2015年5月13日10時34分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月12日21時10分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県立蓮沼海浜公園(山武市蓮沼)の遊具「スカイパイレーツ」で2日、レールとゴンドラをつなぐ鉄製のつり下げ支柱が折れてゴンドラが落下し、母子がけがを負った事故で、運営会社の県レクリエーション都市開発は12日、破断したつり下げ支柱について、4月に亀裂が見つかり修理していたことを明らかにした。
亀裂部分と破断部分は同じ場所という。
同社は、事故直後の会見で、これまでの点検で異常は見つかっていなかったとしており、社内の情報管理のずさんさが浮かび上がった。
同社は事故後、国土交通省から修理記録の提出を求められて調査。
今月5日、アルバイトの引き継ぎノートに亀裂と修理の記録があるのに気づいた。
同社の幹部は、「(修理をした製造メーカーから)見積もりも請求書も届かず、修理したことを知らなかった。社員教育と情報管理を強化したい」と述べた。
担当社員は、「メーカーが修理して問題ないと判断した」と話しているという。
今後、修理と破断の関係や修理手順が適正だったかなどを調査する。
同社によると、亀裂が見つかったのは、事故の約3週間前の4月12日。
始業前の点検で、アルバイトスタッフ2人が、つり下げ支柱のクランクの溶接部分に約3cmの亀裂があることを発見した。
報告を受けた60代の修理担当社員は、ゴンドラの使用を中止するとともに、同市の製造メーカーに連絡。
メーカーは同16日、独自の判断で、亀裂部分の溶接や補強板の装着などの修理を行った。
メーカーの担当者は、毎日新聞の取材に、「事故が起きて請求書を送ろうにも送れなかった。現地で修理したが、工場に持ち帰るべきだったかもしれない。大変申し訳ない」と陳謝した。
メーカーの従業員男性(70)は、12日、千葉日報社の取材に、「珍しくない、他の業者でも行う修理」としながら、「現場で熔接作業を行ったのが不安」と漏らした。
また、「修理でなく廃棄という判断もできたが、3月に細かい点検をしており、廃棄する感覚はなかった」とし、「けがをされた方、遊具を楽しみにされている方々に申し訳ない」と謝罪した。
ゴンドラは同18日から利用を再開。
その後の試運転や目視による点検では、問題はなかったという。
12日会見した同社蓮沼海浜公園管理運営部の川嶋次長は、「メーカー側はゴールデンウイークを前に遊具を止めたらまずいと思い、独自に修理したようだ。連絡体制の不備を重く受け止めている。今後、安全に関する社員教育や情報管理の徹底などを強化する」と述べた。
遊具営業再開のめどは立っていないとした。
会見に同席した県公園緑地課の高田課長は、「徹底した安全管理が確認できるまでは再開を認められない」とコメントした。
事故では、4mの高さを運行していたゴンドラに乗っていた母子が地面に落下し、母親が肋骨を折り、女児もけがを負った。
警察は、不十分な修理が原因になった可能性もあるとみて、業務上過失傷害容疑で調べている。
出典URL
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/255954
http://mainichi.jp/select/news/20150513k0000m040070000c.html
関連URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086830031.html?t=1431464683511
http://mainichi.jp/select/news/20150503k0000m040026000c.html
http://www.asahi.com/articles/ASH525RCNH52UDCB00C.html
(2015年7月9日 修正1 ;追記)
2015年7月8日付で毎日新聞千葉版から、事故が起きた遊具が危険性を排除できないとして廃止されるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設を運営する県レクリエーション都市開発は7日、事故が起きたゴンドラ「スカイパイレーツ」を廃止すると発表した。
また、遊具の事故の再発防止のため、管理態勢と安全点検を強化し、ゴーカートなど6遊具の運行を18日から再開する。
県庁で記者会見した池田社長は、「事故を二度と起こさぬよう、社員一丸で努力していく」と、改めて陳謝した。
同社によると、スカイパイレーツは「危険性を排除できない」と判断して廃止を決めた。
安全管理を徹底するため、こどものひろばの責任者とアルバイトを10人増やして25人態勢にし、危機管理担当役員1人を新たに置いた。
遊具の不具合を見つけた場合、上司に報告書を出すことを義務付けたほか、遊具の運用などを定めた「管理要項」を改定。
安全意識向上のための社員研修を今月から始め、事故対応訓練も毎月行う。
また、従来の遊具メーカーによる点検に加え、遊具の製造に関与していない昇降機資格者ら第三者の点検も3カ月に1回実施する。
事故が起きた5月2日を「安全の日」として、毎年、危機管理の講習会を開く。
出典URL
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20150708ddlk12040152000c.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083161771.html?t=1436300889864
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。