahi.com/articles/ASJ914K7FJ91PTIL00Q.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。