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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018511755分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

二枚貝を食べると中毒症状を起こす「貝毒」が、この四半世紀で最多ペースで規制値を超える事態になっている。


潮干狩りシーズンのゴールデンウィーク(GW)を迎える中、二枚貝を持ち帰らないよう呼びかける自治体も出てきた。

 

農水省によると、1日までに大阪府や兵庫県、徳島県などの沿岸を中心に、延べ56海域でまひ性貝毒が規制値を超え、出荷が自主規制された。

 

1993年以降最多で、昨年同時期に比べて2.6倍のペース。

同省は4月、各都道府県に対して、注意喚起を徹底するよう求める文書を出した。

 

貝毒は、ホタテガイやシジミなどの二枚貝が有毒なプランクトンを食べて一時的に体内に毒をためることで発生。

加熱しても毒は消えず、食べると手足や顔面のしびれなどの中毒症状を起こし、死に至ることもある。

 

徳島県では、採取したカキから体重60kgの人がむき身1個を食べると死亡する恐れもある高濃度の貝毒を検出。

県は漁業者に出荷の自主規制を指導し、県民には潮干狩りで二枚貝を採らないよう求めた。

 

大阪府では、国の規制値の42倍の毒性を持つアサリが見つかったほか、兵庫県西部で35年ぶり、岡山県東部で32年ぶりに貝毒が発生している。

 

貝毒の大流行は、行楽シーズンの潮干狩り場を直撃している。

 

例年なら潮干狩り客でにぎわう徳島県藍住町の吉野川。

4月10日、県が吉野川のシジミから国の規制値を上回る貝毒を検出したと発表してからは、地元漁協が岸辺にシジミ採り禁止の看板を出し、訪れる人も途絶えている。

 

漁業権をもつ吉野川第一漁協の加藤組合長は、「残念だが、県が大丈夫だと言ってくれないと再開できない」と漏らす。

「海のカキの貝毒は毎年発生していたが、川のシジミは初めて。40個食べれば死亡する恐れもあるということで、ショックが大きい」 

 

中毒症状を起こす事例も相次いでいる。

 

大阪府泉南市で3月上旬、友人が採ったアサリを食べた50代の男性が口や手足のしびれで入院。

 

同月下旬には、堺市の男女3人が和歌山市の海岸でムラサキイガイを採って食べ、2人が歩行困難などで入院した。

 

 

【震災復興途上の東北で出荷規制】

 

貝毒の影響で、カキやホタテガイの出荷規制も相次いでいる。

宮城県では、例年より多い延べ18海域(4月30日時点)で出荷を自主規制した。

 

・・・・・

 

貝毒が流行している原因について、水産研究・教育機構瀬戸内海区水産研究所の神山業務推進部長は、「一般的に水温や海水中の栄養などが関係するが、今年の増加原因はまだわからない。潮干狩りなどの前には、自治体のホームページなどで発生情報を確認してほしい」と話している。

 

出典

貝毒が猛威、潮干狩り名所打撃 手足しびれや歩行困難も

https://www.asahi.com/articles/ASL4K4TZ5L4KPTIL015.html 

 

 

4281218分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

大阪湾を中心に、アサリなどの二枚貝で貝毒が広がっている。

 

今年は例年と比べて毒性が強いのが特徴で、兵庫県西部や岡山県東部の瀬戸内海でも、約30年ぶりに発生が確認された。

 

大阪湾では2013年から毎年、アサリやトリガイから貝毒が検出されている。

アサリの場合、例年は3月ごろから5月下旬ごろまで発生が続く。

 

今年は1カ月ほど早い2月に発生し、3月には兵庫県東部に拡大。
4月には兵庫県西部で35年ぶり、岡山県東部でも32年ぶりに確認された。

 

兵庫県の担当者は、「貝毒が一度確認されると、翌年も発生しやすい」と懸念する。

 

府立環境農林水産総合研究所によると、貝毒は有毒プランクトンを取り込むことで起きる。

担当者は、「工場からの不正な排水がなくなり、大阪湾の水質が浄化された。海中の栄養素が減り、低栄養でも増殖できる有毒プランクトンが増えた可能性がある」とみる。

 

年々毒性は強くなっており、4月上旬にはアサリから、体重60kgの成人が8個以上食べた場合に死に至る恐れがある強い毒性が検出された。

 

同研究所は、「近年は有毒プランクトンの発生が多く、貝が毒をためやすい傾向にある」(担当者)と説明する。

 

大阪府が毎週実施している検査で、3週連続で毒が基準値以下になれば規制はなくなる。

毒性の数値は減少しているものの、アサリは5月中、アカガイとトリガイは6月まで規制がかかるとみられる。

 

貝毒は加熱や洗浄でも消えない。

食べた場合の症状は主に「まひ性」と「下痢性」の2種類があり、大阪湾で見つかるのは「まひ性」がほとんど。

現在、アサリ、アカガイ、トリガイの3種類で発生が確認されている。

 

まひ性の貝毒は、神経を鈍くする点でフグ毒と似ており、治療薬はない。

対症療法として点滴や胃の洗浄などの処置しかなく、府は「異変を感じたら病院に行ってほしい」と呼びかけている。

 

出典

貝毒に注意 大阪湾で例年より毒性強く、瀬戸内海でも確認

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29981800Y8A420C1AC1000/ 

 

 

一方、521948分にNHK岩手からは、岩手県でも貝毒でホヤなどが出荷規制されているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

岩手県沿岸南部で水揚げされたホヤや真がきから基準を超えるまひ性の貝毒が検出され、岩手県漁業協同組合連合会は、釜石湾など3つの海域からの出荷を2日から自主的に取りやめている。

 

出荷を再開するには、検査で3週間続けて基準値を下回る必要があり、少なくとも今月下旬まで出荷をしないことになる。

県内ではホタテも、釜石市から陸前高田市にかけての5つの海域で貝毒が検出され、今も出荷の自主規制が続いている。

 

出典

基準超の貝毒 ホヤなど出荷規制

https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20180502/6040000745.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇貝毒については、本ブログでも2013年と2014年に事例を紹介しているが、両方ともに大阪湾。

 

〇農水省によれば、貝毒の検査は各都道府県で定期的に実施され
 ている。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/gyokai/g_kenko/busitu/01c_taisaku.html

 

以下は千葉県からの今年5月1日付の結果公表例。

https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/kaidokukekka.html

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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