2015年12月1日19時17分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
内閣府が作成した手引きで、噴石から建物を守るために屋根を補強する素材として示されている特殊な繊維「アラミド繊維」は、霧島連山の一角にある宮崎県えびの市の環境省の施設で使用されることになっている。
アラミド繊維が使用されるのは、宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山えびの高原の硫黄山から西へ1km離れた環境省の施設「えびのエコミュージアムセンター」。
この施設では、去年の御嶽山の噴火を踏まえて、突発的な噴火が起きた際、登山者が一時的に避難する場所として施設を利用してもらおうと、今年度中の完成を目指し、11月から建物を補強する改修工事を行っている。
この改修工事で、センターでは、直径10cmほどの噴石に耐えられるよう、アラミド繊維を屋根にはることにしていている。
内閣府からの紹介を受けて、噴石への強度を高めようと、使用を決めたという。
この繊維をはる作業は12月10日ごろから始め、今月中に終わる見込み。
アラミド繊維は防弾チョッキに用いられる素材で、軽量で強度があり、高い耐熱性があるのが特徴。
霧島連山の硫黄山は、噴火警戒レベルは設定されていないが、周辺では断続的に火山性地震が増加し、火山性微動も観測されていることから、気象庁は、活火山であることを踏まえ、噴気や火山ガスなどの突発的な噴出に注意するよう呼びかけている。
国立公園を管理する環境省えびの自然保護官事務所の松本自然保護官は、「硫黄山から一番近い施設なので小規模な噴火で周辺にいる人が逃げ込んだ時により安全性が高まると思います」と話している。
登山者は、「逃げ込む施設が強化されるのは安心につながると思います」と話していた。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/5063720771.html?t=1449008353441
(ブログ者コメント)
○アラミド繊維シートで補強する初めての?実用例として紹介する。
○映像中、屋根の構造が以下のように説明されていた。
一番上がステンレス屋根材
その下に防水シート
その下にアラミド繊維のシート2層目
その下にアラミド繊維のシート1層目
その下に合板
その下に断熱材
一番下に防水シート
○アラミド繊維シートの小噴石対策実験については、下記記事参照。
2015年9月22日掲載
2015年9月17日報道 内閣府は火山噴火時の小噴石対策として山小屋の屋根をアラミド繊維シートで補強する方法を検討中、公開実験では数kgの石を高速で衝突させても貫通しなかった
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5232/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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