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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201819日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

亀裂が入っても素早く自動的に修復する「自己治癒セラミックス」を開発したと、物質・材料研究機構と横浜国立大のチームが英科学誌に発表した。

航空機エンジンのタービンに使うことを想定しており、実用化すれば、エンジンの軽量化による燃費向上が期待できるという。

 

チームによると、タービンを合金から軽い耐熱セラミックスに変えれば、15%程度の燃費向上が期待できる。

だが、セラミックスはもろく、壊れやすい難点がある。

 

横浜国立大の研究チームは1995年、セラミックス中の成分が亀裂に入り込んだ酸素と反応してできた酸化物によって、亀裂が自動的に塞がるセラミックスを開発した。

しかし、航空機エンジンが作動する1000℃程度の高温では、微小な亀裂でも修復に1000時間もかかっていた。

 

チームが修復過程を詳しく調べ、亀裂がまず強度の弱い物質で塞がれ、その後に硬い結晶ができることを突き止めた。

 

そこで、結晶化を早める酸化マンガンをセラミックスに添加したところ、1000℃では最速1分、800℃でも10時間程度で修復できたという。


チームの長田俊郎・同機構主任研究員は、「2025年ごろまでの実用化を目指したい」と話す。

 

出典

『セラミックス 素早く自己修復 酸素と反応 飛行機エンジン軽量化も 物質・材料研など』

https://mainichi.jp/articles/20180109/dde/041/040/024000c 

 

 

201712291757分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

物質・材料研究機構と横浜国大の研究グループが、亀裂が入っても1分ほどで自己修復する特殊なセラミックスの開発に成功した。

 

航空機エンジンの部品に使えば、異物衝突で亀裂が入っても、エンジンを動かして飛行を続けながら修復することができるという。

他に様々な用途に使える可能性があるという。

 

セラミックスは、ニッケルやチタンより軽くて熱に強い。

セラミックス製エンジンができれば燃費の大幅な改善が見込めるが、もろいのが弱点だ。

このため、航空機エンジンの部品に使うのは難しいとされてきた。

 

横浜国大は、酸化アルミニウムで作ったセラミックスに炭化ケイ素を添加すると、高温下で亀裂が入っても、炭化ケイ素が空気と触れて二酸化ケイ素となって傷を埋める修復能力を持つことを発見した。

だが、修復に1000時間近くかかっていた。

 

そこで物材研が微量の酸化マンガンを添加し、1000℃の高温で最速約1分で修復させることに成功。

二酸化ケイ素が亀裂を埋める時、周辺の酸化アルミニウムと反応して一時的に液体に似た状態になるが、酸化マンガンは、この現象を促進するらしい。

 

物材研の長田俊郎主任研究員は、「このセラミックスを部材に使えば、飛行中に亀裂が入ってもエンジンを止めることなく着陸までに直る」と指摘。

 

横浜国大の中尾航教授は、「様々な部材に応用が可能だ」とし、実用化に向けた研究を進めるという。

温度が低くても修復するよう改良を加えて新幹線の台車を造れば、ひびが入っても自己修復して走り続けるといったことも将来的に可能になるという。

 

出典

亀裂を自ら修復するセラミックス開発 物材研など

https://digital.asahi.com/articles/ASKDX0PVJKDWUJHB00N.html?rm=328 

 

 

2018172058分に日本経済新聞電子版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

横浜国大は、酸化アルミニウムと炭化ケイ素を混ぜたセラミックスが自己修復することを突き止めていた。

ただ、修復の仕組みが不明で、航空機エンジンが動くセ氏約1000℃では修復に1000時間程度かかった。

 

研究チームは、セラミックスの亀裂から入った酸素と炭化ケイ素が反応して二酸化ケイ素ができ、修復が進む仕組みを詳細に解析した。

微量の酸化マンガンを加えると自己修復が加速し、セ氏1000℃でセラミックスのひびが最短1分で直った。

 

出典

『セラミックスの亀裂、1分で自己修復 物材機構など』

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25424510X00C18A1TJM000/ 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

自己修復する材料については、昨年、以下の情報を紹介している。

 

20171223日掲載

20171215日報道 東京大学の研究グループが、割れても断面を押し付けるだけで元通りに修復できるガラス材料の開発に世界で初めて成功した

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7884/

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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