2016年6月15日付で毎日新聞東京版朝刊から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月14日23時19分に産経新聞から、6月15日10時30分に読売新聞から、6月16日6時32分にNHK首都圏NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
大手旅行会社のJTBは、14日、海外からの不正アクセスによって、最大で約793万人分の個人情報が流出した可能性があると発表した。
取引先を装ったメールの添付ファイルを開き、ウイルスに感染したのが原因。
JTBは警察に被害を相談し、警察は、不正指令電磁的記録(ウイルス)供用や不正アクセス禁止法違反などの容疑も視野に調べている。
流出した恐れがあるのは、「JTBホームページ」、「るるぶトラベル」などのオンラインを利用して2007年9月28日から16年3月21日に予約した顧客の個人情報。
項目は
(1)氏名
(2)性別
(3)生年月日
(4)メールアドレス
(5)住所
(6)郵便番号
(7)電話番号
(8)パスポート番号
(9)パスポート取得日。
パスポート番号のうち、約4300件は、現在も有効という。
提携するNTTドコモの旅行サービス「dトラベル」を利用した33万人分の情報も含まれている可能性がある。
クレジットカード番号、銀行口座情報、旅行の予約内容は含まれていないという。
現時点で、個人情報が悪用された被害は報告されていないとしている。
JTBによると、旅行商品をインターネットで販売する子会社「アイドットJTB」のサーバーに、今年3月15日、巧妙に業務関連のメールに偽装されたメールが送りつけられた。
メールアドレスの『@』マーク以下のドメインは取引先である全日空のもの、『@』より前は日本人のありふれた名字がアルファベットで表記され、メールの表題は「航空券控え 添付のご連絡」となっていた。
本文には、『お世話になっております』などの通常の挨拶文のあとに、『eチケットを送付しますのでご確認下さい』という趣旨の文章があり、送信元として、実在する取引先の会社名・部署と担当者名の署名もあった。
担当した20代の女性オペレーターが通常の業務と判断して添付ファイルを開封したところ、パソコン6台とサーバー2台がウイルスに感染し、海外への不審な通信が確認された。
JTBによると、不正アクセスを受けた子会社のアイドットJTBでは、知らない人物からのメールは開かないようにしているほか、定期的に標的型メール攻撃に使われるものに似た疑似メールを送るなどの訓練を行っていたが、被害は防げなかった。
JTBの対応も遅かった。
同月19日には、外部のセキュリティー会社から不審な通信があることを知らされていたにもかかわらず、完全に通信を遮断したのは、個人情報がコピーされた同月21日よりも後だった。
この間にサーバーを遠隔操作されたとみられ、1人しかアクセス権限のないサーバーから顧客データをコピーされた。
今回、少なくとも2種類のウイルスの感染が確認され、いずれもパソコンを遠隔操作するタイプだという。
こうした手口について、セキュリティー会社「トレンドマイクロ」の高橋昌也シニアスペシャリストは、「2種類のウイルスを使うことで1つのウイルスが検知されても、もう1つのウイルスで情報を盗み出すねらいがみえる。こうしたサイバー攻撃では、取引先を偽装するのは日常的に行われ、クリックしないという対策は非常に難しい。ウイルスに感染しても、情報が外部に流出しないよう、対処できる仕組みを作ることが大切だ」と話していた。
特定の企業の情報を盗むため取引先を装うメールは、「標的型メール」と呼ばれる。
企業の個人情報をめぐっては、通信教育大手のベネッセホールディングスで、14年に約3500万件の流出が判明。
15年には、日本年金機構に標的型メールが送られ、基礎年金番号や氏名など101万人の個人情報が流出した。
出典
『JTB 不正アクセス、793万人分流出か 旅券番号など』
http://mainichi.jp/articles/20160615/ddm/001/040/177000c
『JTB情報流出 巧妙「標的型メール」 被害防げず 3月19日に判明』
http://mainichi.jp/articles/20160615/ddm/041/040/098000c
『情報流出…JTB、対応後手に 巧妙な標的型メール』
http://www.sankei.com/affairs/news/160614/afr1606140034-n1.html
『JTB個人情報793万件流出か?…標的型攻撃の巧妙な手口』
http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20160615-OYT8T50004.html
『JTB感染は全日空装うメール』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160616/3189541.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。