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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018428630分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。

 

2018年1月の草津白根山(群馬県草津町)の噴火は予想外だった。

専門家でも場所と時期を事前に予測できず、現在の火山研究の限界が露呈した。

 

噴火から4カ月がたち、その原因として、岩盤の亀裂に目詰まりが起きる「シーリング」と呼ぶ現象がかかわっている説が急浮上してきた。

今回の噴火がなぜ起きたのか、最新事情を追った。

 

「ノーマークの本(もと)白根山の噴火は驚きだ。本命だった白根山の最近の活動低下と表裏一体の現象と考えざるを得ない」。

草津白根山の火山活動に詳しい東海大学の大場武教授は、こう解説する。

 

草津白根山は、標高2000mを超える3つの山の総称だ。

南側から北に向け、順に本白根山、逢ノ峰、白根山と一列に並ぶ。

 

白根山周辺は、江戸時代から1980年代まで10回以上の噴火が記録されている。

湯釜と呼ばれる火口湖周辺では、今も高温の火山性ガスが噴出している。

 

多くの人が、「次に噴火するなら、やはり白根山」と考えていた。

ただ、時期はもう少し先になるとみていた。

白根山の地下を震源とする火山性地震は14年に活発になったが、15年以降は低調になっていたからだ。

 

湯釜周辺の噴気活動も低下し、気象庁は17年6月、白根山の噴火警戒レベルを、火口周辺の立ち入りを規制する「レベル2」から、特に規制のない「レベル1」へ下げていた(現在はレベル2)。

 

一方、本白根山は、噴火を記録した古い文書がない。

現場で観察できる噴気は気温とあまり差のない低温で、活動は低調だ。

火山性地震の活動の大きな高まりなどの前兆がないまま、突如噴火した。

 

「なぜ起きたのか」。

大場教授は疑問に思いながらデータを整理した。

 

その結果、白根山と本白根山のそれぞれの直下にある「熱水だまり」を加熱する高温のガスの流れが大きく変化したに違いないと思い当たった。

 

高温だが液体状態の「熱水だまり」は、白根山の湯釜の直下にある。

この周辺で江戸時代から繰り返し起きている噴火は、熱水だまりから押し出された熱水が大量の水蒸気に変わって地表に噴出する際、周囲の岩や土砂を吹き飛ばして起きる「水蒸気噴火」だと考えられている。

 

熱水だまりの下には、地球深部で溶けた岩石などがたまる「マグマだまり」があり、そこから上昇する高温のガスが熱水だまりを加熱している。

15年以降の白根山直下の熱水だまりの活動低下から、大場教授は「熱水だまりに向けたガスの供給が絞り込まれた」と推測する。

 

高温のガスは熱水と混じって液状の流動体となり、岩盤の細かな亀裂を伝わって上昇している。

周囲の岩盤の温度が上に行くにつれて下がるため、流動体に溶けていた様々な鉱物が析出する。

この鉱物が時として、岩盤の亀裂を埋めてしまう。

これが「シーリング」と呼ばれる現象で、亀裂が目詰まりした結果、マグマだまりからのガスの供給量が減少する仕組みだ。

 

上に伝わりにくくなった高温のガスはどうなるのか。

本白根山に近い逢ノ峰の南東側の地下にも、地下探査によって別の熱水だまりが見つかっている。

大場教授は、これまで湯釜の熱水だまりに向かっていた高温のガスは、行き手を阻まれ新たに逢ノ峰南東側の熱水だまりに向かったと考えた。

その結果、「今回の本白根山の水蒸気噴火が起きたのだろう」(大場教授)。

 

この仮説を裏付けるデータを集めている。

一つは、近年の火山性地震の震源の位置の変化だ。

 

湯釜の熱水だまりの活動による地震の震源は、14年当時、白根山山頂部の地表近く(標高約2000m)に達していた。

 

15年以降、地震活動の衰えとともに震源の上限も下がり、17年には標高1500mになった。

 

一方、逢ノ峰南東側の熱水だまりに由来する地震の震源の上限は、14年当時、標高1000mだったのが、15年以降、次第に上昇し、17年には同1200mに達した。

 

この考え方が正しいとすると、逢ノ峰南東側の熱水だまりには高温のガスが供給され続け、これからも本白根山付近で水蒸気噴火が起きる恐れがある。

 

難しい問題は、シーリングが長く続くのか、一時的で済んでしまうのかだ。

シーリングがなくなれば、湯釜直下の熱水だまりの活動は再び高まる。

 

この地域では、これまでのように白根山周辺だけでなく、草津白根山全域で火山性地震や噴気活動に目を光らせる必要がある。


長野県と岐阜県にまたがる御嶽山の14年の噴火や大涌谷(神奈川県箱根町)の15年の噴火にシーリングが関係しているとの見方もある。

注意深い観測が重要だ。

 

出典

予想外だった草津白根山の噴火 地下岩盤で新現象か

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29934650X20C18A4MY1000/?n_cid=NMAIL007

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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