2015年5月13日7時30分にYAHOOニュース(北海道新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市南区で10日夜、夫婦2人が死亡した住宅火災は、可燃性ガスが入ったスプレー缶の「穴開け」作業中に、何らかの原因で引火した可能性が高いとみられている。
同市内では、昨年3月にも同様の死亡火災が発生。道内各地でも同種火災が後を絶たない。
しかし、回収コストや危険性などの問題から、道内の多くの自治体は使用済みスプレー缶やガスボンベの穴開け回収を続けており、札幌市消防局は、「不安な時は消防署に持ち込みを」と呼び掛けている。
「ボンボンと大きな音が聞こえ、1階からすごい火が出た」。10日夜、同区北ノ沢の住宅街。その1戸から突然、炎が上がるのを目撃した40代女性はこう話した。
札幌南署などによると、焼け跡からは焦げたスプレー缶15本が見つかり、うち少なくとも2本には穴が開いていた。缶を開ける工具も見つかったという。
道危機対策課などによると、スプレー缶が原因とされる道内の火災は2013年に63件、14年に66件発生。
多くが、自宅など屋内で穴開け作業中にストーブやガスこんろなどから引火したとみられる。
14年3月には札幌市中央区の60代女性が、自宅でカセットこんろ用ガスボンベの穴開け作業中に引火し、焼死する火災も起きている。
札幌や旭川、釧路市など、使用済みスプレー缶などのごみ出しの際、穴開けを求める道内の自治体は多い。
穴が開いていない缶などがごみ収集車の中で圧縮されると、缶の中の可燃性ガスが火災や爆発などを起こす可能性があるためだ。
しかし、全国で穴開け作業中の火災が相次いだため、環境省は昨年度、全国の自治体に「市民が穴開けしないようにすることが望ましい」と通知。
スプレー缶の製造会社などでつくる日本エアゾール協会(東京)も、「缶に入った可燃性ガスは、ビニール袋で起きる静電気でも引火する可能性がある。使い切った後もガスが残っている場合があり、穴を開けるのは危険だ」と警告している。
道内では、千歳、苫小牧両市などが穴を開けずに回収しているが、札幌市環境局は、「(穴を開けないと)収集車ではなく、別のトラックなどで回収しなければならず、数億円のコスト増になる」と慎重姿勢。
同市は、11年度から、消防署などで持ち込みを受け付けており、14年12月末までに約5万3500本を回収。ただ、まだ広く知られていないのが現状だ。
同市消防局は、穴開けの注意点として、
①風通しが良く、火気のない屋外で作業する
②中身を使い切り、ガス抜き器具を使う
などを挙げ、不安な場合は、持ち込み回収を利用するよう勧めている。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150513-00010000-doshin-soci
(ブログ者コメント)
廃棄スプレー缶による火災事故は過去にあまた発生し、本ブログでも何件か紹介済。また、一部、読者の方からコメントも頂戴していたが、この環境省の通知が、一応の結論になるのかもしれない。
ちなみに環境省HPを探してみたが、当該通知は見つけられなかった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。