2018年10月13日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ITを利用した環境問題対策をするベンチャー企業「ピリカ」(東京都渋谷区)は12日、関東地方と関西地方の河川11本の流域26カ所中、25カ所から5mm以下のマイクロプラスチックなどのプラスチック片が見つかったと発表した。
河川の上流でも検出され、汚染が流域全体に広がっていることが浮き彫りとなった。
今年5~9月、関東、関西、米ニューヨークの河川や港湾計38カ所を調査。
ピリカが開発したマイクロプラスチックなどの水中での浮遊量を短時間で調べる機器を使用し、水をろ過して採取した固形物の成分を分析した。
利根川水系の綾瀬川(埼玉県)で水1m3あたり約9.1個のプラスチック片を検出し、淀川水系の大川(大阪市)では約19.8個が見つかった。
このほか、港湾(9カ所)、米国の河川(3カ所)の全てでも発見された。
プラスチック片のうち、約23%は人工芝とみられる緑色のもので、このほか、農業用の肥料カプセルとみられるものもあった。
ピリカの小嶌(こじま)社長(31)は、「調査したほとんどの場所で検出され、驚いた。雨水に混じって流れ込んでいることも考えられ、これまでとは違う対策を考える必要がある」と話している。
出典
『プラスチィック危機 プラ片、河川上流にも ITベンチャー、国内26流域調査』
https://mainichi.jp/articles/20181013/ddm/012/040/108000c
10月12日15時20分にNHK首都圏からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
海の生態系への影響が懸念されている小さなプラスチックのごみ、「マイクロプラスチック」について、環境調査を行う企業が東京湾や大阪湾に流れ込む11の河川を調べたところ、すべての河川から「マイクロプラスチック」が見つかった。
「マイクロプラスチック」は、主に海に流れ出たプラスチックが波の力などで砕けて出来ると考えられているが、調査を行った会社では、すでに一部は川に流れ込む段階で発生していて、実態を解明する必要があるとしている。
「マイクロプラスチック」は大きさが5mm以下の小さなプラスチックで、主に海に流れ出たペットボトルや袋などのプラスチック製品が波の力や紫外線で細かく砕けて出来ると考えられていて、海の生態系への影響が懸念されている。
これについて、環境調査などを行う東京の企業は、大学の専門家の協力を得て、東京の荒川や神奈川県の鶴見川など、東京湾や大阪湾に流れ込む11の河川で調査を行った。
その結果、いずれの河川からも「マイクロプラスチック」が見つかった。
見つかったマイクロプラスチックを分析したところ、およそ2割が人工芝の破片だったほか、農業用の肥料を入れた微細なカプセルとみられるものも確認されたという。
調査を行った環境ベンチャー企業「ピリカ」では、下水処理施設を通らない雨水などに混じってマイクロプラスチックが川に流れ込んでいるとみている。
代表の小嶌さんは、「川に流れ込む段階で、すでに微細な状態になっているプラスチックが一定量あることがわかった。さまざまな製品が排出源となっているおそれがあり、さらに調査を進めて実態の解明と対策につなげる必要がある」と話している。
出典
『マイクロプラスチック川でも検出』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181012/0019889.html
(ブログ者コメント)
ピリカ社のHPに10月12日付でお知らせとして、詳細なデータや写真付きの記事が掲載されている。
以下は、記事中で紹介されている調査装置。
(2018年11月25日 修正1 ;追記)
2018年11月25日4時45分にNHK首都圏からは、別団体の調査でも全国29河川の9割から検出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生態系への影響が懸念されている小さなプラスチックのごみ「マイクロプラスチック」について、東京理科大学と愛媛大学の研究グループが全国の29の河川を調べた結果、9割にあたる26の河川から見つかった。
調査を行った研究者は、ごみの削減など、陸での対策の強化が必要だと指摘している。
「マイクロプラスチック」は、大きさが5mm以下のプラスチックのごみで、東京理科大学と愛媛大学の研究グループは、平成27年8月からことし5月にかけて、全国の29の河川の36地点で、水に「マイクロプラスチック」が含まれているか調べた。
その結果、千葉県の大堀川や神奈川県の鶴見川など、9割にあたる26の河川の31地点で「マイクロプラスチック」が見つかったという。
研究グループによると、多くはレジ袋や発泡スチロールなどに使われている素材の破片で、上流域の人口密度が高い地点ほど、「マイクロプラスチック」の密度が高い傾向だったという。
「マイクロプラスチック」は、国などの調査で、日本の周辺海域に広く分布していることが分かっている。
調査を行った東京理科大学理工学部の片岡智哉助教は、「これまでは、プラスチック製品が海に出てから小さくなったと想定されていたが、陸域でも微細化が進んでいることが分かった。ごみの削減など、陸での対策の強化が必要だ」と話している。
出典
『マイクロプラスチック 調査した河川の9割で検出』
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。