2017年6月7日22時46分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日朝7時45分頃から9時50分までの間に、敦賀市赤崎付近から南越前町の具谷の国道8号線の上下線で、車同士の衝突や追突、それにガードレールにぶつかるなど、合計7台の乗用車やトラックが関連する事故が起きた。
消防によると、この事故で、60代の女性1人を含む30代から60代の男女4人が越前市内の病院に搬送された。
けがの程度は比較的、軽いという。
事故が起きた現場周辺には、ジェル状ものが幅数10cm、約19kmに渡って流れ落ちていて、国道8号線は現在、上り線は越前市塚原と敦賀市余座の間、下り線は敦賀市余座と南越前町桜橋の間で通行止めが続いている。
警察によると、事故は流れ落ちたジェル状のものが原因で、後続の車がスリップしたとみられるということだが、ジェル状のものを落とした車はすでに走り去っているという。
警察では、国道の監視カメラの映像を分析するなどして、車の行方を捜査している。
出典
『国道に液体流れ落ち事故相次ぐ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3054057781.html
6月8日7時40分に福井新聞からも、同趣旨の記事が現場写真付でネット配信されていた。
7日午前7時25分ごろ、「白い泡状のものが落ちている」と警察に通報があった。
警察から連絡を受けた福井河川国道事務所が調べたところ、付着物は1mほどの幅で、敦賀市赤崎から南越前町具谷までの約19km続いていた。
同事務所は、午前9時半から上り線を、同10時20分から下り線を通行止めとし、除去作業を進めた。
路面の物質について同事務所が外部機関に委託して調べたところ、シャンプーの原料と分かった。
人に強い害はないという。
通行車両が液体を垂れ流して走ったとみている。
出典
『国道8号の通行止めは全面解除 越前市―敦賀市の一部、路面にジェル』
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/202806
(ブログ者コメント)
NHKの映像によると、漏れたジェル状の物質は路面にロウ状になってこびりつき、デッキブラシで擦っても、なかなか落ちないようだった。
(2017年9月14日 修正1 ;追記)
2017年9月9日付で毎日新聞福井版から、運転手らが書類送検された、タンク下の配管パッキンが破損していた、漏れたのはラウリン酸で量は400ℓだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月8日付で中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
県警交通指導課などは8日、原料を積んだタンクローリーの男性運転手(56)=三重県鈴鹿市=を道交法(転落積載物危険防止措置義務)違反の疑いで書類送検した。
容疑は、6月7日午前7時15~40分ごろの間、国道8号を走行中に積んでいた化合物のラウリン酸を約19kmに渡って飛散させたにも関わらず、除去などの必要な措置を取らずに三重県に引き返した、としている。
指示をしたとして、同乗者で運送会社経営の男性(67)=同=も、同法違反を教唆した疑いで書類送検した。
県警によると、タンク下を通る配管の接続部のパッキンが破損・脱落していたために、ラウリン酸計400ℓが漏れ出て飛散したとみられる。
スリップ事故は8件起きた。
県警は、社会的な影響が大きかったことなどを考慮し、運転手の刑事責任を問うのが妥当と判断したとみられる。
出典
『道交法違反 国道8号付着物、運転手ら書類送検 容疑で県警』
http://mainichi.jp/articles/20170909/ddl/k18/040/287000c
『国道にシャンプー垂れ流し、8日に書類送検 県警、運転手を』
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20170908/CK2017090802000031.html
9月9日付の福井新聞紙面には、当時のやや詳しい状況が下記趣旨で掲載されていた。
タンクローリーに同乗していた運送会社の社長が、社員の運転手に、道路管理者へ通報しないよう指示していたことが8日、分かった。
社長は、危険防止に必要な措置をとらずに三重県内に引き返すよう運転手に指示した疑いで書類送検された。
県警交通指導課によると、タンクローリーは、三重県内から福井県内の運送先に向かっていた。
配管の接続部品が一部破損して、ラウリン酸が漏れた。
運転手が南越前町具谷で漏れているのに気付いて車を止め、応急措置をして国道8号を引き返した。
9月10日17時10分に福井新聞からは、事故の後始末費用を運送会社に請求する方針という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省福井河川国道事務所が、道路法に基づき、原料の除去と交通整理にかかった多額の費用を、垂れ流した三重県の運送会社に請求する手続きを進めていることが9日分かった。
同事務所によると、垂れ流されたシャンプーの原料は路面でろうのように固まり、除去作業が難航した。
路面清掃車で複数回往復したがはがれず、路面を舗装し直す際に使う路面切削機2台を手配。
原料が固着した部分のアスファルトを、延長19kmにわたり、厚さ5mmを削り取った。
このため、上下線が17時間以上にわたり通行止めとなった。
原料が垂れ流された区間では、ワゴン車とトラックが正面衝突し4人が病院に運ばれたほか、7件の単独物損事故が起きた。
県警は、「すぐに通報があれば、事故は何件かは防げたはず」としている。
出典
『シャンプー原料除去費用、請求へ 垂れ流した業者に、道路法に基づき』
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/236581
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。