2017年8月21日21時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時55分ごろ、佐賀県唐津市鎮西町串にある串崎風力発電所の近所の人から「風車が燃えている」と119番通報があった。
警察や消防などによると、風車の羽根や根元の接続部付近などが燃えた。
けが人はいないという。
消防によると、部品が落ちる恐れがあり、放水は行っていない。
発電所は、九州電力玄海原発(同県玄海町)から海を挟み700~800mほどの所にある。
JFEエンジニアリング(東京)によると、発電所は同社の子会社が運営。
柱は鉄製で高さ60m。
羽根は樹脂製で3枚あり、長さは40m。
発電容量1980KWで、2004年4月に発電を始め、九州電力に売電してきたという。
同年8月、羽根部分の回転軸と発電機の間の動力伝達装置にあるブレーキがこすれて火災が発生。
翌年、対策を施し建て替えた。
発電所の監視は唐津市の会社に委託し、遠隔操作で行っていた。
今回の火災原因についてJFEエンジニアリングは、「調査中」と話している。
出典
『風力発電所の風車が炎上 部品落下の恐れで放水できず』
http://digital.asahi.com/articles/ASK8P5VHQK8PTTHB00L.html?rm=300
8月22日11時36分にNHK佐賀からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この風車は岬の先端付近にあって、周辺に住宅などはなく、消防が夜通しで警戒にあたり、通報からおよそ16時間後の、22日午前6時52分に鎮火が確認された。
消防によると、この火事で風車の羽根の一部が焼けたほか、燃えた部品が地上に落下したという。
風力発電所を運営する会社によると、この発電所は、横浜市にある企業が12年前に風車1基を設置して運転を始めたという。
出典
『風力発電所の火事鎮火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5083223381.html
8月22日19時17分にNHK佐賀からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
発電所の運営会社「鎮西ウィンドパワー」と、親会社のエンジニアリング大手「JFEエンジニアリング」は、22日夕方、福岡市内で会見し、「地元の皆様にご迷惑とご心配をおかけしたことをおわび申し上げます」と述べ、陳謝した。
そのうえで、映像などから、発電機などがある、「ナセル」と呼ばれる羽根の根元の部分から出火した可能性があるとみて、原因調査を進めていくことを明らかにした。
会社によると、この発電所は無人で、遠隔監視されていて、煙が確認される、およそ1時間前の21日午後2時ごろ、風車が突然、停止したという。
この発電所では年に2回、点検が行われ、ことし5月の点検で、異常は確認されなかったという。
会社では、高さおよそ60mのところにあるナセルを大型クレーンを使って吊り下ろす計画で、原因究明までに2か月ほどかかるとしている。
出典
『風力発電火災 ナセルから出火か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5083246061.html
8月23日10時14分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後、発電停止の異常を知らせる警報が出て、風車が止まっていたため、再稼働させようとした際に出火したという。
出火場所は発電機や変圧器などが収められた風車の中心部分とみられ、金属や繊維強化プラスチック(FRP)などで作られている。
この部分をクレーンで取り外し、詳しい原因を調べる。
出典
『風車止まり、再稼働時に出火…原因究明に2か月』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170823-OYT1T50043.html
(2018年1月28日 修正1 ;追記)
2018年1月26日18時41分にNHK佐賀から、内部部品のボルトが緩んだことなどが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運営する会社の親会社のJFEエンジニアリングなどが調査を行った結果、発電機や変圧器などを格納する「ナセル」の内部にある部品の金属が腐食したことや、ナセル本体の振動によってボルトが緩んだことなどから電流がうまく流れなくなり、火花が発生したことが火事の原因と推測されると発表した。
発電所では年2回点検が行われているが、このボルトはメーカーが指定する定期点検の対象に含まれていないため、点検は行われていなかったという。
出典
『風力発電火事 腐食などが原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5084758361.html
(ブログ者コメント)
1月26日付の鎮西ウィンドパワー社報告書には、原因などが図解などで詳細に記されている。
『串崎風力発電所 風車破損事故 に関する報告』
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。