2022年5月5日22時8分にYAHOOニュース(ワールドジェットスポーツマガジン)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【海に落ちた雷は、あっという間に四方八方に分散します。浮いている船や人も危険です】
雷はどこにでも落ちます。
陸上なら高いビルや鉄塔、高い木などによく落雷しますが、高い建物などが何もない海上では、船や水上バイク、サーファーなどが落雷の標的になります。
海に落ちた雷は、海面で四方八方にあっという間に分散されます。
水面は感電の恐れがありますし、何もない大海原に浮いているのは、船も人も危険です。
直撃しなくても、雷が水中で拡散することで、周辺の人も感電します。
【死者6名を出した落雷事故例】
大きな落雷事故として、1987年に高知県の海岸でサーファー集団に落雷した事故があります。
その日、早朝から激しい雨にもかかわらず50~60人がサーフィンを楽しんでいました。
雷鳴が聞こえたため、20人ほどが岸に上がり、残りはサーフィンを続けていました。
午前6時45分ごろ1人のサーファーに落雷し、20人ほどが気を失って海に浮かびました。
結局、この落雷で6人が死亡、7人が重軽症を負いました。
雷の直撃を受けたのは1人で死因は感電死、付近にいた5人は気絶して溺死したそうです。
被害が拡大した原因は、海水が電気を通したためでした。
海に雷が落ちれば、その電気が海を伝って周囲の人間や魚を感電させる恐れは十分あります。
ただ、電気の伝達範囲は約30メートルと、それほど広くはありません。
この範囲内にいなければ、致命的なダメージを受けることはない考えられています。
高知県の事故では、雷鳴を聞いて「海から引き上げた人」と、「海に残ってサーフィンを続けた人」の判断の違いが生死を分けました。
【雷が鳴ったら、すぐに海から上がって建物のなかに避難してください】
海にいるときに雷が近づいてきたら、すぐに海から上がり、鉄筋コンクリートや、避雷針のある建物に入ってください。
電気は海の中を伝わり浜辺にまで達します。
雷は、素材の違いよりも「高低差」が大きく関係します。
周囲に何もないビーチにいつまでもいると、非常に危険です。
近くに避雷針がない場合には、自動車に避難してください。
万一、自動車に落雷しても、電気は車体を通じて地面に逃げるそうです。
近くに逃げ場がない場合は、すぐに靴を履いて、できるだけ体を低くして「雷避け」をしてください。
これからの季節、海水浴やサーフィン、釣りなどの海のレジャーに出かける人は、十分に注意してください。
海の中で感電すると、衝撃で気を失って体が動かなくなってしまいます。
水の上にいなくても、濡れた砂浜でも落雷の被害にあうこともあります。
「雷が鳴ったら海から上がって避難する」。
これが一番重要です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fd99c5b2adde2b2311bb878c087902d5abca6a3
(ブログ者コメント)
海での落雷トラブルについては、本ブログでも下記などの情報を紹介している。
2020年9月6日掲載
『2020年8月29日報道 サーフィンや海水浴中に落雷に遭った事例3件 ; 直撃事例以外、周囲の人も海中通電で感電したり、濡れた砂を伝って30m離れた砂地にいた人が感電した事例もある』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10973/
2016年8月2日掲載
『2016年7月24日 沖縄県糸満市の海水浴場で落雷注意報発令による避難アナウンス中、広場を歩いていた?男性が雷の直撃を受けて意識不明の重体、他3人が軽傷 (第1報)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6138/
2014年6月24日掲載
『2014年6月16日 青森県深浦町の沖合で操業中の漁船に落雷があり、救命胴衣着用の漁師がはずみで船から転落、船に引き上げられたが感電していて死亡 (修正1)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4022/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。