2018年11月6日14時52分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
接客業や介護職など、仕事上、感情のコントロールが特に求められる「感情労働者」が抱えるストレスなどの障害について、予防策の充実を求める声が高まっている。
流通やサービス業などの産業別労働組合「UAゼンセン」は8月、ストレスを高める原因となる悪質なクレームや迷惑行為への対策を求め、約176万筆の署名を厚生労働相に提出した。
韓国では10月18日、世界的にも珍しい感情労働者の保護条項を定めた改正法が施行されるなど、国内外で注目を集めている。
感情労働は、接客の際に自分の感情を管理しながら、笑顔などの表情や身ぶりを作ったり話したりすることが必要な仕事を示す。
UAゼンセン流通部門(約100万人)は、接客対応の組合員4万9876人にアンケートを実施。
9月公表の結果は、暴言や繰り返しのクレームなど、迷惑行為に遭遇した人は70.1%。
うちストレスを強く感じた人が54.2%、軽く感じた人は37.1%で、迷惑行為が近年増加していると感じた人は48.4%だった。
自分を守る措置(複数回答)は、企業の組織体制の整備40.8%、企業のクレーム対策教育37.8%、法律による防止37.5%--の順だった。
韓国では2013年、機内食の苦情で客室乗務員が大手企業役員から暴行され、社会問題化。
産業安全保健法(日本の労安法に相当)が改正され、
「顧客の暴言、暴行など、適正な範囲を超える身体的・精神的苦痛を誘発する行為による健康障害を予防するため、必要な措置をとる」
ことを事業主に義務付けた。
対応しないと罰金が科せられ、措置を求めた労働者に解雇などの不利な処遇を禁じている。
感情労働に詳しい韓国の労働環境健康研究所の任祥赫(イム・サンヒョク)所長は、
「大企業などは、問題を放置すれば生産性にも影響するとみている。悪質なクレームが明確なら法的措置を取ったり、労使合意で感情労働手当や対応マニュアルを作ったりした社も既にある」
と解説する。
池内裕美・関西大教授(心理学)は、
「うつ病などを発症した人は休職や退職でアンケートに答えにくく、実態はより深刻である可能性がある。
悪質クレームが生じた際に、企業がきちんと労働者を守るという信頼関係が重要だ。
韓国での法改正でどのような効果があるのか注目したい」
と話す。
【ことば】感情労働
米国の社会学者が1983年、飛行機の客室乗務員らの調査を基に提唱した。
仕事上、心の管理が特に必要で、ストレスが伴う。
顧客対応の仕事に多く、販売店員や介護・看護職、コールセンターの対応者のほか、教師も含まれる。
出典
『感情労働者 保護求め労組署名提出 笑顔必要な仕事で苦痛』
https://mainichi.jp/articles/20181106/k00/00e/040/296000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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