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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201764日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7184/

 

 

(2018年3月22日 修正2 ;追記)

 

2018315911分に朝日新聞から、2審判決を受け入れ賠償金を支払った市は業者への工事費支払い額から賠償額を差し引くという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

3142142分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

裁判で敗訴して賠償金を支払った市が、その後、「事故の過失は(男性を雇用していた)建設会社にある」と主張し、この業者への工事代金約9300万円を支払わないと通知していたことがわかった。

 

業者側は事故の責任を認め、賠償金の負担割合の話し合いを求めたが、市が応じる見込みがないため13日、津簡裁に民事調停を申し立てた。

「一方的な通知で困惑している。裁判所は市の責任を認めており、会社に全額を求めるのは司法判断の軽視だ」と話している。

 

市によると、この業者が受注し、今年3月末までに完了する別の市道工事3件(契約額約1億1800万円)のうち、前金を除く代金約7200万円を支払わず、相殺で「肩代わり」させる方針という。

さらに、残りの約2千万円分についても、今後の受注工事の代金から差し引く考えだ。

 

裁判資料によると、労災事故は、道路工事の掘削作業中に石積みの壁が崩落し、作業員男性(52)が左足を切断する大けがをしたというもの。

男性は、安全を確保する義務があったとして市を相手取り、治療費や慰謝料などの支払いを求めて津地裁に提訴した。

 

市は「安全確保の義務は一義的には業者にある」などと主張したが、地裁判決は、事故前日に現場を確認した市職員が崩落の危険性を認識していたのに、具体的な安全対策や工事の一時中止を指示しなかったなどとして、市の過失を認定。支払いを命じた。

 

市は控訴したが、二審・名古屋高裁も市の責任を認めた。

市は上告せず、今年1月に利子を含めた約9300万円を男性に支払った。

 

だが、市は「受注者が裁判で被告とされなかったことから、本市にのみ支払いが命じられた」などと主張。

1月末に業者側に相殺を求める通知書を送ったという。

 

市は取材に「業者に対しては、市に過失があるとは考えていないので、全額を求償する」と説明している。

 

 

【横山信二・広島大名誉教授(行政法)の話】

 

市の方針は、国家賠償法に基づいて市の過失を認めた司法判決をないがしろにする行為だ。

市側に責任がないと主張するなら、最高裁に上告して司法の判断を仰ぐべきだった。

 

特定の業者が賠償金を全額負担すれば、本来は市が支払うべきお金を肩代わりすることにつながる。

今後の入札の公平性にも疑念を生じかねない。

 

出典

発注工事で労災、津市敗訴…賠償金肩代わりを業者に要求

https://www.asahi.com/articles/ASL3D6227L3DONFB00X.html 

『受注会社に賠償金負担請求 労災事故訴訟で敗訴の津市』

http://www.sankei.com/west/news/180314/wst1803140099-n1.html 

 

 

 

(2020年1月17日 修正3 ;追記)

 

2020117100分に伊勢新聞から、業者が起こした訴訟に対し市の責任割合を2割とする判決がくだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、1報ともどもタイトルも修正した)

 

三重県津市発注の道路工事で作業員が左足を切断した事故を巡り、作業員への賠償金を支払った市が事故の責任は請負業者のS建設(同市)にあるとして、同社と契約した別の工事の支払代金から賠償金と同額を天引きしたことに対し、同社が市に未払い報酬の請求を求めた訴訟で、津地裁は16日、事故の責任割合は同社が8割、市が2割とする判決を言い渡した。

 

判決によると、事故は平成24316日に発生。

同市美杉町下之川の道路工事で、作業員の男性が崩れた石積みと地面の間に挟まれ、左足を切断した。

 

男性は市が安全確保を怠ったとして、損害賠償を求める訴訟を起こし、約9300万円の支払いを命じる二審・名古屋高裁の判決が確定した。

 

一方、市は事故の責任は同社にあるとして、別の工事の報酬から賠償金として男性に支払った額と同額を天引きして相殺。

 

これを受け、同社は307月、未払い報酬の支払いを求め、市を提訴した。

 

判決では事故の責任について、同社と市の共同不法行為の成立を認定。

その上で、過失割合を同社が8割、市が2割とした。

 

同社が求めていた未払い報酬の請求を一部認め、市に約2347万円の支払いを命じた。

 

https://this.kiji.is/590709816405492833?c=39546741839462401

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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