







2019年3月19日12時35分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、御前崎市で、高圧の電線を修理していた作業員の男性が感電し、一時、心肺停止になった労働災害について、磐田労基署は、危険を防止するための必要な措置を講じなかったとして、中部電力と出先部署の元所長の男性を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、中部電力と出先部署「浜岡サービスステーション」の元所長の51歳の男性。
同署によると、中部電力と元所長は、去年7月下旬、御前崎市内で高圧の電線の修理を行う際、作業に当たった当時28歳の男性に、感電を防ぐ保護のための器具を十分装着させないなど危険を防止する必要な措置を講じなかったとして、労安法違反の疑いが持たれている。
男性は作業中に感電し、一時、心肺停止になったという。
同署は18日、静岡地検浜松支部に会社と元所長の書類を送致した。
調べに対し、元所長は容疑を認めているという。
中部電力は、「関係者の皆様におわび申し上げます。作業の安全にいっそう努めて参ります」としている。
出典
『感電で中電と元所長を書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20190319/3030002317.html
2019年3月19日21時47分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後3時10分ごろ、函館市万代町、函館港万代埠頭に停泊中の貨物船「天栄丸」(499トン、4人乗り組み)から、船長の峠さん(男性、74歳)が海中に転落したのを函館海保の職員が目撃した。
海保職員が救助したが、峠さんは間もなく死亡した。
海保によると、当時、天栄丸は出港に向けた作業中だった。
いかりに別の貨物船の鎖が絡んでいたため、峠さんは船首付近から縄ばしごを使って、いかりから鎖を外す作業をしていたという。
出典
『貨物船船長が海中転落、死亡 函館港』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/288044/
2016年12月28日に掲載した第3報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報修正3として掲載します。
第3報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6615/
(2019年3月24日 修正3 ;追記)
2019年3月18日11時45分にNHK首都圏から、学生以外に大学教員やイベント会社社長らも書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警視庁は、展示物を制作した大学生やイベント運営会社の社長らあわせて6人が安全管理を怠ったとして、18日、業務上過失致死傷などの疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、展示物を制作した日本工業大学の21歳の学生2人と、学生を指導する立場の39歳の担当教員、イベント運営会社「T社」の70歳の社長や運営責任者ら3人の、あわせて6人。
警視庁が安全管理に問題がなかったか捜査した結果、展示物をライトアップするため熱を発しないLED電球を使う予定だったところ、学生2人は屋外で使う白熱電球を投光器として内部から点灯させてしまい、この熱が原因で展示物の中に入れていたおがくずから火が出た疑いがあることがわかった。
担当教員は具体的な指導や監督を行っていなかったほか、イベント運営会社は熱を発するものの使用について注意喚起すべきだったとしている。
5歳の男の子が亡くなった今回の火災。
警視庁は、同じかたちの展示物を作って再現実験を行ったり、同様のイベントを開いている10数社から安全管理の体制を聞き取ったりして捜査してきた。
ジャングルジムは、杉の木を使った45cm四方のキューブをいくつも積み重ねたもので、中には700ℓ分の杉やひのきをかんなで削ったくずやおがくずが敷かれていた。
出火当時、展示物の中にはライトアップするため、夜間作業用の500ワットの白熱電球が置かれていて、再現実験の結果、白熱電球は280℃まで温度があがり、木材の発火点であるおよそ250℃を超え、数秒から2分以内で発火したという。
一方、当初予定されていたLED電球を使った場合、最高温度は40℃ほどだった。
白熱電球はセメントで植木鉢に固定されていて、イベントのあとの解体作業で使うために、近くに置かれていた。
警視庁によると、学生は「暗くなったので、その場のアイデアで白熱電球を置いてしまった」と話し、教員は「指導監督はしていなかった」と説明しているという。
展示物は消防法の適用対象にはあたらず、イベント運営会社は展示物の高さや設置エリアは制限していたが、熱を発するものの持ち込み制限はしていなかった。
警視庁は、巡回などを通じて注意喚起すべきだったとした。
イベント会社の社長らは、「保守管理は学校ですべきだ」と説明しているという。
今回の火災では、木製のジャングルジムは屋外に設置されているため消火器の設置義務はなく、近くに消火器は設置されていなかった。
これについて、東京消防庁のOBで市民防災研究所の坂口さんは、「法令の規制があるなしではなく、不特定多数の人が訪れるイベントを開催する以上は、事故を起こさないという視点で安全対策を講じることは主催者の責任だ」と指摘した。
また、今回のように来場者が展示物の中に入ったり触れたりして楽しむイベントでの注意点としては、「イベントにどんな危険があるのか洗い出すなど、主催者がみずから考え、実行に移すことが重要だ」と述べ、危険性を洗い出すチェックシートなどを作成し、法令だけにとらわれない、幅広い対策を徹底していくことが安全を守る上で必要だと提言していた。
出典
『男児死亡展示物火災6人書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190318/0027031.html
(2020年5月2日 修正4 ;追記)
2020年5月1日1時4分にYAHOOニュース(TBS NEWS)から、遺族が大学などに対し賠償請求提訴した、書類送検された6人のうち大学生2人以外は不起訴になっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男の子の遺族が出展した大学側と主催した会社を相手取り、損害賠償を求めて提訴しました。
男の子の遺族の代理人弁護士によりますと、訴えでは「投光器を置き続けることで発火の危険性があると予見できた」と主張。
学生を指導する立場にあった大学側には注意義務を怠った責任があり、イベントの主催会社は入場者の安全確保の義務を怠ったとして、あわせて1億2000万円の損害賠償を求めています。
この火事をめぐっては、大学生2人が重過失致死傷の罪で在宅起訴された一方、イベント会社の社長らと大学教員が不起訴となりました。
提訴にあたり、男の子の両親は、「この事故が関係者を含め世間からも未解決のまま忘れ去られ、今後の安全対策にも活かされず、風化されてしまうのではと焦りを感じています」とのコメントを寄せました。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20200501-00000006-jnn-soci
(ブログ者コメント)
関連情報調査中、法的責任の所在に関する4年前の解説記事も見つけた。
参考までに紹介する。
『外苑火災事故、法的責任を問われるのは誰か 免責事項だけでは、主催者は逃げ切れない』
(2016年11月9日 11時34分 東洋経済オンライン;重野真 フリーライター)
・・・・・
今回の事故について、法的責任は一体どこにあるのだろうか。
元検察官の坂根義範弁護士は、「今回の事件では、業務上過失致死傷という刑事責任と、損害賠償を負う民事責任があり、これを分けて考えるべき」と述べ、出火原因がまだ確定していないが、現段階で指摘されている「白熱電球の発熱による木屑の発火」が原因であるという仮定の上で答えてくれた。
「まず民事責任について考えると、今回のイベントが遊園地のように料金を支払って入場していることに着目する。これにより主催者には、入場者が安全に楽しめるようにする義務が生じる。これが果たせなかった今回は、民法415条の債務不履行責任を負うことになる。さらに、火事を起こしたことによる民法709条の不法行為責任も生じるだろう」(同)
「T社」の展示物に関する安全基準内部資料によると、「展示装飾品は、法令により防炎防火対象物に指定されています」とし、製作者に「装飾資材は、消防法により指定された防炎・防火材を使用する等、日本国における内装制限の諸規則に準じて選定してください」と遵守を促す項目があったようだ。
しかし、T社の主催者は、遵守状況をチェックをしていないことを明かしており、結果的に火災が発生していることから、不法行為責任を負う可能性がある。
展示物を作成した学生が予定外の白熱電球を勝手に使っていたという事情があるにしても、責任を逃れられるわけではないだろう。
【屋外だったため、消防法の適用外】
また、今回の事故は屋外で起きていることも重要な事実だ。
屋内に関しては、大人数が出入りする場所において、消防法に基づく防火管理者の選任や消防計画の作成などが義務付けられている。
しかし、屋外に関しては、消防法の規制外である。
消防庁予防課は、「屋外イベントに関しては、都条例により、一定の規模で火気を使用する場合には届出が必要となる」と話す。
だが、今回使われたような照明器具では、基本的に「火気」には当たらないという。
また、「T社側からは、イベント自体の届出はあったものの、焼失した木製ジャングルジムは届出の対象外であり、消防署によるチェックはなかった」(同)とのことなので、行政機関の監督外だったということになる。
では、学生側の責任はどうなるのか。
坂根弁護士によると、原則的には「ジャングルジムの設計や製作を指導的に進めた者」と「白熱電球をジャングルジムに設置した者」、「白熱電球の点灯を決定した者」、「白熱電球の点灯のスイッチを押した者」のそれぞれの行為が不法行為者になりうるという。
さらに、これら全体をチームとして指揮・監督した者に関しては、ジャングルジム製作への関わり具合によっては、民法715条の使用者責任が問題になるとした。
また、法的責任を問うには注意義務違反が必要となる。
学生側に危険な結果の予見可能性があり、かつ危険な結果を回避できる可能性があったことが求められるが、これについて坂根弁護士は、「学生が、白熱球使用による熱でジャングルジムの木屑が発火し、さらに燃え広がることをどれだけ具体的に予測できたかが争点になるだろう。一般通常人の経験則上、燃え上がると想定できたとは、一概には言い切れないのではないか」と指摘する。
そして、学校側の責任については、「今回のデザインウィークの出展に、どれだけ大学の管理が及んでいたか、その指導や後押しなどの度合いによっては、学校が責任を負うこともありうる」(同)という。
報道によると、白熱電球の投光機は当初、使用する予定がなかったものだが、大学が貸し出してジャングルジムの中に設置していた。
「素の家」を製作したのは同大学の学生有志で、大学は補助金を出すなど支援し、複数の教員が指導に当たったということだった。
このことにより、一定の責任があると判断され、管理監督責任としての損害賠償責任(民法715条1項)を問える。
製作者である日本工業大学側は7日、記者会見で謝罪している。
その中で、成田健一学長は、「大学の責任の下、出展した。対応が十分だったとはいえない。事故に関する全ての責任は大学にある」と踏み込んでいるが、そこまで言い切れるかは疑問だろう。
【主催者の法的責任も見過ごせない】
「T社」の主催者は会見で、「消防法に照らして問題がないよう準備してきた。照明など電気を使う場合は電圧に制限も設けており、火災が想定されないかは開催前から十分確認していた」と説明している。
今回事故が起きた「素の家」については、学生側が事前に提出した書類で構造は確認していたものの、照明と素材の位置関係など詳しい記載が書類になかったとしている一方で、「作品にとがった部分がないかや、作品の高さなどは確認しているが、全部で600点ある作品の一つ一つを詳しくチェックするのは困難だった」とも釈明している。
しかし、T社と出展した学生との間に「事故等の一切の責任は、主催者が一切負わない」との免責事項があったとしても、主催者の責任を問われる可能性は高いと、坂根弁護士は指摘する。
「たとえ免責の一文があったとしても、裁判所は、無条件に免責を認めるわけではなく、主催者として果たすべき責任について個別具体的に判断するだろう」(同)。
今回の悲惨な事故は、学生たちの不注意で起きたことは確かで、法的責任の程度も大きいはずだ。
とはいえ、社会経験が浅い学生たちに「子供の死亡」という重い責任を全面的に負わせるのは酷な部分も多い。
学生たちをしっかりと監督、指導できなかった主催者の責任も見過ごすことはできないだろう。
https://toyokeizai.net/articles/-/144178
2019年3月18日6時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大災害時に膨大な傷病者の中から治療の優先順位を判断する「トリアージ」でミスがあったら・・・。
東日本大震災で亡くなった被災者の遺族が病院を提訴した。
トリアージに特別な免責規定はなく、法的整備を検討すべきだとの声もあった中での提訴で、災害医療関係者には波紋が広がっている。
日本災害医学会は、近く、法制化に向けて議論を始める。
裁判は、東日本大震災で被災し、搬送先の病院で亡くなった宮城県石巻市の女性(当時95)の遺族が、病院正面玄関で行われたトリアージに過失があったとして、石巻赤十字病院を仙台地裁に提訴。
約3200万円の損害賠償を求め、1月に口頭弁論が始まった。
訴状などによると、女性は治療不要の「緑」と判定され、避難所への搬送まで院内の待機エリアで待つ間に、脱水症で死亡した。
しかし、自立歩行や適切な意思疎通ができない要介護5の認定を被災前に受けていたことから、少なくとも中等度の「黄」とされるべきだったと指摘。
必要なケアを受けられないまま搬送3日後に死亡したのは病院に責任があると主張する。
病院側は取材に、「トリアージは手順に沿って、医師か看護師が適切に行ったと考えている。治療不要と判断された人は自宅に帰るか避難所に移ってもらうのが本来のあり方」と説明。
当時、最大約600人の被災者が院内にいたといい、「乏しい物資の中から、女性に点滴を1本打ったが、精いっぱいだった」と話す。
この訴訟を注視するのが日弁連・元災害復興支援委員長の永井幸寿弁護士。
災害トリアージの課題を指摘し、立法措置を訴えてきた。
「混乱状態の災害時であっても、医療に求められる注意義務を平常時より軽減する規定はない。
やむを得ない判断ミスでも責任を問われる可能性がある」
看護師や救急隊員が医師の代わりに担当した場合、治療や搬送の優先順位の判断を「診断行為」とみなされれば、医師法違反になりかねないという。
「災害時の医療の萎縮を防ぐため、故意や重過失がない場合、責任を問われないといった規定が必要では」
国の判断はあいまいだ。
厚労省の「災害医療体制のあり方に関する検討会」の報告書(2001年)でも、
①災害時の状況下の合理的判断であれば、一般に法的責任は生じない
②救急救命士や看護師などは、緊急時のやむを得ない行為(緊急避難)として違法性は問われないのではないか
と、現行法の解釈の可能性を示すにとどまる。
厚労省が委託するDMAT(災害派遣医療チーム)の事務局長で、日本災害医学会代表理事の小井土雄一医師は、「極めて短時間で、診断ツールも使えないなか、100%正しい判断は困難。間違いの責任をと言われると、トリアージができなくなってしまう」と訴える。
医療訴訟に長く関わってきた明治大学学長特任補佐の鈴木利廣弁護士は、「災害トリアージは、医師個人や病院の責任で何とかできる分野ではない。個人責任を追及しても再発防止につながらず、医療者がこの分野から手を引いてしまう恐れもある」と指摘。
「患者に犠牲を強いてしまった場合の公的救済制度を整えたうえで、医師や病院の免責を法律で明記する必要がある」と語る。
日本災害医学会は18日からの総会で法制化を訴える声明文を検討するなど、議論を提起する方針だ。
◇
〈トリアージ〉
フランス語の「選別」が語源で、治療の優先順位を判断すること。
大災害時は、最初に専門医の治療を必要としない人(緑)と、既に死亡しているか蘇生の可能性のない人(黒)を除外し、治療を必要とする人のうち、迅速な医療を必要とする重症患者(赤)と、治療が多少遅れても生命には危険がない中等症患者(黄)を分ける。
1人30秒以内が目安とされる。
中尾博之・岡山大教授(災害医療マネジメント学)は、「通常の救急医療は『点の医療』つまり個人を救うものだが、災害医療は『面の医療』つまり集団として生き延びることを考える医療。その違いを踏まえて、トリアージを理解する必要がある」と話す。
出典
『災害トリアージ、ミスの責任あいまい 法制化を議論へ』
https://www.asahi.com/articles/ASM3F4S3NM3FUWPJ004.html
ちょっと前、2019年1月22日付で河北新報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
遺族が病院に約3220万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、仙台地裁であり、病院は請求棄却を求めた。
病院は答弁書などで、「震災時は傷病者や避難者、要介護の被災者が殺到し、限られた医療資源でできる限り対応した。当時の状況を踏まえれば、女性の死亡は病院の対応に原因があるとはいえない」と反論した。
遺族は、「病院の主治医は、女性が自力での飲食が困難だと震災前から把握していた。病院は女性の生命維持に必要な措置を講じる義務を負っていた」と主張している。
訴えによると、女性は2011年3月14日、自宅周辺が津波で水没し孤立していたところを救助され、病院に搬送された。
震災前、日常生活に全面的な介助が必要とされる要介護5の認定を受けたが、病院は治療の優先度を決めるトリアージで、女性を軽症患者を意味する「緑」と判定。
女性は搬送から3日後の同17日に脱水症で死亡した。
閉廷後に仙台市内で記者会見した石橋院長は、「当時は、震災前のカルテを参照する余裕がなかった。トリアージに法的根拠はなく、緊急的な対応の結果で責任を負うことになれば、災害医療が萎縮しかねない。遺族と認識にずれが生じているのは残念だ」と述べた。
出典
『<被災搬送後死亡訴訟>石巻赤十字「対応した」 請求棄却求める』
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201901/20190122_13039.html
2019年1月21日12時11分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
遺族側は、「飲食にも介助が必要だったのに、病院が放置した」と主張し、昨年10月29日に提訴した。
石巻市は津波で沿岸部の病院が被災したため、内陸にあり被害を免れた赤十字病院がけが人や患者の多くを受け入れ、震災直後の災害医療の拠点となった。
出典
『治療優先度誤りと日赤提訴 津波被災の90代女性死亡』
https://www.sankei.com/affairs/news/190121/afr1901210007-n1.html
(ブログ者コメント)
混乱の極みだった東日本大震災直後の医療現場で、通常に近い対応を期待するのは無理な話しだ。
遺族側の感情も解らなくはないが、使命感をもって、おそらくは寝る間も惜しんで救急医療に当たったであろう病院が訴えられたとは、ちょっと信じられない。
2019年3月18日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9453/
(2019年3月23日 修正1 ;追記)
2019年3月18日付で愛媛新聞から、とべ動物園は飼育方法を変更するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アフリカゾウの運動場で作業をしていた飼育員がゾウと接触してけがをし、一時、臨時休園となった愛媛県立とべ動物園。
飼育員と触れ合う愛らしいゾウの姿が人気を博する一方、何げない鼻の一振りでも大事故につながりかねない大型動物の飼育の安全管理の重要性が、改めて浮かび上がった。
園は、柵やおり越しに世話する「準間接飼育」へ転換し、設備の改修などを進めている。
園によると、これまでは、
▽動物と飼育員が同じ空間で作業する直接飼育
▽準間接飼育
▽直接触れない間接飼育
の主に3パターンで動物に対応。
ライオンなどの猛獣類は間接飼育だが、ゾウは担当歴10年以上のベテランらを中心に、直接飼育を行っていた。
ゾウの飼育作業には、餌やりや掃除のほか、足裏などの体に触れるケアや、採血のための指示を覚えさせるトレーニングなどがある。
園にいる3頭で最も小さい「砥愛(とあ)」でも、体重は約1.5トン。
熟練者以外が単独でゾウと同じ空間に入ることはないといい、田村園長は「安全に作業ができる信頼関係を築くには数年かかる」と説明する。
国内の動物園では近年、アジアゾウが振り回した鼻が直撃した飼育員が死亡する事故も発生。
とべ動物園によると、現在、国内のゾウは直接飼育が8割程度だが、安全面から準間接が増えつつあり、園でも検討しているところだった。
開園後初めての飼育中の重傷事故を受け、園は切り替えを決定。
ハード面では、「一番危険」というゾウの鼻が通らない幅に獣舎のおりを狭めることを決め、工事完了までは、ゾウを足止めするための係留作業を餌で気を引く形に変えるなどして対応し、現場でできることから進める考えだ。
「いつもと違う様子にゾウたちも戸惑いが見えたが、すぐに慣れてくれるだろう。来園者にも飼育員と動物の信頼関係は変わらず感じてもらえると思う」と田村園長。
キリンやサイ、カバなども、飼育員が同じ空間にいる機会をできる限り減らし、より安全を確保する方針で、「今後も、動物たちがのびのびと暮らせるための環境づくりに努めたい」としている。
出典
『とべ動物園 ゾウ飼育法「準間接」変更へ』
(ブログ者コメント)
ゾウの鼻で飼育員が倒された事例は本ブログでも過去に2件紹介スミ。
そのうちの1件は白浜市での死亡事故だ。
2019年3月17日の朝、新聞のテレビ欄で、『でんじろうTHE実験 混ぜたらどうなるの?100リットル超えの液体窒素vs100リットル熱湯バトル」という番組が20時からフジテレビで放送されることを知った。
液体窒素と熱湯では、300℃近い温度差がある。
それを100リットルずつ混ぜると大爆発が起きるのではないかなど、興味をひかれたので録画した上で視聴した。
結果、液体窒素や液体酸素の、これまではおぼろげにしか想像できなかった性質・挙動を映像を通して教えてもらったので、ここにそのポイントを紹介する。
①液体窒素5ℓ程度を水槽に流し込む実験
→激しく蒸発するかと思いきや、意外とおとなしく?蒸発して、水面から蒸気が立ち上っただけだった。
また液体窒素(比重0.81)は水より軽いため、水中には沈まず、水面に浮いた状態で周辺の水を凍らせ、結果、水面には冷やされてできた多数の氷が浮かぶという状況だった。
※温度差のある物体同士(例えば溶けた鉄と水、あるいは熱した油と水)が
混じりあうと、温度が低いほうが爆発的に蒸発するとばかり思っていた。
それが今回は、あれだけの量の液体窒素を注いだのに、おとなしく蒸発
しただけだった。委細不明。
※低温液化状態でタンカーで運搬あるいはタンクに貯蔵しているLNG
(比重0.46程度)が海に漏れた場合も、このような動きをしつつガス化
するのかもしれない。
漏れた規模によっては、様相が異なるかもしれないが・・・。
②液体酸素5ℓ程度を水槽に流し込む実験
→おとなしく水面から蒸気が立ち上るのは液体窒素の場合と同じだが、液体酸素(比重1.14)は水より重いため、一旦は液滴のまま水中に沈むが、沈んだ液滴は周囲の水に温められて蒸発し、結果、また浮かび上っていった。
③液体酸素を磁石を使って持ち上げる実験
→プラスチック製のコップの中に磁石を入れ、コップを液体酸素の中に浸けた後、コップを持ち上げると、コップの底に液体酸素がくっついたまま上がってきて、底から液滴が垂れていた。
知識として、酸素は常磁性ということを知ってはいたが、実際に目で確認するのは初めてだ。
液体酸素が青いということも同様。
④液体酸素に火のついた線香を沈める実験
→ベーパーゾーンで線香を燃やした時よりも、さらに激しく燃えた。
⑤ドラム缶半分の熱湯とドラム缶半分の液体窒素を同時に水槽に注ぐ実験
→爆発状態を呈するかと思ったら、さしたる音もなく、蒸気が大量に発生しただけだった。
注いだ水槽から数m離れた場所にいるスタッフやタレントにも、驚いた様子は見られなかった。
ただ、水槽の木枠が壊れていたことから考えると、衝撃を伴って蒸発した模様。
2019年3月17日6時21分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後9時すぎ、東京・八王子市にあるJR中央線の八王子駅付近で架線が突然切れて停電が起き、付近を走っていた複数の列車が乗客を乗せたまま動けなくなった。
JRの職員が列車から乗客を下ろして近くの駅まで誘導するなどしたが、けが人はいなかった。
当時、列車に乗っていた乗客によると、車両の真上からバリバリと音が聞こえて火花が散り、列車が止まったという。
このトラブルで、中央線は豊田駅と小淵沢駅の間の上下線で終日運転を見合わせたほか、八高線も八王子駅と東飯能駅の間で終日運転を見合わせ、あわせて2万5000人あまりに影響が出た。
JRによると、断線した架線の復旧工事が終わったことから、中央線、八高線とも、けさの始発から通常通り運転している。
JRでは、架線が断線した原因について調べている。
出典
『JR中央線など始発から平常運転』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190317/0026987.htm
3月21日6時54分に山梨日日新聞から、原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本八王子支社は20日、中央線八王子駅付近で16日に架線が断線したトラブルについて、2017年8月に実施した電線を支える梁の改良工事で2本の電線の交差位置がずれ、電位差で電線が摩耗したことが原因だったと発表した。
同支社によると、断線の影響で一部の電車のパンタグラフや架線の金具などが複数損傷し、山梨県内を含む中央線の一部区間で運転を見合わせた。
約2万4000人に影響が出た。
同支社は「多大なご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる。再発防止対策を講じ、信頼の回復に向け全力で取り組む」とのコメントを出した。
出典
『架線のトラブル 原因は改良工事 JR東日本が謝罪』
https://www.sannichi.co.jp/article/2019/03/21/00334616
2019年3月18日7時1分に埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後2時45分ごろ、埼玉県行田市酒巻のK板金店で、同店を営む自営業Kさん(男性、58歳)がプラスチック製容器の解体作業中に右大腿部を負傷し、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、Kさんの長女(27歳)が「父が血だらけで倒れていて意識がない」と119番した。
Kさんは1人で解体作業中で、倒れていた場所の付近に電動のこぎりが落ちていた。
警察は事故とみて、原因を詳しく調べている。
出典
『父が血だらけで意識ない…板金店で解体作業の父が足負傷、娘が通報…死亡を確認 近くに電動のこぎり/行田』
https://this.kiji.is/480134500654072929?c=39546741839462401
2019年3月16日18時42分にテレビ和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
地震や津波、気象などの情報をスピーカーで知らせる和歌山市の防災行政無線が今朝、故障し、一時、放送できなくなった。
早朝の落雷の影響と見られるが、現在は復旧している。
和歌山市によると、今日午前8時半頃、出勤した職員が通常通り防災行政無線を確認したところ、故障し、放送できなくなっていることがわかった。
和歌山市内の沿岸部と市立小学校およそ140ヵ所に設置されている屋外スピーカー、それに保育所の事務所など、およそ350ヵ所に設置されている屋内用の戸別受信機、いずれも放送ができなくなったという。
消防庁舎内にある防災行政無線のデータ通信回路の基盤の故障が原因で、和歌山市では基盤を交換し、午後4時に防災行政無線は復旧した。
和歌山市では、今朝の落雷が原因ではないかと見ている。
出典
『和歌山市の防災行政無線が一時故障』
http://www.tv-wakayama.co.jp/news/detail.php?id=52643
3月16日18時21分にNHK和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前8時半頃、市の消防庁舎に設置された防災行政無線にデータを送る装置が落雷のため故障しているのが見つかった。
このため、災害の際に市内全域に防災行政無線を通じて避難情報を伝えるためのスピーカーなども使えない状態になっていた。
市は装置の部品交換などを行い、およそ7時間半後の午後4時ごろになって復旧した。
和歌山市では大気が不安定な状態となって、昼ごろまで雷注意報が出ていたということで、16日の午前6時すぎからは各地で落雷が起きていたという。
和歌山市総合防災課は、「市民の皆様にご迷惑をおかけして申し訳ありません。今後、このようなことが起きないよう原因の究明を進め、対策を考えたい」と話している。
出典
『落雷で防災行政無線が一時故障』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20190316/2040002369.html
(ブログ者コメント)
和歌山市では5年前、市役所屋上の防災無線アンテナに落雷があり、防災無線が使えなくなるトラブルが起きている。
その時の防災無線とは違う場所にある防災無線らしいが、別物?それとも移設した物?
5年前の事例は下記記事参照。
(2014年7月27日掲載)
『2014年7月19日 和歌山市役所屋上の防災無線アンテナに落雷、アナログ装置使用地区では部品が調達できず防災無線利用不可状態、避雷器などの対策は講じていた』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4130/
2019年3月15日18時22分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市の交差点で、赤信号を無視して道路を横断したうえ、ミニバイクと衝突し、運転していた高齢者に大けがを負わせたとして、70歳の歩行者が書類送検された。
警察は、決して、赤信号を無視して道路を横断しないよう呼びかけている。
書類送検されたのは、北九州市小倉北区の70歳の無職の男性。
警察の調べによると、去年11月、自宅近くの市道の交差点で、赤信号を無視して道路を横断したうえ、青信号で交差点に入ってきたミニバイクと衝突し、運転していた高齢者の頭などに大けがを負わせたとして、重過失傷害の疑いが持たれている。
この事故では、男性も左足の骨を折るなどの大けがをしていて、警察は、ミニバイクを運転していた高齢者についても、過失運転傷害の疑いで書類送検した。
2人とも容疑を認めているという。
警察によると、歩行者とミニバイクの交通事故で、歩行者に重い過失があるとして検挙したケースは極めて珍しいという。
福岡県では、信号を無視したり、横断歩道のない場所を渡ったりして事故に巻き込まれる高齢の歩行者が増えているということで、警察は、交通ルールを守るよう呼びかけている。
出典
『赤信号無視の歩行者を書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20190315/5020002741.html
3月16日6時0分に西日本新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
赤信号を無視して交差点を歩いてバイクと衝突し、運転していた男性(77)に重傷を負わせたとして、福岡県警小倉北署は15日、重過失傷害の疑いで、歩行者の男性(70)=北九州市小倉北区=を書類送検した。
県警によると、同容疑で歩行者を立件するのは珍しいという。
署は、「目撃情報などから歩行者に重大な過失があると判断した」としている。
書類送検容疑は昨年11月1日午後2時ごろ、同区萩崎町の交差点で、歩行者用信号を無視して横断歩道近くの車道を横断。
青信号で進行してきたバイクと衝突し、転倒したバイクの男性の頭部に約1カ月の重傷を負わせた疑い。
歩行者の男性も足の骨を折る約1カ月の重傷を負い、バイクの男性も自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で書類送検された。
県警交通企画課によると、県内で昨年発生した車と道路横断中の歩行者の事故(1695件)のうち、信号無視が原因で歩行者が第一当事者になった「乱横断」は12件あったという。
出典
『信号無視の歩行者書類送検 小倉北署 バイクと衝突 重傷負わせた疑い』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/494660/
2019年3月15日15時0分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真やグラフ付きでネット配信されていた。
航空機に鳥が衝突するバードストライクの国内の発生件数が減少している。
昨年はピーク時から4分の1以上減り、全ての航空会社などに報告を義務づけた2009年以降、最少の1423件(速報値)だった。
鳥を空港に寄せ付けない様々な対策が奏功したとみられる。
ただ、航空機に10億円の損害が出たケースもあり、国交省は引き続き防止策を進める。
【衝突数 ピークの4分の3】
バードストライクについて国交省は、米ニューヨークで155人乗りの旅客機がハドソン川に不時着した事故が起きた09年以降、全航空会社や機長らに報告を求めるようになった。
同年の発生件数は1617件だったが、航空機の運航便数の増加に伴って右肩上がりの傾向となり、ピークの14年には1967件に達した。
しかし、翌年からは減少に転じ、18年は1500件を下回った。
空港別では、羽田が最多の156件(前年比10件増)で、伊丹47件(同2件減)、佐賀45件(同10件増)、成田42件(同18件減)、福岡41件(同6件減)が続いた。
佐賀は着陸回数が羽田の40分の1程度にすぎないが、空港事務所は「周囲に干潟や川があり、どうしても鳥が集まりやすい」という。
減少の背景には、各空港などの取り組みがある。
海上にあり、トビやサギ、カラスなどの飛来が多い北九州空港では、昨春から、鳥の餌となるバッタの集中的な駆除に乗り出した。
調査の結果、最大約980万匹ものバッタの発生が予測されたため、舗装工事に使うローラー車で草地を走行し、幼虫も含めて駆除した。
国交省によると、バッタを食べるトビの昨秋の出現数は、前年の2~5割ほどに減少。
バードストライクも、昨年は前年比8件減の16件だった。
バッタ駆除は新年度以降も続ける予定という。
このほか、各空港では鳥が定着しないよう定期的に車両で見回りをしたり、威嚇射撃で追い払ったりしている。
佐賀では鳥が嫌がる高周波音を滑走路周辺で流しており、成田や中部ではレーザー光線を鳥に照射する検証実験を行っている。
国交省も10年以降、全国75空港で衝突した鳥の血液などをDNA型鑑定して種別を特定し、その鳥が好む虫などを空港から排除する対策につなげる取り組みを続けている。
【機体損傷 昨年39件】
発生件数は減少しているものの、衝突場所や鳥の大きさなどによっては、深刻な被害をもたらしている。
バードストライクが機体の損傷にまで至ったケースは、昨年39件。
このうち、7月に岡山県内を飛行中の小型機が衝突を受けた事例では、右主翼の前方が大きくへこみ、6年ぶりにバードストライクによる航空事故と認定された。
17年には離陸中止や引き返し、目的地変更も22件確認された。
航空会社の経済的負担も大きい。
国交省によると、旅客機の損傷だと修理費は100万円単位となり、ジェットエンジンでは1億円以上かかることもある。
17年11月に北九州空港で起きたケースでは、鳥がエンジンの最前部のファンを突き抜け、「圧縮機」と呼ばれる内部の重要な機器にまで到達し、修理費は約10億円に上ったという。
大手航空会社の社員は、「エンジン内部の小さなブレード(羽根)1枚の交換で車1台が買えるほど費用がかかる。衝突は1件でも減ってほしい」と話す。
国交省は「各空港での有効な取り組みを周知し、対策強化につなげたい」としている。
出典
『バッタ大量駆除/威嚇射撃…空港の鳥対策 効果大』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190315-OYT1T50201/
2019年3月15日8時19分に沖縄タイムスから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
那覇市消防局が全国で唯一所有する「ハイパーミストブロアー車」の「トミカ」(タカラトミーのミニカー)の贈呈式が14日、那覇市消防局であり、タカラトミーの小島社長が城間市長に贈った。
同トミカは16日から全国で発売される。
防災情報の発信に力を入れる同消防局が働き掛けて実現。
同社が消防側からの要望で制作したのは初めてという。
小島社長は、「おもちゃを通じて命を守る消防車両を知り、防災意識が高まるように貢献できたらうれしい」と話した。
同車は正式名を自走式大量噴霧放水大型ブロアー車といい、市が2017年に導入した。
秒速39mの風を発生させる大型ファンで水を霧状にして飛ばすことができ、火災現場の冷却や、煙や有毒ガスを除去する機能を備える。
ミニカーは90分の1スケールで、希望小売価格は税抜き900円。
出典
『那覇消防「全国唯一の車」のミニカー、タカラトミーが市に寄贈 16日から全国
発売』
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/396706
3月15日11時0分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
放水装置はリモコンで操作でき、アーケードなど、隊員が近づけない現場でも活動できる。
同社の消防車のミニカーとしては30番目だが、消防側からの要望で作ったのは初めて。
消火が仕事の消防車。
新たなミニカーブームの火付け役になれるか。
出典
『那覇市にしかない消防車、ミニカーに 大型ファンで放水』
https://www.asahi.com/articles/ASM3G4FZVM3GTPOB002.html
(ブログ者コメント)
当該ブロワー車は、那覇市のHPに写真付きで紹介されている。
以下は序文。
那覇市消防局では、沖縄県への入域観光客数が861万人を超え(※平成28年統計)、建物の高層化や大規模化が進む宿泊施設、商業施設、海底トンネルやアーケード施設等における火災及び多種多様な災害に対応するため、遠隔操作による自走式大量噴霧放水大型ブロアー車(通称:ハイパーミストブロアー車)を、全国で初めて整備しました。
『全国初!!ハイパーミストブロアー車の配備について』
http://www.city.naha.okinawa.jp/kakuka/fire/station/shintyaku/hypermistblower.html
2019年3月16日5時0分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後6時55分ごろ、山北町中川の木造2階建ての店舗兼住宅から出火した。
約1時間後に火は消し止められた。
店舗兼住宅は、10日午後に隣接する平屋建て住宅から出火した火災で全焼し、骨組みだけが残っていた。
警察によると、14日夜と15日朝、この家の住人が布団がくすぶっているのを見つけ、水を掛けて消火した。
出典
『5日前に全焼の住宅からまた出火 神奈川県警松田署』
https://www.kanaloco.jp/article/entry-154676.html
(ブログ者コメント)
布団(断熱材)の中に残っていた火種によって4~5日後に出火したとすれば、これは自然発火の典型的なパターンだ。
2019年3月15日18時48分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後1時半前、小豆島町草壁本町にあるの造船会社「K船渠」の社員寮から「爆発が起きた」と消防に通報があった。
警察と消防が調べたところ、木造平屋建ての寮の南側に横倒しで置いてあった直径1m45cmのタイヤが破裂していて、寮の窓ガラス2枚が割れ、外壁のタイルも幅1mにわたって剥がれ落ちたという。
当時、寮に人はおらず、けが人はいなかった。
造船会社によると、破裂したのはクレーン車のスペアタイヤで、少なくとも数年前から置いてあったという。
警察はタイヤが劣化して破裂したとみて、詳しい原因を調べている。
JAF=日本自動車連盟香川支部によると、保管されているタイヤが自然に破裂するのは珍しいという。
JAFは、原因については「どのようなタイヤなのかや現場の状況が分からないと詳しい原因はわからない」とし、「過去にタイヤの側面を縁石にぶつけるなどしていた場合、その影響で中のチューブが傷つくこともあるため、その部分が内圧に耐えられなくなり、タイヤが破裂した可能性も考えられる」と話している。
出典
『保管タイヤ 自然に破裂 劣化か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20190315/8030003280.html
(ブログ者コメント)
以下は映像の1コマ。
側面に大きな穴が開いているように見える。
2019年3月15日16時34分にNHK岐阜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前10時20分ごろ、輪之内町里にある自動車部品メーカー「N」の輪之内工場の従業員から、「爆発があって2階が燃えている」と消防に通報があった。
消防車20台あまりが出て、火は約2時間後に消し止められたが、工場の2階部分、約1000m2が焼けた。
この火事で、従業員2人が気道にやけどをしたほか、消防団員1人が消火用のホースが手と足に当たって軽いけがをした。
警察によると、いずれも命に別状はないという。
会社によると、この工場では自動車の運転席周辺にあるスイッチなどの生産を手がけていて、工場全体では約300人の従業員が働いているという。
火が出た当時、工場の2階では部品の生産に使う器具を可燃性の液体で洗浄していたということで、警察と消防は火事の原因を詳しく調べている。
出典
『輪之内町で工場火災 3人けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20190315/3080001337.html
(ブログ者コメント)
14日の中津市ダイハツ火災事例と同様、部品洗浄時に洗浄液から出火したのかもしれない。
もしそうだとすれば、原因は別にしても、
2019年3月14日18時9分にNHK大分から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前10時ごろ、大分県中津市にあるダイハツ九州の大分工場で「黒い煙が上がっている」と地元の消防に通報があった。
警察によると、火が出たのは車体を塗装する「第1塗装工場」で、火はおよそ4時間半後に消し止められたが、48歳の男性従業員1人が煙を吸い込み、病院で手当を受けたという。
ダイハツ九州では、この火事を受け、少なくとも15日夕方までは全ての工場で生産ラインを停止するとしており、再開の時期については被害状況を確認したうえで、今後、判断するとしている。
ダイハツ九州の大分工場はダイハツグループの主力工場の1つで、昨年度はグループの国内生産のうち、およそ4割を占めるおよそ38万7000台を生産しており、このうち火事のあった工場を含む第1工場では軽トラックや軽乗用車の生産ラインがあるという。
出典
『ダイハツ工場で火災 生産停止』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20190314/5070003201.html
3月16日3時0分に大分合同新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日、警察や消防が現場の第1塗装工場(鉄骨2階、延べ約2万9000m2)を実況見分した。
警察によると、1階にある金属製塗装道具の洗浄場(約250m2)を中心に燃えていた。
壁伝いに炎が広がったとみられる2階部分と合わせ、焼損面積は約650m2。
同社広報・渉外室によると、塗装道具を洗う液の温度を調整する際、ヒーターに何らかのトラブルがあり、通常より温度が高くなったとみている。
出典
『ヒーターが火元か 中津のダイハツ工場火災』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/03/16/JD0057881456
3月19日3時0分に大分合同新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災が発生した際、煙を吸うなどして入院した男性従業員は17日に退院した。
洗浄液の温度を上げるヒーターが通常より高温になり出火した可能性が高いとみられ、同社広報・渉外室は「従来の警報を強化するなど、二重三重の安全対策を講じたい」と話した。
出典
『火災のダイハツ工場 19日に操業全面再開』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/03/19/JD0057890020
2019年3月13日21時0分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県三田市は13日、市が運営する「ふれあいと創造の里」(四ツ辻)内のプールで、誤ったバルブ操作により昨年7・8月だけで約400万円分の水道代が加算されたと発表した。
市は民間業者に運営を委託しているが、誰がバルブを操作したのか分からず、加算分は市が負担するという。
市によると、プールの営業期間は昨年7月15日~8月31日。
2018年度の水道代は630万円と、前年度の4.6倍に跳ね上がった。
猛暑による水道使用量の増加を差し引いても、400万円が無駄になった。
8月7日、前半分の水道代請求書が届いて発覚。
水道メーターの値を日報に記録していたが、使用量の増加に気づかなかった。
市は15年度、プール運営に約840万円の市税を投入。
存廃を検討し、大規模修繕をしないことを条件に、存続を決めていた。
幅広い分野で歳出カットを進める市は、19年度予算案で、同プールの無料開放日を廃止して23万円の支出を抑制する方針。
市民センターまつりの補助金廃止でも241万円の支出をカットしたが、一気に吹っ飛んだ計算だ。
市協働推進課は「再発防止に努めたい」としている。
出典
『バルブ操作誤り400万円分流出 三田の市営プール』
https://www.kobe-np.co.jp/news/sanda/201903/0012144426.shtml
3月14日15時7分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水約1万m3が誤って流出していた。
閉栓しているはずの凍結防止用バルブが開いていたとみられる。
市によると、プールは変形大プールと幼児プールがあり、昨年7月15日から8月31日まで営業。
8月7日に市上水道課からプールのある「市ふれあいと創造の里」に請求があり、異常な使用量を把握したが、漏水調査などで異常は確認できなかった。
11月に洗眼台近くにある管の凍結防止用バルブからの出水を疑い、今回の出水量に相当することがわかった。
大量の水量を確認した期間は7月4日から8月13日。
出典
『プール水の流出400万円分、当初は確認できず』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190314-OYT1T50213/
2019年3月13日13時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が解説図付きでネット配信されていた。
大地震に見舞われた後、今いる建物は安全か。
余震には耐えられるのか――。
地震大国の日本で繰り返し問題になる、被災した建物の診断技術の開発が進んでいる。
速やかな判定は、住民の避難の判断や、いち早い復旧に役立つ。
東日本大震災が起きた8年前の3月11日。
東京大学地震研究所の楠(くすのき)浩一教授(建築構造)は、当時勤めていた横浜国立大(横浜市)の研究棟で大きな揺れに見舞われた。
建物は鉄筋鉄骨コンクリート造りの8階建て。
耐震改修済みとはいえ、強い揺れにたまらず、学生らと外に飛び出した。
揺れがおさまると、建物に置いていた「あの装置」の判定記録を確かめた。
「建物は損傷しているが、同じ大きさの余震が起きても倒壊しない」。
記録から、すぐに建物の状態を読み取れた。
落ち着いてから調べると、建物はわずかなひびが入った程度で、装置の判定結果と実際の被害はよく合っていた。
この装置は、大きな地震の後、建物が安全かどうかを瞬時に判定するシステムだ。
楠さんたちのチームが開発した。
仕組みはこうだ。
建物に取り付けた加速度計で、地震の揺れの強さを表す「加速度」を測る。
この情報を、別の「評価装置」にネット回線を通じて送り、建物がどれくらいずれたかを計算ではじき出す。
評価装置には、建築基準法に基づく建物の構造情報のデータを入力してある。
次に同じ強さの余震が来た場合、倒壊する恐れがあるかどうかを瞬時に判定する。
地震直後に、「倒壊する・危険」、「倒壊しない・安全」、「損傷なし」という3段階の評価結果が、指定したアドレスにメールで送られてくる。
建物に置くのは、加速度計とLAN(ラン)回線などでつないだ評価装置だけ。
国の研究機関などが観測に使う加速度計は1台100万円以上するが、楠さんたちの装置はセットで8万円ほど。
数学的手法を採り入れて精度を高めることで、ノイズの影響を受けやすい弱点を克服した。
楠さんは、「将来的には5万円程度を目指し、多くの人が使いやすいようにしたい」と話す。
地震後に停電が起きた場合にも使えるシステム作りも進めている。
現在、システムの導入先は東大地震研を含む国内外の大学や展示場の住宅、長崎市の軍艦島など約40カ所に広がっている。
【自動見極め判定システムに期待】
大きな地震があった直後、建物が安全かどうかは、現状では目視で判定している。
建築士の資格を持つ人らが調べる「応急危険度判定」だ。
判定士が建物を見て回り、「危険」、「要注意」、「調査済」の3色のステッカーを貼って注意を促す。
これを目安に、住民は避難したり、店舗はすぐに営業できるかを決めたりする。
ただ、被災が広範囲に及んだ場合は人手が足りず、調査がなかなか進まない。
1995年の阪神淡路大震災では、家屋の安全確認が遅れ、避難所が住民であふれかえったという。
2016年の熊本地震でも、同様の問題があった。
被災した建物の状態を自動で見極める判定システムは、こうした問題を解決する手段として期待されている。
防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などは、17年度、近い将来起きるとされる首都直下地震に備え、様々なデータを防災や被災後に生かす産官学のプロジェクトを始めた。
テーマの一つに、建物の判定システムの仕組みづくりが採用された。
楠さんもメンバーに加わる。
責任者の一人、早稲田大の西谷章教授(スマート構造技術)は、「加速度計の設置位置や設置個数、地震による建物のずれを測る方法などは、まだ精査が必要」という。
西谷教授らは大手ゼネコンと共同で、加速度計を使わずに判定する技術の開発も進めている。
特に迅速な判断が求められる病院や避難所、被害を受けやすい木造住宅などを対象に、最適なシステム作りを目指すという。
【防災を「錦の御旗」に情報共有】
判定システムには課題もある。
「独自に加速度計を備えている建物はけっこう多い。でも、それを使わせてもらうのが難しい」。
2月末、都内で開かれた成果報告会で、プロジェクトを統括する平田直(なおし)・東京大教授(観測地震学)は指摘した。
判定システムは、最終的には地域での広域利用を目指している。
地震後に個々の建物の被害を一括して共有できれば、地域全体に広がる被害の全体像を効率よく把握できる。
こうした情報は、患者の搬送や避難所の設営、物資の配送など、さまざまな場面で役立つと期待される。
しかし、防災や研究のために大学や研究機関などが設置している加速度計とは異なり、民間企業などが設置した機器のデータは、必ずしも共有できるとは限らない。
官民で集めたデータの活用が、今後の取り組みの目標だ。
平田さんは、「防災を『錦の御旗』にして情報共有を進め、新しい価値を生み出したい」と話した。
◇
〈応急危険度判定〉
地震発生直後に、建物の倒壊などによる二次災害を防ぐため、自治体に登録された判定士が、建物の安全度を判定する。
被災者が公的支援を受ける「罹災(りさい)証明」発行のための調査とは異なり、法的根拠はない。
被災した建物を使い続けられるかどうかを見極める判断材料になる。
◇
〈建築基準法の耐震設計〉
1981年に改正された建築基準法の耐震基準では、建物の耐震設計について、震度6強クラスの揺れにも耐えるよう求めている。
建物の利用中に極めてまれに起きる大地震に対しても倒壊しないことが条件で、建物にひびや亀裂が入っても、中にいる人の命が守れるような設計が義務づけられている。
出典
『大地震、揺れたら建物大丈夫? 倒壊リスクを瞬時に判断』
https://digital.asahi.com/articles/ASM2G5R1ZM2GULBJ015.html?rm=434
2019年3月16日19時46分にNHK奈良から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月13日午後4時半頃、生駒市南田原町の国道168号線にアルミ製の板が落ちているのを通りかかった人が見つけた。
道路を管理する奈良県によると板の大きさは縦1m25cm、横1m、重さは7kg。
5mほどの高さに設置されている道路標識の表示の一部を隠すために取り付けられていたものだという。
人や車などへの被害の報告は入っていない。
板が取り付けられた詳しい時期は分かっていないが、リベットと呼ばれる金具で標識に固定されていたということで、奈良県は原因を調べるとともに、ほかの場所でも落下のおそれがないか緊急の点検を進めている。
出典
『7キロのアルミ板 標識から落下』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20190316/2050002014.html
(ブログ者コメント)
以下は、板が取り付けられていた標識と板のリベット穴。
2019年3月14日7時56分に埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後3時35分ごろ、埼玉県越谷市大沢の住宅敷地内で、ガス管の撤去作業をしていた会社員・横川さん(男性、55歳)=春日部市=が、掘削した穴に頭が入った状態で倒れているのが発見された。
横川さんは病院に搬送されたが、死亡が確認された。
警察によると、横川さんは解体予定の家屋のガス管の撤去作業を敷地の庭付近で午前中から一人で行っていたという。
幅約60cm、深さ約90cmの穴に頭が入った状態でうつぶせに倒れているのを、荷物を取りに来た家屋所有者の家族の男性(40歳)が発見。
漏れていたガスの臭いで男性は気分が悪くなり搬送されたが、命に別条はないという。
警察はガス中毒の可能性もあるとみて、事故の原因や死因を調べている。
出典
『穴に頭を入れて倒れた男性死亡 住宅でガス管の撤去作業中に 漏れたガスの臭い…住人も搬送/越谷』
https://this.kiji.is/478698666622010465?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
詳細不明だが、漏れたガスによる中毒は考え難いので、とりあえず酸欠カテゴリーに入れておく。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。