2015年12月2日8時11分にNHK広島NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月3日8時9分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
宿泊客7人が死亡した福山市のホテル火災を受けて、おととし、警察が民間施設を借りてホテルの一部を再現した燃焼実験を行った際、想定より燃え方が激しく、施設の一部も焼損させたとして、広島県は施設を所有する会社に対し、賠償金1500万円を支払うことになった。
3年前の福山市のホテルPの火災では、鉄筋コンクリートと木造2階建ての建物をつなぎあわせた構造のホテルが全焼し、宿泊客7人が死亡した。
警察は火事を受けて、おととし2月、尾道市の因島にある民間の施設の屋内に客室などホテルの一部を模型で再現。
実際に燃やし、火や煙の回り方を確認、建物の構造や防火設備と死傷者が出たこととの因果関係を分析した。
ところが、その際の燃え方が想定よりも激しかったため、燃やす予定ではなかったこの施設の屋根や窓ガラス、それに壁などが焼損したという。
このため、広島県は施設を所有する会社に対し、賠償金1500万円を支払うことになり、今月7日に開会する定例県議会に提案する補正予算案に盛り込むことにしている。
警察によると、ホテルが複雑な構造だったため、事前に計算した想定以上に火の回り方が激しくなったということで、広島県警察本部監察官室は、「今後、実験を行う際には実験場所の選定に配慮し、徹底した防火措置をとるなど、再発防止に努めていきたい」としている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20151202/3955821.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151202-OYT1T50169.html
(参考)
当時の再現実験内容を伝える記事が、2013年2月27日12時51分に日本経済新聞から、下記趣旨でネット配信されていた。
昨年5月に宿泊客7人が死亡した広島県福山市のホテルPの火災で、広島県警は27日、火災と死傷の関係を調べるため、ホテルの一部を再現した施設に実際に火を付ける燃焼実験を、同県尾道市因島で実施した。
7人は煙を吸い一酸化炭素中毒で死亡しており、煙の回り方や速度などを確認するのが狙い。
県警によると、出火元とみられる事務所の周辺や客室を再現。
実験には、火災鑑定の専門家らが参加。
福山地区消防組合によると、火災では事務所南東の机付近の壁が白く変色していた。
激しく燃えたためとみられ、消防は、机の上付近を火元と特定した。
机には電気スタンドがあり、電気配線が何らかの原因でショートした可能性がある。
ホテルは、福山市や消防から防火と排煙設備の不備を指摘されていた。
県警は、業務上過失致死傷の疑いで、経営会社の楠妙子社長(64)から任意で事情を聴いている。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG27011_X20C13A2CC0000/
(2015年12月17日 修正1 ;追記)
2015年12月3日付の中国新聞紙面に、再現実験内容に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
実験は、施設の所有者と賃貸契約を結んで、2013年2月、尾道市内で実施した。
警察によると、ホテルの火元とみられる1階の受付事務所や宿泊客がいた2階の一部を再現。
専門家が立ち会ったうえで、煙の流れや建物の構造上の問題、死因との因果関係などを調べた。
その際、火勢が想定より強くなり、内部に熱がこもって施設の壁や屋根が焦げるなどした。
2015年12月14日12時48分にNHK広島NEWS WEBからは、放射熱が原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日、県議会の警察・商工労働委員会が開かれ、賠償金の支払いを盛り込んだ補正予算案について、議員たちから質問が行われた。
このなかでは議員から再発防止策を問われ、県警察本部の幹部は、炎の勢いが増して放射熱と呼ばれる熱によって燃えたことが原因だと説明し、「今後は専門知識をもった団体などに意見を聞いて実施することや、実験の内容を見直すなどして再発防止に努めたい」と答えていた。
そして、委員会は補正予算案について全会一致で可決した。
県議会では16日に本会議が開かれ、採決されることになっている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20151214/4228791.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。