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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020641552分にYAHOOニュース(日刊SPA)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

健康診断を会社に義務づけられ、人間ドックも定期的に受けろと言われ、保険会社のCMに不安をかきたてられ。

人生100年、長生きしたいならまず検査と、何かとプレッシャーがかかる現代社会。

しかし、その検査は本当に必要なのか? 

 

健康診断で実際に起きた悲劇を取材した。

 

 

【実録 健康診断で起きた悲劇 医師がもっとも勧めない「バリウム検査」の悲劇】

 

30歳以上の現役医師200人におこなったアンケート結果で、6割以上の医師が「受けるべきではない」とした「バリウム検査」。

 

とうきょうスカイツリー駅前内科の金子俊之医師は、こう解説する。

 

「日本以外では実施されていないがん検診の典型。

内視鏡のほうが精度、安全性において優れているので、必要ありません。

進行がんの見落としも多く、体内環境をかき乱すので、他の病気を誘発する恐れもあります」

 

そのリスクの大きさが問題だ。

 

バリウムが腸の中で固まると、腸閉塞や腸に穴が開く大腸穿孔などになり、重篤化するため、検査後には必ず下剤を処方されるが、山下貢さん(仮名・42歳)は下剤を飲んでも一向に腹が下らず、そのまま床に就いた。

 

 「市の胃がん検診で初めてバリウムを飲んだので、『こんなものかな?』と思いつつ、深刻に考えていませんでした。

すると、翌日に激しい腹痛に襲われたんです」  

 

たまらず救急車を呼んで病院へ直行し、一命を取り留めた。

 

「後々調べたら、下剤が効かないなどで年間60件近い事故があり、大腸に穴が開いて死んでしまったケースもあると知りました。

自分ももう少し我慢していたらと思うと、身の毛がよだちましたね」  

 

医療にリスクはないと思い込んでいると、命を落としかねない。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/04a015620e6a27bd2b269ce60b85f12ec4f81c5c

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇本件、テレビの健康番組はあまり見ないのでよく分からないが、新聞の健康欄で見た覚えはない。

 そこで調べてみると、結構な量の記事が見つかった。

その中から、これはと思った記事の一部を紹介する。

 

バリウム検査で妻失った男性「何をいってもあいつは戻らない」

2015626160分 週間ポスト)

 

「早期発見、早期治療で、いまや胃がんは治る」

そんな啓蒙のもと、毎年1000万人以上が健康診断や人間ドックで「バリウム検査」を受けている。

 

だが、国立がん研究センターが推奨するこの検査には、見逃しが多い上に、死亡事故まで起きていることをご存じだろうか。

 

巨大な利権ビジネスとなった胃がん検診の実態を取材してきたジャーナリスト・岩澤倫彦氏が、バリウム検査に潜む問題を明らかにする。

 

ここでは、群馬県で発生した日系ブラジル人女性の死亡事故について、その状況を解説する。

 

東京大学腫瘍外科・元講師で、消化器内視鏡のスペシャリストである田淵正文医師は、こんな指摘をする。

 

「バリウムX線検査は、はっきりいって30年前の理論です。

凹凸の変化が出る(*注)のは、ある程度がんが進行している状態ですから、早期がんは見つからない。

それで数多くの人が命を亡くしているわけです。

内視鏡で検査すれば確実に早期で発見できるのに、見殺しにしているようなものです」

 

*注:粘膜内の凹凸をバリウム検査では調べるが、早期がんではこの凹凸が出ない。

内視鏡で表面の色を見て発見することが最新のやり方だ

 

バリウム検査そのものにも危険がある。

 

PMDA(厚労省所管の独立行政法人・医薬品医療機器総合機構)に報告されたバリウムの副作用のなかには、バリウムが体内で固まり、臓器に穴を開ける重大な事故(穿孔/せんこう)が多数含まれていることがわかった。

 

「大腸穿孔(憩室/けいしつ含)=33人」、「直腸穿孔=4人」、「消化管穿孔=6人」といった具合に、昨年度分の報告だけで、実に50人(40代以上を対象)。

 

腸管が破れると命に直結する。

緊急手術によって腸を一部切除したり、人工肛門が設置されたりするケースが多い。

 

その他、6人が腸閉塞になり、80代男性1人が死亡した。

 

これらは氷山の一角でしかない。

PMDAに報告されるのは、患者や家族が被害救済を求めていることが前提のため、制度を知らない人のケースは含まれていないからだ。

 

バリウムによるアナフィラキシーショック(アレルギー症状の一種)も去年だけで3人、3年前には滋賀県の胃がん検診で50代女性が死亡している。

 

5月には群馬県で、企業の胃がん検診中に撮影台と検診車内の壁に挟まれて50代の日系ブラジル人女性が死亡した。

 

・・・・・

 

https://www.news-postseven.com/archives/20150626_331047.html 

 

 

過剰医療大国ニッポンの不都合すぎる真実

201852160分 東洋経済)

 

・・・・・

 

胃がん検診は1982年に開始され、2015年に内視鏡検査が選択肢に加わるまで、40歳以上を対象に年1回、胃部X線検査(バリウム検査)で行うものとされてきた。

 

胃がん死亡者数は年約5万人と、50年近くほぼ変わらず、高止まりする中、国が一貫して推奨してきたバリウム検査だが、患者からも医師からも評判は芳しくない。

 

患者にとっては発泡剤を飲み、検査台上で無理な体位を求められる身体的苦痛に加え、バリウムによる排便障害もある。

 

何より、「胸部X線検査の数十倍から100倍近くの被曝量」(複数の医師)のデメリットは無視できない。

 

医師にとっても現在、消化器内科の臨床現場で活躍するのはもっぱら内視鏡検査であり、バリウム検査はそれこそがん検診の場でしか扱うことはない。

 

特に、若手医師はほとんどが、学生時代にも臨床現場でもバリウム検査を学んでいない。

 

・・・・・

 

https://toyokeizai.net/articles/-/221458

 

 

(2/2へ続く)

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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