2019年11月12日16時3分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風19号の影響で、県内では、仕事中や帰宅中に亡くなった人が6人にのぼり、白河市ではスーパーの社員の男性が濁流に流され、亡くなりました。
県内のスーパー各社は事前に営業時間の短縮を決めていましたが、今回の対応を検証し、対応の改善を進めることにしています。
このうち、いわき市を中心に展開するスーパー「マルト」は、台風が接近した先月12日の午前中、本社に災害対策本部を立ち上げ、営業時間の短縮を決めました。
その際、営業終了後も片づけなどの作業が1時間ほどかかることや、帰宅に最大で30分かかる従業員がいることを踏まえ、いわき市が台風の暴風域に入ると想定された午後7時半ごろまでに全員帰宅させるため、閉店時間を午後6時としました。
当時、各店の店長に送信したメールには、帰宅途中に何かあれば、すぐに店長に知らせるよう従業員に促すことや、全員が無事に帰宅できたか店長が確認し、本社に連絡するよう記されています。
営業終了から2時間半後には、37あるすべての店の店長から連絡があり、パート従業員も含めてその日に出勤したおよそ2000人の安全を確認できたということです。
しかし、課題も残りました。
店長の中には、店の被害が心配で、再び店に戻る人がいたことがあとから分かり、今後は災害時に店に戻ることを禁止することにしています。
マルトの安島専務は「営業も重要だが、従業員の安全のほうがもっと重要だ。今回のような規模の大きい台風がまた来ると思うので、毎年、できることをやっていくことが重要だと感じている」と話していました。
亡くなった大橋さん(男性、65歳)は、大手スーパー、Y社の社員で、白河市の自宅から14キロ離れた、車で30分ほどの棚倉町の店舗に勤務していました。
Y社によりますと、台風19号が接近していた先月12日は、従業員の安全のため、通常より1時間半早い午後8時に閉店し、大橋さんは午後8時半ごろに店を出て、車で帰宅したということです。
この時間、県内には大雨の特別警報が出ていました。
午後9時すぎ、「水没した車の上で助けを求めている人がいる」という通報を受けて消防が駆けつけたところ、大橋さんが、自宅からおよそ10キロの、田んぼの中で、川からあふれた水で浸水した車のボンネットにしがみついていたということです。
しかし、速い流れに近づくことができず、午後10時ごろ、大橋さんは濁流にのみこまれ、3日後、200メートルほど離れた場所で遺体で見つかりました。
近くに住む人などによりますと、大橋さんは妻と娘の3人で暮らしていて、休日は朝から自宅の前の田んぼで農作業をするなど、まじめで働き者だったということです。
Y社は「一緒に働く仲間が亡くなったことは非常に悲しく、ご遺族にお悔やみ申し上げたい。従業員の安全第一に考えて、今後の災害対応を検討していきたい」とコメントしています。
【専門家は】
災害時の危機管理に詳しい、日本大学危機管理学部の福田充教授は、車での通勤が多い地方の企業ならではの課題が浮き彫りになったと指摘しています。
台風が来ると鉄道が運休になって、従業員が出勤できなくなる首都圏などの都市部に対し、地方では、各自の判断で出勤できることから、臨時休業などの判断が企業に委ねられる部分が大きいといいます。
そのうえで、「どのような状況であれば休みにするのかなどを、独自のガイドラインや危機管理のマニュアルで定めておく必要がある。ただ、余力の少ない地方の中小企業にできることは限られているので、社会全体で基準を作っていくことが課題になってくる」と話し、企業の災害対応について、社会全体で考えていくことが重要だと指摘しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20191112/6050007937.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。