2017年6月6日19時36分にJ-CASTニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県妙高市立小学校の3年生児童らが飲んで食中毒になった湧き水は、県の調べによると、しみ出る場所ではなく、水を通したパイプから汲んでいた。
県では、しみ出る場所が汚染されたことも可能性の1つとして考えられるとしている。
児童らの食中毒は、カンピロバクターという細菌によるものだった。
鳥獣の腸管内にいるとされ、フンなどを通じて感染が広がる。
小学校では、今回、校外学習の一環として2017年5月26日、妙高市の猪野山地区の里山の頂上付近にある湧き水まで足を運んだ。
水を自宅に持ち帰った児童もいるため、児童27人と家族16人の計43人が発熱や下痢などの症状を訴え、児童3人が入院する事態になった。
3人はすでに退院し、ほかの児童らも快方に向かっているという。
この食中毒で、12人の便からカンピロバクターが検出され、県では、児童らが飲んだ湧き水が汚染されていたことが原因とみている。
県の生活衛生課が6月6日にJ-CASTニュースの取材に答えたところによると、湧き水のある場所は、水がしみ出る場所からパイプを1~2m引いて、汲みやすいようにしていた。
湧き水は、土と砂が混じった地面からしみ出ており、県では、ここにたまった水がフンなどで汚染された可能性もあることを認めた。
ただ、水はどこから来ているのか分からないため、もともと動物の死骸などに汚染された水だった可能性もあるとしている。
一方、この湧き水で食中毒になったという報告は、ここ数10年ないという。
新潟県内では、「名水」に選定されたところが60か所以上ある。
今回の湧き水は、選定場所ではなかったが、こうした名水でも危険はあるのだろうか。
新潟県では、名水などでは定期的な水質調査も行っている。
しかし、県の生活衛生課では、地殻変動などで重金属などの毒物が混入するケースも含めて、水質が変動することもありうるとして、「基本的には、飲まないでほしい」と言っている。
県のホームページでも、同様の理由から、選定した名水について「飲用について保証するものではありません」と書いている。
県では、自己責任で飲む場合でも、煮沸してからにするように呼びかけている。
妙高市教委のこども教育課は、小学校の教員らは、地元の人の案内で事前に湧き水の下見をし、その場で飲んだものの、食中毒の症状は出なかったと取材に説明した。
コップも置いてある場所で、これまでにお腹を壊したといった話は聞いていなかったという。
「今回は、『地域のお宝を探す』という総合学習の一環として行い、地元でも自慢の湧き水だけに、先生方も子供たちに飲ませてあげたいという思いがあったのだと思います。しかし、湧き水を巡る条件が変わることを考えれば、認識が甘かったと思っています。今後は、選定された名水も含めて、子供たちに飲ませることは控えたいと考えています」
出典
『妙高「自慢の湧き水」で児童43人が食中毒 「名水もそのまま飲まないで」と新潟県』
https://www.j-cast.com/2017/06/06299898.html?p=all
(ブログ者コメント)
ブログ者は、しばしば銘水の里、久留里まで湧き水を汲みに行っている。
そこでは、上総掘りという伝統手法で地下深く掘られた井戸から自噴した水が、いったん地上にあるタンクに入り、そのタンクから水が出てきているので、汚染される心配は、まずないと思っている。
また、中には水質検査結果を表示している井戸もあるので、ますます安心だ。
以下は、様々な水汲み場の外観。
井戸によって、若干、水の味が違うように感じるのも面白いところだ。
http://www.city-kimitsu.jp/kanko/spot/manabu/ido-kururi.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。