2022年5月3日付でテレビ静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後、静岡県島田市の川に遊びに来ていた小学2年生の女の子が溺れ、消防に救助されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
鈴木記者(中継):
「川沿いには多くの家族連れがキャンプに訪れテントをはっています。事故があったのは後ろに見える川ですが、事故があった午後2時頃、今よりもっと川の流れが速く、手前のブロックも見えないほど水かさが高かったということです。
警察と消防によりますと、3日午後2時頃、島田市川根町の家山川で「女の子が川で遊んでいたところ、行方が分からなくなってしまった」と119番通報がありました。
行方が分からなくなったのは菊川市西方の小学2年生・彩陽奈ちゃん(7)で、通報から約30分後に川の中で見つかり、ドクターヘリで病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
彩陽奈ちゃんは家族6人で川に訪れ、当時は祖母や兄弟と川遊びをしていたということです。
目撃した人:
「魚をとる網を取りに行こうとしていて、その小さい子も吸い込まれちゃったみたいな感じで、ブロックの下に埋まっちゃったみたいな感じです。腰より上で大人が行くのにもバランスが崩れるような早い流れだったので、みんな助けに行ったんですけど、みんなじゃどうにもならなかったので、救助を呼びました」
鈴木記者(中継):
「当時、川の水深は大人の腰の高さほどで、警察は何らかの原因で溺れたとみて、詳しく調べています。」
https://www.sut-tv.com/news/indiv/15937/
5月4日20時27分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、川の中にあるブロックは中が空洞になっていることがあり、大人でも吸い込まれる危険があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県島田市で3日発生した7歳の女の子が死亡する水難事故。
現場の状況や事故を防ぐ対策を取材しました。
【捜索手伝った人「深くて足が届かなかった」】
伊地アナウンサー(4日午前11時ごろ):
「どなたかが置いたのでしょうか、現場には花がたむけられています。
水難事故のあった家山川です。
ここは大井川の支流なんですが、奥が上流、手前が下流、すぐに大井川との合流地点があります。
そして大井川鉄道の鉄橋があり、その下、川幅50mほど段差があって滝のようになっているんですね。
そして、水が流れ下ったあの辺りで溺れた女の子が見つかったということです」
3日午後2時ごろ、島田市の家山川で発生した水難事故。
家族で菊川市から遊びに来ていた菊川市の小学2年生の7歳の女児が溺れ、死亡しました。
女の子が見つかったのは、遊んでいた場所から5~6メートルほど離れた場所で、川に沈んだ状態で見つかったということです。
現場で捜索を手伝ったという男性は、当時の状況について…。
捜索を手伝った男性:
「上(川の外)からは見えないんですけど、足で探っていくと穴みたいなものが開いていて、自分も川に入って、奥まで足とか入れて探したけど、なんせ深いもんで全然足が届かなくて、消防が来て、いろいろ木の棒などの長い棒でやっと届いて、消防が引っ張り出した」
【前日までの雨で水位が上がっていた】
島田土木事務所によると、前日までの雨の影響などで3日の水位は4日と比べ10センチほど高かったといいます。
10センチ水位が上がれば、見た目は穏やかでも、コンクリートブロックや岩などを目視で確認できず、危険性が増すということです。
島田土木事務所 海野次長:
「(ブロックの)場所によっては、急流になったり窪みがあったりする箇所がある可能性がある。
小さなお子さんから目を離さないようにということ、それからブロック周囲には近付かないようにというような危険を知らせる注意看板を設置したところ」
【ブロック周辺に潜む危険は…】
静岡市にある「うしづま水辺の楽校」という場所で、子どもたちに正しい水遊びの方法を教えている河津さん。
今回の事故はなぜ起きてしまったのか…。
静岡市の安倍川で、水遊びのプロに聞きました。
Q.現場の特徴はどんな風に感じましたか?
うしづま水辺の楽校世話人会 河津顧問:
「やっぱり橋とか人間が利用するために橋とか作るわけですね。
その橋の根本をしっかり固めるために、もっと洗掘されちゃうと橋が流されるもんだから、そういう時にブロックを入れて土砂の流出を防いでいる。
そこに大雨なんかで穴があいたり、吸いこみができたり、そういう危険があるんですね」
伊地アナ:
「まさに今、この安倍川でコンクリートブロックが置かれているところに来たんですけれども、こうやって見てみますと、コンクリートブロックのだいぶ手前の辺りは底が見えるんですね。
今、大人の方が歩いてますけど、とても浅いわけです。
ただ、この流れがコンクリートブロックの前の方にくると、だんだん川底が見えなくなって、この辺り、もうちょっと白っぽく見えますから深いのか、そして波立って、ところどころ流れが反対こっち側に行ったりというのがありますが、これ、どういう状態になってる?」
河津さん:
「ブロックの中が空洞になったりして、こういうところに流れ込むと、吸い込まれて中に入っちゃうことあるんですよ」
Q.ブロックの中に人が入っちゃう?
A.「そうそう。だからそういうのが怖いですね。やっぱりこれで1メートル2、30cmはあるじゃないかな」
川にあるコンクリートブロックは、中が空洞になっているところがあり、大人でもはまってしまう可能性も…。
また、ブロック周辺の水の流れは不規則で、深いところも多いということです。
河津さん:
「下流に行くたびに浅瀬になってきますね。
こっちは下流へ行くたびに深くなりますね。
もし下流で流されても浅いところに出てきますから」
Q.川遊びをしている時にブロックなどの人工物を見つけたときは、とにかくそこは避けないといけない?
A.「そうですね。それが一番賢明ですね。やっぱり下流に何があるかっていうのを見た方がいいね、流された時に。浅瀬を見つけて遊ぶならね、下流に深みがあると怖いですね」
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2905b920af7e6af6f2584b07a26d11e50a2c777
(2022年5月23日 修正1 ;追記)
2022年5月22日7時40分にYAHOOニュース(静岡新聞)からは、魚取り中だった、魚道にできた穴から落ちて中に潜り込んでしまったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
島田市川根町の家山川で5月上旬、小学生の女児が溺れて亡くなる痛ましい事故が発生した。
現場は急な深みや複雑な流れが潜む人工構造物の近くで、女児は構造物の空洞部分に吸い込まれたとみられている。
川の深さを地上から判断するのは難しく、流れの強い場所も判別しづらいとして、専門家は警鐘を鳴らす。
事故は3日午後に発生。
女児は魚取りの最中だった。
現場は段差があって流れが強く、川底の浸食を防いで橋脚を保護する「根固めブロック」が川を横断するように積まれていた。
河川中央部のブロック上には魚が遡上(そじょう)できるよう魚道が設けられ、河川管理者などによると、女児は経年劣化などが原因で魚道に生じた穴から落ち、中に潜り込んでしまったとみられる。
根固めブロックには空洞部分があり、5年前の設置時に空洞を土砂で埋めたが、水流で流され、隙間が出来ていた可能性が高いという。
水難事故を研究、調査する河川財団(東京都)は、危険な状況を引き起こす人工構造物に、▽根固めブロックなどの護床工▽橋脚▽取水口―などを挙げる。
いずれも局所的な浸食で深みができ、複雑な流れが発生しやすい場所という。
隙間に足が挟まれたり、強い流れに引き込まれたりする危険性がある。
今回の事故現場周辺には、このうち、根固めブロックと橋脚の二つが設置されていた。
事故当日は数日前の降雨で水位は通常より高かった。
現場周辺で雨が降っていなくても、上流部で降雨があったり、ダムの放流などで水位が増したりする場合がある。
インターネットで提供される地域の雨量や河川の水位情報など、現地に行く前に川の状況を調べ、活動中も気象状況を確認する必要がある。
ライフジャケットの着用でも危険を軽減できる。
頭部が水面より上に浮かぶため、流れの緩やかな場所が見つけやすい。
同財団主任研究員の菅原さん(43)は、「呼吸ができなければ、約1分で致命的な状況になる。たとえ周りが着けていなくても、着用する勇気を持ってほしい」と強調する。
同財団によると、2003~20年の子ども(中学生以下)の水難死亡事故は、約6割が「川」と「湖」で発生している。
川は海より体が浮きにくく、川の形状や川底の地形、流量で流れが複雑に変化しやすい。
川遊びを安全に楽しむためにも、水辺に潜む危険を家族や友人間で共有し、事前の準備を入念に行うことが大切だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7af98e2a24fa3819d5c93073767c789ba136fba6
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。