2014年9月20日に掲載した第2報の元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4285/
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4253/
(2015年4月10日 修正2 ;追記)
2015年4月7日21時26分に毎日新聞から、事故調査結果が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新日鉄住金は7日、事故の調査結果を公表し、爆発の原因となった石炭貯蔵施設に温度計やガス濃度計、散水設備などを設置する対策をまとめた。
8〜14日、製鉄所近隣の自治会代表らを対象に説明会を開く。
外部有識者を交えた事故対策委員会の調査報告書によると、発熱した石炭を貯蔵施設から外へ出した結果、急激に流入した空気が、残っていた高温の石炭や可燃性ガスと反応して着火したことが爆発の原因と推定した。
石炭の発熱原因として
(1)乾燥させた「DAPS炭」と呼ばれる石炭が、貯蔵施設に通常より1日長く4日間ためている間に酸化した
(2)既に高温になった状態で貯蔵施設に投入された
の2つが考えられると指摘。
(1)(2)の両方またはいずれかにより、一酸化炭素を主とする可燃性ガスが発生したとしている。
対策として、
○DAPS炭の貯蔵は3日以内
○温度計、ガス濃度計、散水設備の設置
○石炭温度が60℃を超えた際は外に出す
などを挙げた。
報告書は、同製鉄所で2013年7月、9日間ためたDAPS炭が炭槽内でくすぶり、従業員が放水して収束させた事例があり、その後、貯蔵を3日以内とする暫定ルールを定めていたことも明らかにした。
対策委の持田勲委員長(九州大名誉教授)は記者会見で、「ルールの徹底が不十分だった」と指摘。
同様の事故が今後発生した場合は「名古屋製鉄所の存立にも関わりかねない」と述べ、再発防止を求めた。
新日鉄住金の進藤社長は7日、東海市の鈴木市長、愛知県の大村知事にそれぞれ会って陳謝した。
大村知事は、「住民に十分説明し信頼回復に努めてほしい」と話した。
愛知県警は、爆発事故について業務上過失致傷容疑で捜査している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150408k0000m040084000c.html
(ブログ者コメント)
新日鉄住金のHPに4月7日付プレスリリースとして報告書が掲載されていた。
http://www.nssmc.com/news/20150407_100.html
※2021年3月 プレスリリース記事は消えていた。以下は消防の報告書。
https://www.fdma.go.jp/relocation/neuter/topics/fieldList4_16/pdf/03/20150327_14.pdf
(2015年10月10日 修正3 追記)
2015年10月8日19時45分にNHK東海NEWS WEBから、再発防止策が完了したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日、新日鉄住金の副社長などが愛知県公館を訪れ、外部の委員会が今年4月にまとめた爆発事故の再発防止対策が完了したことを、大村知事に報告した。
会社は、再発防止対策に約80億円をかけたということで、石炭の貯蔵施設の横に消火作業に使う水をためておくタンクを新たに設置した。
また、施設内に新たにスプリンクラーを取り付けたほか、これまで基準のなかった石炭を貯蔵しておく温度や貯蔵期間を決めたという。
さらに、去年、相次いだ停電や黒煙発生の対策も完了したことを報告し、事故があった施設について、10月19日から順次、操業を再開する予定だと説明した。
大村知事は、「立ち入り調査をことし6月から9月にかけて実施し、対策が行われたことを確認した。地元への説明を十分にして信頼を回復してもらいたい」と話していた。
一方、新日鉄住金の副社長は、「ハード面の対策は行ったが、社員教育や訓練については今後も緊張感を持って実施していきたい」と話していた。
新日鉄住金は、既に東海市の幹部に対策完了について説明していて、今後、住民に資料を回覧することにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151008/5432671.html
(2017年6月8日 修正4 ;追記)
2017年6月6日23時9分に中日新聞から、責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故防止の注意を怠り爆発を招いたとして、愛知県警は6日、業務上過失傷害の疑いで、出火元となったコークス工場の男性工場長(46)と、同工場の男性課長(44)の2人を書類送検した。
送検容疑では、2人はコークス工場内にある石炭貯蔵施設を安全に管理する立場にあったにもかかわらず、自然発火する可能性がある乾燥した石炭を施設内に取り残したまま作業を続けさせ、ほかの社員らに指導・監督する義務を怠ったなどとされる。
石炭の貯蔵状況が確認されずに作業が続いた結果、事故が起きた。
名古屋製鉄所では13年7月、別のコークス炉で発火事故があり、その後は事故防止のため、石炭貯蔵施設の石炭は3日以内に取り出すよう取り決めがあった。
しかし、14年9月の爆発事故では、石炭は4日間取り出されておらず、県警は、2人が事故を予見できたのに対応を怠ったと判断した。
2人は容疑を認めているという。
また、半田労基署も6日、労安法違反の疑いで、新日鉄住金本社と、43~55歳の社員3人を書類送検した。
3人は当時、県警が書類送検した工場長らの下で、現場責任者として石炭貯蔵施設の管理に当たっていたが、施設内の温度上昇を防ぐための石炭を取り出す作業を怠ったとされる。
労基署によると、3人とも容疑を認めているという。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017060690163547.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。