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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201810141017分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

健康への影響が指摘される極めて小さい粒子状の大気汚染物質、PM2.5について、慶應大学のグループが地下鉄で調査をしたところ、最大で地上のおよそ5倍の濃度にのぼったことがわかった。


ブレーキの際に車輪やレールなどが削れて発生しているとみられ、専門家は、「呼吸器などに病気がある人や長期間働く人などへの影響を調査する必要がある」と指摘している。

PM2.5は1000分の2.5mm以下の極めて小さい粒子のことで、吸い込み続けると呼吸器や循環器などへの影響が指摘されている。


日本では、9年前に屋外の大気中の環境基準がつくられ、監視が強化されてきたが、地下鉄や地下街、屋内など閉鎖した場所の基準はなく、実態がよくわかっていない。


慶應大学の奥田知明准教授のグループは、横浜市交通局の協力を得て、横浜市内の地下鉄のホームで、ことし7月17日の午前5時から午後8時まで、PM2.5の調査をした。


その結果、始発から濃度が上がり始め、1m3あたりの1時間の平均濃度は、午前9時から10時でもっとも高い、およそ120μgとなり、同じ時間帯の地上の、およそ5倍にのぼった。

 



また、始発後の午前6時から14時間の平均濃度はおよそ80μgで、環境省の屋外の1日平均の基準35μgと比べると、およそ2.3倍となった。


成分を分析したところ、金属が多く、特に鉄を含むPM2.5は、地上のおよそ200倍にのぼった。


発生原因について、調査したグループでは、電車がブレーキをかける際に車輪やレール、ブレーキの部品が摩擦で削れるほか、パンタグラフと架線の接触でもPM2.5が発生しているとみている。


健康影響に詳しく、国の基準の作成にも関わった京都大学の高野裕久教授は、「滞在時間が短い一般利用者には大きな問題とならないと考えるが、呼吸器などに疾患を持つ人やアレルギーの人、地下鉄で長期間働く人は、より注意が必要で、影響を調査する必要がある」としている。


慶應大学の奥田准教授は、「地上のPM2.5は改善されているが、地下鉄の実態はわかっていない。今回は1日だけの調査だったが、ほかの駅や地下鉄にも調査を広げる必要がある」と指摘している。

東京メトロの地下鉄の売店で働く契約社員などでつくる労働組合の支部の委員長の後呂さん(女性)は、10年以上、地下鉄の駅の売店で働いている。
週5日、駅のホームで過ごしている。


売店では、手袋とタオルで商品の汚れを払っているが、1日たつと、粉じんとみられる黒っぽい粉で汚れるという。
また、1日の仕事を終えて鼻をかむと、テッシュが真っ黒になるという。


後呂さんの労働組合の支部では、平成21年に売店の運営会社に、駅構内の粉じん調査を要望。

会社が調査を実施した結果、「人体の健康被害は考えにくい」という回答だった。


しかし、調査をした時はPM2.5について屋外を対象にした国の基準もなく、回答の中では、PM2.5の健康影響までは評価されていなかった。


後呂さんは、「得体の知れないものを吸い込んでいると思うと、気持ちが悪い。地下鉄を止めることはできないので、日ごろから濃度を把握できるようにして欲しい」と話し、実態の解明を求めている。


労働組合の支部の要望で9年前に粉じんの調査をした売店を運営する東京メトロの子会社、メトロコマースは、「平成21年の調査結果を踏まえると、駅構内の環境が健康に影響する可能性は低いと考えておりますが、従業員から要望が来ることについては、今後も会社として従業員の労働環境・健康管理に適切に対応していきたいと考えております」とコメントしている。

横浜市交通局では、送風機などでトンネルや駅構内の換気を行っているほか、トンネル内の清掃も定期的に行って、粉じん対策をしているという。


今回のPM2.5の調査結果について、横浜市交通局は、「健康への影響について科学的な知見や研究成果がまだ少ないなかで、今すぐ具体的な対策を講じるのは難しいが、今後の研究成果によっては、対策を検討していかないといけないと考えている」としている。

高い濃度のPM2.5が地下鉄で計測された理由について、専門家は地下鉄特有の事情があるという。


電車がブレーキをかけると、車輪とレールやブレーキの部品がこすれて削られるほか、パンタグラフと架線も摩擦で少しずつ削られ、金属のPM2.5が発生するとみられている。


PM2.5は、トンネル内を浮遊したり、底にたまったりして、電車が通過するたびに巻き上げられて、ホームに流れ込むと考えられる。


また、通勤ラッシュで濃度が高くなるのは、時間あたりの電車の本数が増えることや、多くの人を乗せているため車体が重くなり、ブレーキをかける際、車輪やレールにより摩擦がかかるためとみられる。


地下鉄には、送風機などで換気する仕組みがあるほか、地下鉄各社は定期的に構内で清掃などを行っているが、十分に取り除けていないとみられる。

PM2.5の濃度を把握しているかどうか、主な地下鉄に取材をした。


東京メトロでは、駅構内で換気を行い、外気を取り込んで空気をきれいにする仕組みを設けているほか、トンネルや駅の粉じんを除去するため清掃も行っているということだが、PM2.5を含めた粉じんの定期的な計測はしていないとの回答だった。


福岡市地下鉄は、比較的大きな浮遊粒子状物質については、駅員が長時間滞在する駅務室で定期的に濃度を計測しているほか、換気や清掃などを行い、粉じん対策を進めているが、PM2.5の濃度は把握していないという。


名古屋市営地下鉄でも、比較的大きな浮遊粒子状物質については、ホームや駅務室などで定期的に計測しているほか、構内の換気や清掃を行い粉じん対策をしているが、PM2.5の濃度は把握していないとの回答だった。


OsakaMetroも、駅構内で比較的な大きな浮遊粒子状物質の濃度は定期的に計測しているほか、換気や清掃を行って粉じん対策はしているが、PM2.5の濃度は把握していないという。

 

 

    (2/2へ続く)

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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