2017年11月5日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月5日7時21分に読売新聞から、11月5日9時33分にNHK岐阜からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後2時10分ごろ、岐阜県大垣市郭町の大垣公園で、上空のドローンから菓子をまくイベント中、「ドローンが落下して見学者がけがをした」と同市役所の男性職員から110番があった。
警察によると、落下したドローンに県内の子供4人を含む5~48歳の男女計6人が当たり、病院に搬送された。いずれも軽傷。
警察は、安全対策が不十分だった可能性もあるとみて、業務上過失傷害の疑いも視野に原因を調べている。
けがをしたのは同県海津市の会社員女性(48)とその息子(7)と甥(5)、同県瑞穂市の会社員男性(39)とその息子(10)と娘(7)で、額や肩、背中にすり傷を負った。
警察などによると、ドローンは横約85cm、縦約85cm、高さ約55cmで、重さは約4kg。
大垣観光協会が同県各務原市の運航会社「K技研プロペラ」に業務を委託。
同社は、国交省大阪航空局から人が集まる場所での飛行許可を得て、ドローンに1kg未満の菓子を積み、代表の男性(37)が高さ約10mを飛行させ菓子をまいた。
事故当時は、地上に小学生以下の子どもと保護者約600人が集まっていたという。
イベントは、4日に始まった「ロボフェスおおがき2017」(大垣観光協会主催)のアトラクションの一つ「ドローン菓子まき」。
同協会によると、ドローンによる菓子まきは5~10分ずつ計8回行われる予定で、午後2時頃からの5回目の飛行で墜落した。
代表の男性は取材に、「ドローンは10mぐらいの高さで飛んでいた。機体が思わぬ動きをしたため戻そうとしたが、コントロールが効かずそのまま落下した」、「けがをした方だけでなく、安全性の向上を図っている業界全体にも申し訳ない」と謝罪。「無線LANとリモコンの電波が干渉した可能性がある」と述べた。
同観光協会は5日の菓子まきイベントの中止を決めた。
事故を目撃した岐阜市の会社員の男性(53)は、「人混みの中から離陸して大丈夫なのかと思っていたら、数10秒で飛行が不安定になって落ちた」と話し、「人混みの真上でドローンを操縦するなんて危険」と憤った。
【撮影より技術必要】
ドローンの安全な操縦を指導する講習会などを開いている「日本ドローン空撮協会」(福岡県鞍手町)の星山代表理事は、「2015年に改正航空法が施行されて以降、第三者が負傷する事故は初めてで、負傷者6人も最多だと思う」と話す。
今回、ドローンが落下する映像を見た星山さんは、「電波障害で操縦不能になったか、お菓子をまいている時に重さのバランスが崩れて落下したように見える。85cmはドローンとしては大きいサイズで、大けがにならなかったのは不幸中の幸い」と語る。
「撮影するよりも、お菓子や農薬などをまく物件投下は高度な技術が要求される」として、「子供の上を飛ばすのは挑戦的でリスキーだ。ネットを張るなど、落ちても大丈夫なように想定して細心の注意を払って飛ばすべきではないか」と指摘した。
出典
『ドローン落下 6人けが 岐阜のイベント、上空から菓子まき』
https://mainichi.jp/articles/20171105/ddm/041/040/102000c
『公園で菓子をまいていたドローン墜落、6人軽傷』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171104-OYT1T50068.html
『ドローン落下「制御効かず」』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3086500251.html
(ブログ者コメント)
映像を見ると、「落ちた」というよりは「スピードを出して突っ込んだ」という感じだった。
テレビでは上記報道以外、原因としてバッテリー切れの可能性などが報じられていた。
(2017年11月18日 修正1 ;追記)
2017年11月14日13時29分に朝日新聞から、申請と異なる機体を飛ばした、この機体は菓子まきは初めてだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このドローンは、操縦者の男性(37)が国に事前申請したものとは別の機種だったことがわかった。
男性は取材に「別のイベントで使おうとした申請書を誤って提出した」「確認が不十分だった」と説明した。
国交省は、航空法に違反する可能性もあるとみて、文書での報告を求めている。
今回落下した機体は直径約85cm、重さ3kg弱。
菓子の重さを含めると約4kg。
8月に県内の業者に組み立てを依頼し、菓子まきで飛ばすのは初めてだった。
申請書に記載した機体とは大きさや重さがほぼ同じで、フレームの材質などが異なるという。
出典
『ドローン落下で6人けが、申請書と別の機体飛ばす 岐阜』
http://www.asahi.com/articles/ASKCG3JWWKCGOIPE00D.html
11月14日12時52分に日テレNEWS24(中京テレビ)からは、申請と違うメーカーのものを飛ばしたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
申請した男性は、「前回使用したデータを使用してしまった。深く反省している」と話した上で、メーカーは異なるが大きさや重さはほぼ同じで、安全上は問題なかったとしている。
出典
『ドローン落下事故、違う機体で国に申請(愛知県)』
http://www.news24.jp/nnn/news86236963.html
11月14日12時46分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社代表の男性(37)によると、8月の別のイベントで許可されたドローンの写真などの資料を誤って提出。
落下したドローンは、フレームを新たに発注しプロペラも改良した機体だという。
出典
『岐阜・大垣のドローン落下事故 許可得たのとは別の機体飛ばしていた…』
http://www.sankei.com/west/news/171114/wst1711140051-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。