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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202062110分にYAHOOニュース(ベストカー)から下記趣旨の記事が、空気圧減少アラーム表示などの写真付きでネット配信されていた。

 

タイヤの性能と道路環境が良くなっているにも関わらず、日本ではパンクに代表されるタイヤのトラブルが増加傾向となっている。

 

JAFが発表する年度ごとのロードサービス出動件数によると、(パンクには限らないが)タイヤトラブルによるものは2007年に約286000件だった。  

 

それに対し、10年後の2017年は約392000件と10万件以上増え、2018年は約388000件と、わずかに減ったものの、2019年には約412000件と、再び増加しているのだ。  

 

タイヤのトラブル防止に最も効果があるのはコンディションの目視確認と空気圧のチェックだが、この2つがクルマのコモディティ化もあり、軽視されがちなのは否めない。  

 

この状況下でタイヤのトラブル防止に役立つのがタイヤ空気圧モニタリングシステム(以下TPMS)である。

 

TPMSは、タイヤ内の温度や空気圧をマルチインフォメーションディスプレイなどによりモニタリングできる優れもので、タイヤの空気圧が正常に保たれているかをひと目で確認することができる。  

 

4本のタイヤの空気圧を表示する高性能タイプのほか、警告灯などにより表示するシンプルなタイプもあるが、これがあることでタイヤの安全性は高くなる。  

 

TPMSは、日本以外では多くの先進国で新車への装着が義務化となっているのだが、日本では未だに義務化されていない。

 

当記事では、TPMSについて紹介しながら、日本でTPMSが義務化されない理由も考えていく。  

 

:永田恵一/写真:TOYOTANISSANHONDALEXUS、ベストカー編集部、Adobe Stock

 

 

TPMSが先進国で普及した背景】

 

TPMSの必要性が注目され始めたのは、2000年に米国で、とあるSUVで多発したタイヤの表面剥離が原因とされる横転事故がきっかけだ(そのタイヤはメーカーにより自主回収された)。  

 

以降、TPMSは米国で20079月、欧州では2012年、韓国では2013年、中国でも2019年から新車への装着が義務化されている。  

 

そのため、日本で買える輸入車のほとんどには何らかのTPMSが装備されるが、日本では未だ義務化されていない。  

 

なお、ランフラットタイヤ装着車はパンクしても空気圧の低下がわかりにくいため、TPMSの装着が義務付けとなっている。  

 

まずは、大きく分けて間接式と直接式の2種類あるTPMSを、それぞれのメリットとデメリットについて見ていく。

 

間接式は、直接、タイヤの空気圧を測定するのではなく、他の要因をもとにタイヤの空気圧の異常を感知し警告するタイプとなる。  

 

「空気圧が大きく低下するとタイヤは外径が小さくなり、回転数が増加する」点に着目したもので、具体的にはタイヤの回転を検知するABSのセンサーを利用し、通常走行時にあるタイヤの回転数がほかのタイヤより多い際には空気圧が低下していると判断する。  

 

メリットは、新たなハードウェアを必要としないので低コストですむこと。  

 

デメリットは、直接式に比べると、「空気圧が下がっていない場合でも警告が点くことがある」といった精度の低さなどが挙げられ、このことが原因で間接式のTPMSをなくしてしまった日本車もあるようだ。

 

 

【直接式TPMS

 

ホイールに空気圧を測るセンサー&発信機、車両側に受信機&モニターを装着するもの。  

 

メリットは、四輪の空気圧を測っているため各タイヤの空気圧が車内でわかること、高速域にも対応するなど精度が高いこと。  

 

デメリットは、新たなハードウェアが必要になる点など、何かとコストがかかるということが挙げられる。

 

 

TPMSは日本でなぜ普及しない?】 

 

現在、日本車でTPMSが設定されるのは、レクサスに代表される約400万円以上の高額車か、NSX、前述したランフラットタイヤを履くGT-Rといった超高性能車に限られる。  

 

TPMSを新車装着するなら正確な直接式にしたいのは当然で、そこにはコストの問題も大きく関係するのもわかる。  

 

しかし、トヨタランドクルーザーにオプション設定されるTPMSは、数値も分かる直接式かつバックドアに置かれるスペアタイヤも含む5本ぶんで22000円と、意外に安いようにも感じる。  

 

また、オプション設定でこの価格なら、義務化により大量生産されれば劇的なコストダウンが進み、比較的短期間で当たり前のものになる気もする。  

 

それでもTPMSの義務化が進まない理由として、筆者は、日本では冬場スタッドレスタイヤを履くのがごく普通になっていることが大きいのではないかと思っている。  

 

というのも、スタッドレスタイヤを履く際には1セットのホイールでタイヤだけ組み替えるということは少なく、スタッドレスタイヤ用に割り切ったものなど、ホイールをもう1セット用意してホイールごとスタッドレスタイヤに履き替えることがほとんどだろう。  

 

その際に純正のホイールを用意することは少なく、社外ホイールを使った際の対応や、純正のホイールだったとしても、TPMSを移植するなり、TPMSをさらに1セット分用意するというのはさすがに負担が大きい。  

 

スタッドレスタイヤは生活必需品のひとつでもあるだけに、このあたりが関係して義務化に踏み切れないのかもしれない。  

 

なお、以前、TPMSの義務化の可能性について国土交通省自動車局技術政策課に問い合わせてみた際には、「義務化の時期の見通しなどはなく、現在事故実態の検証や有識者の意見を集めながら検討中」という答えだった。

 

 

【後付けのTPMSはどうなのか?】 

 

TPMSには、アマゾンなどの通販でも買える後付けのものも多数流通しており、直接式であれば、タイヤトラブルの防止だけでなく、空気圧を常時モニタリングできることで、サーキット走行などのスポーツ走行時の情報としても非常に役立つ。  

 

後付けのTPMSは多数流通しているだけに、特に安いものは玉石混交というのが否めない。  

大まかなに言えば、「価格が5000円以上のもので、商品レビューなどの評判のいいものなら問題があることは少ない」という傾向はあるようだ。

 

 

【まとめ】

 

TPMSの早期の義務化を望むのは当然だが、日本の路上を走るクルマのほとんどはTPMSが付いていないというのが現実だ。  

 

それだけに、日常点検やTPMS付きのクルマで異常が表示された際の確認のためにも、自分のクルマにはエアゲージを常備して活用したいところだ。  

 

そして、最低でも1カ月に1回の頻度で、タイヤの空気圧チェックすることを習慣づけたいものだ。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/05e1a5e6af8c76a3d768a828e7a681499d22244f 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

なぜついているのか、よく理解できないアラームも多い中、なぜ無いのだろうと前から思っていた空気圧低下アラーム。


車に詳しくないブログ者は、回転するタイヤから測定することはできないからだろうと思い込んでいた。

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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