2016年6月16日7時1分に産経新聞茨城版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後0時10分ごろ、筑西市寺上野の農業生産法人「T」の堆肥製造工場で「爆発音がした」と、複数の周辺住民から110番通報や119番通報があった。
警察や消防によると、当時工場にいた従業員8人と近くの住民にけがはなかった。
この爆発で工場と倉庫計4棟の屋根や壁が吹き飛び、周辺の住宅では窓ガラスが割れる被害が出た。
現場から約1km離れた県立明野高(筑西市倉持)でも、体育館や教室の窓ガラス6枚が割れたという。
東京電力によると、爆発の影響で電線が断線し、筑西、つくば、下妻各市の2537世帯で停電が起き、現場付近の5世帯を除き、約1時間半後に復旧した。
警察などによると、同工場では、牛糞や鶏糞、スーパーなどから回収した野菜くずなどを発酵させて有機肥料を生産。
梱包のため、機械で圧縮作業をしていたという。
近所の人は、「ドーンという大音響とともに、体が浮き上がるほどの振動で、外を見たら白っぽい煙が上がっていた」と話した。
警察は、工場内で発生したガスに引火し爆発したとみて、詳しい事故原因を調べている。
出典
『筑西で堆肥製造工場爆発 周辺で停電、ガラス割れる被害も』
http://www.sankei.com/region/news/160616/rgn1606160014-n1.html
6月15日22時16分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後0時10分ごろ、茨城県筑西市寺上野の農業生産法人「T」の堆肥工場で爆発があった。
鉄骨平屋建て約1100m2の屋根や外壁が吹き飛んだほか、周辺の住宅や高校の窓ガラスが割れ、同市や隣接する下妻市、つくば市などで一時停電した。
けが人はいなかったが、昼時の爆発に、現場一帯は一時、騒然となった。
警察や消防などによると、敷地内には動物の排せつ物などを圧縮する工場と、それを発酵させる施設3棟がある。
発酵施設のうち、1棟も大きな被害が出た。
同日は8人の従業員が出勤していたが、昼休みで近くのコンビニエンスストアに出かけており、無事だった。
警察によると、同日午前中は、2人の従業員が工場内で作業していた。
圧縮する機械の圧力が一時的に基準より上がり、手動で空気を抜いたといい、警察は、事故との関連を含めて原因を調べている。
現場は、筑西市役所から南に約10kmの住宅が点在する地域。
現場から北東500mにある自動車学校の男性職員(49)は、「爆発と同時に、入り口付近の窓ガラスに大きなひびが入った。すぐに外に出たら焦げ臭く、1〜2時間ほど続いた」と話した。
現場近くに住む別の男性は、「巨大な太鼓が響くような強い短い音がしたと同時に、下からつき上げるような衝撃があった。あの工場で爆発が起きるとは想像していなかった。今思い出しても恐ろしくて震えがくる」と不安げだった。
北に約1kmの県立明野高では、爆発の影響で体育館2階などの窓ガラス計6枚が割れた。
当時、生徒や教職員は別の校舎にいて、無事だった。
出典
『堆肥工場 爆発で屋根が吹き飛ぶ…周辺、ガラス破損 茨城』
http://mainichi.jp/articles/20160616/k00/00m/040/054000c
6月16日19時7分にNHK水戸からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの警察の調べで、爆発は、製造した堆肥を圧縮する装置の内部の圧力が過度に高まって、その圧力に耐えきれずに起きた可能性が高いとみられている。
警察と消防では、16日10時から現場検証を行って、工場での機械の配置や作業の手順などについて従業員から聞き取りを進め、事故の原因をさらに詳しく調べている。
また、警察によると、爆発したとみられる装置は、これまでにも何度か、圧力が上がったり下がったりして不安定だったということで、警察では、装置のメーカーなどにも問い合わせをして調べを進めることにしている。
今回の爆発を受けて、筑西労基署も、工場の安全対策に問題がなかったか調べている。
出典
『堆肥工場爆発で現場検証 筑西』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1073178461.html?t=1466109220123
(2016年10月9日 修正1 ;追記)
6月17日付の茨城新聞紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
装置は、事故直前、圧力が上がり過ぎる異常が発生。
従業員2人が減圧する調整を行ったが、従業員が休憩のため現場を離れてから、約15分後に爆発が起きた。
装置は、愛知県内にあるメーカーと中部地方にある大学の研究室が共同開発した。
メーカー側は、茨城新聞の取材に、「社長不在でお答えできない」とした。
同研究室によると、装置は、食品の残りかすなどを高温高圧で処理し、堆肥や粉末燃料にする仕組みになっていた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。