2016年5月18日20時33分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後3時35分頃、北海道釧路市新野の化粧品原料を製造するB社の工場から出火、鉄筋コンクリート造り平屋の工場内部などを焼いた。
火は約2時間後に消し止められたが、工場長の男性(41)が全身にやけどを負い、市内の病院にドクターヘリで搬送された。
男性は、「換気扇のスイッチを入れたら爆発した」と説明しているといい、警察が出火原因を調べている。
警察によると、工場では、サケの軟骨から抽出した美容成分「プロテオグリカン」を生産。
男性は、建物南側の「洗浄乾燥室」で作業していたとみられる。
工場内には製造過程で使用する揮発性で引火性の高い「アセトン」があり、警察で火災との関連を調べる。
この工場では、2013年7月にも従業員の男女2人が死亡する火災があり、警察が業務上過失致死容疑で捜査している。
出典
『化粧品製造会社の工場から出火、1人搬送…釧路』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160518-OYT1T50090.html
5月19日7時51分にNHK北海道NEWS WEBからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
社長が警察の調べに対し、「作業で有機溶剤のアセトンを使っていた」と話していることが捜査関係者への取材でわかった。
警察は、この有機溶剤が爆発に関連した可能性があるとみて、19日午前10時から現場検証をして詳しく調べることにしている。
アセトンは消防法で危険物に定められている有機溶剤の一種で、気化しやすく、空気と混ざった状態で引火すると爆発するおそれがある。
出典
『爆発“作業でアセトン使用”』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160519/5434701.html
(ブログ者コメント)
3年前の事故は、下記記事参照。
2013年7月29日掲載
2013年7月23日 釧路市の化粧品製造などの工場で爆発を伴う火災が発生し2人死亡、成分抽出用のアセトンを保管していた部屋の損傷が激しい模様 (修正3)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3083/
(2016年6月20日 修正1 ;追記)
2016年6月17日12時23分にNHK北海道NEWS WEBから、3年前の事故以降、アセトンは使わないと消防に説明していたが無許可で使っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月17日18時51分にNHK北海道NEWS WEBからも、同趣旨の続報的記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
先月18日、釧路市にある化粧品などの原料メーカーB社の工場で爆発が起き、工場長の男性が全身にやけどをして意識不明の重体になっている。
当時、工場内では消防法で危険物に定められている有機溶剤のアセトンが使われていて、気化した溶剤に引火したことが爆発の原因とみられている。
この会社では、3年前にもアセトンが原因とみられる爆発で従業員2人が死亡する事故があったが、工場を建て直し、去年、操業を再開していた。
その際、消防の査察に対して会社の社長が「商品の製造方法を変更したためアセトンなどの危険物は使わない」と説明し、使用許可も得ていなかったことが、NHKが情報公開請求で入手した文書でわかった。
ところが、捜査関係者によると、社長は警察の調べに対し、今回、工場でアセトンが使われていたいきさつについて、「別の製法では十分な品質が保てなかったので、許可を得ずにアセトンを使用していた」と話しているという。
警察は、業務上過失傷害などの疑いで捜査を進めている。
出典
『工場爆発“危険物使わず”説明』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160617/3151281.html
『工場爆発「危険物無許可使用」』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160617/3151301.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。