2017年7月8日9時31分にYAHOOニュース(読売新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州北部の大雨で、大分県日田市を流れる花月(かげつ)川に架かるJR久大線の鉄橋(約80m)が流されたのは、火山灰などでできた崩れやすい斜面が上流で崩壊し、植えられていた樹木が一斉に流れ出たためとみられることが、専門家の分析などでわかった。
日田市などを上空から視察した九州大の矢野真一郎教授(河川工学)によると、鉄橋の上流で斜面が崩壊しており、植えられていたスギやヒノキが流れ出た痕跡があったという。
矢野教授は、「樹木ががれきなどとともに橋脚に引っ掛かって濁流をせき止め、増えた水かさで大きな力がかかったとみられる。耐えきれずに橋脚が倒れ、橋が流された可能性がある」と指摘する。
加えて、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)によれば、その斜面の表層は風化した火山岩や火山灰などで構成されていて、崩れやすい地盤だった。
川辺主任研究員(火山地質学)は、「大量の降雨で表層が土砂崩れを起こし、スギなどを巻き込んで流れ下ったのではないか」と話している。
出典
『流木の影響で橋脚倒壊か…JR久大線』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170708-00050036-yom-soci
7月11日5時53分にNHK福岡からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月5日に九州北部を襲った記録的な豪雨では、大分県日田市を流れる花月川が増水し、JR久大線の全長およそ80mの鉄橋が流された。
9日、現地を調査した九州大学大学院の矢野真一郎教授は、川に残されていた橋脚の一部などに流木が引っかかっていたことから、多くの流木がたまって壊れ、流された可能性が高いと見ている。
一方、この鉄橋からおよそ2km上流にある別の橋が被害を受けていなかったこともわかった。
矢野教授によると、この橋は5年前の豪雨で橋脚に流木がたまり、川の水があふれる被害が出たため、去年、国と県が橋脚の数を3本から1本に減らす工事を行ったという。
このため矢野教授は、流木がこの橋をすり抜け、下流の鉄橋にたまりやすくなったことも今回の流出に影響しているとみている。
矢野教授は、「過去に被害を受けた橋だけに対策を施すのではなく、下流の橋でリスクが高まらないようにするなど、流域全体で対策を進める必要がある」と話している。
出典
『鉄橋流出は上流改修で流木集積か』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170711/5046791.html
(ブログ者コメント)
居座り続けた線状降水帯の影響で九州北部を中心に7月5日から降り続いた九州北部豪雨は、特に大分県日田市から福岡県朝倉市にかけた地域で、大きな爪痕を残した。
被害状況などは、以下のまとめ記事に詳しい。
(2017年07月10日 10時00分 読売新聞)
『気象・災害まとめ読み 九州北部で記録的大雨~多くの死者や行方不明者』
記録的な豪雨となった九州北部で、多くの死者や行方不明者が出ています。
土砂災害や道路損壊も相次ぎました。
各地で行方不明者の捜索、救助が続けられています。
・・・・・
http://www.yomiuri.co.jp/matome/20170706-OYT8T50004.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。