2018年5月4日19時0分に日テレNEWS24から、現場の映像やイメージ図付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後7時過ぎ、この踏切内で山梨市に住むSさん(女性、85歳)が、下りの「特急あずさ」にはねられ死亡した。
現場は山梨市駅と春日居町駅の間、住宅地にある「赤斐山踏切」で、線路を渡りきるまでの距離は約10m。
Sさんは「シニアカー」と呼ばれる4輪の電動車いすを使用していたという。
なぜ、事故は起きたのだろうか?
警察によると、電動車いすで踏切を渡ろうとしたSさんは、特急列車が接近していることに気付いたのか、車いすの後ろ側に立ち、列車に手を振る。
それに気付いた列車の運転士がブレーキをかけるが間に合わず、列車にはねられたという。
畑作業から1人で自宅に帰る途中だったSさん。
ほぼ即死状態だった。
警察は、何らかの理由で電動車いすが線路上で立ち往生した可能性があるとみている。
【今年1月にも兵庫で同様の事故が…】
踏切内での電動車いすの事故は今年1月にも。
事故の目撃者「(電車と衝突して)ぼーんといって、(電動車いすが)ガラガラガラといって、そこでストップしたんです」
兵庫県高砂市にある踏切内で、電動車いすに乗っていた高齢の女性が普通列車にはねられ死亡した。
【相次ぐ事故について、専門家は・・・】
鉄道に詳しいライトレール・阿部等さん
「車いすのタイヤがレールの溝にはまって動けなくなってしまったとか、故障して動けなくなってしまったとか。障害物検知装置は車をターゲットにして開発しているので、車いすでは検知できないケースがあります」
JR東日本によると、今回の事故で列車の乗客400人にけがはなかった。
また、非常停止ボタンは押されていなかったということで、警察が事故の詳しい状況を調べている。
出典
『踏切で車いす女性はねられ死亡 同様事故も』
http://www.news24.jp/articles/2018/05/04/07392277.html
5月4日18時55分にテレビ山梨からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
踏切りは幅約2m、全長約10mで、警報機と遮断機は正常に動いていた。
捜査関係者によると、現場検証の結果、踏切内には車いすが脱輪したような目立った跡は見当たらなかったという。
また特急の運転士は、「車椅子の後ろで手を振る女性が見え、ブレーキをかけたが間に合わなかった」、「車いすが何かにはまっている様子は見受けられなかった」と話している。
一方、踏切内の障害物を自動的に検知して600m手前で運転士に知らせる装置は、事故当時は作動しなかったこともわかった。
出典
『山梨踏切り事故・障害物検知装置作動せず』
http://www.uty.co.jp/news/20180504/4143/
5月3日23時0分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転士は「女性が手を振って合図を送ってくるのが見え、ブレーキをかけたが、間に合わなかった。女性は車いすを後ろから押そうとしていたようだ」と話しているという。
出典
『踏切で手を振り合図の車いす女性、はねられ死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180503-OYT1T50093.html
(ブログ者コメント)
障害物センサーがシニアカーを感知しなかった例は、踏切以外でも起きている。
2017年4月4日掲載
『[昔の事例] 2016年9月 東京都武蔵野市で車庫からシニアカーで道路に出ようとした住人が下りてきた電動シャッターに挟まれて大けが、センサービーム2本ともに隙間をすり抜けていた』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6958/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。