2017年12月12日7時1分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
メタンガスを空気や光などと反応させることで、製造が難しい液体燃料のメタノールを効率よく作り出すことに大阪大学のグループが成功したと発表した。
クリーンエネルギーとして注目される液体燃料の幅広い分野での活用につながる技術として注目されている。
これは、大阪大学高等共創研究院の大久保敬教授らのグループが会見を開いて発表した。
メタノールは二酸化炭素の排出が少なく、エネルギー効率も良いため、自動車の燃料や燃料電池など、幅広い分野での活用が期待されているが、製造するには、メタンガスを高温や高圧で処理する大規模な設備が必要なことなどが課題となっていた。
今回、グループでは、電子機器の洗浄などに使われる「フルオラス溶媒」という液体に注目し、この液体にメタンガスを溶かして空気や光などと反応させたところ、高温や高圧にしなくても、従来より効率よくメタノールが作り出せることが分かったという。
また、この方法では、副産物として塩ができるだけで、二酸化炭素やそのほかの有害物質などは、一切、排出されないという。
研究を行った大久保教授は、「石油が枯渇してくれば、こうした技術が必ず生きてくる。ガスを単に燃やすのではなく、液体燃料にすることで、さらに有効活用が期待できる」と話している。
出典
『効率よくメタノール製造の新技術』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20171212/3439951.html
12月11日21時34分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天然ガスの主成分である「メタン」を、運搬しやすくエネルギー効率が高い「メタノール」に変換する新たな手法を大阪大の研究チームが開発し、11日、発表した。
メタンからメタノールへの変換効率は、従来の技術では1%に満たなかったが、新手法では14%に達するといい、燃料だけでなく、樹脂などの原料としても活用が期待される。
独化学誌(電子版)に論文が掲載された。
大阪大の大久保敬教授(光化学)らは、特殊な溶液の中でメタンと空気中の酸素などを反応させ、メタノールを作り出す手法を開発した。
メタンからメタノールを作る従来の手法は、高温・高圧の条件で反応を進める必要があったが、新たな手法は常温・常圧で可能で、省エネにつながるという。
メタノールは常温では液体のため、運搬しやすい。
大久保さんは、「今後、変換効率をさらに上げ、工業プラントでの実用化をめざしたい」と話している。
出典
『メタンガスからメタノール、効率的な変換法を開発 阪大』
http://www.asahi.com/articles/ASKDC54VWKDCPLBJ002.html
12月12日付で化学工業日報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪大学の大久保敬教授らの研究グループは、常温常圧で高効率にメタンガス(CH4)と空気(酸素)からメタノールを合成する酸化反応法を開発した。
炭素とフッ素のみで構成されたフルオラス溶媒と水の二相反応系による空気酸化で、光照射によって活性化した二酸化塩素(ClO2)を作用させる。
フルオラス溶媒で生成したメタノールとギ酸は速やかに水相に移行するため、メタノールの二酸化炭素(CO2)や一酸化炭素(CO)への変換を防ぐ。
収率は、メタノール14%、ギ酸85%と、ほぼ100%。
メタンハイドレートなどから液体燃料や有用な化学物質を得る新たなプロセスにつながることが期待される。
出典
『阪大 メタン・空気からメタノール合成』
http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2017/12/12-32029.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。