







2014年1月11日付で毎日新聞新潟版と朝日新聞新潟全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は9日、長岡市寺泊の酒類製造会社「S社」が運営する同所の工場「Nブルワリー」で、発泡酒の瓶に誤って過酢酸を主成分とする除菌剤を瓶詰めし、これを飲んだ男性が吐き気や嘔吐など食中毒の症状を訴えたと発表した。
男性は軽症で、既に回復したという。
県は10日から3日間、同ブルワリーを営業停止処分にした。
県によると、3日午後1時ごろ、南魚沼保健所管内(南魚沼市、湯沢町)の飲食店で、客の東京都内の50歳代の男性が発泡酒「Sピルス」(330mℓ瓶)を少し飲んだところ、異臭や酸味に気付き、症状を訴えた。
飲食店から連絡を受けた会社側が長岡保健所に通報した。
製品は昨年11月12日に瓶詰めされたもので、瓶に発泡酒を流し込む充填機を洗浄する際、ラベルのない空瓶を使うべきところを、誤って製品用の瓶を使い、除菌剤が充填された瓶をそのまま出荷してしまったらしい。
男性の飲んだ製品は、中身はほぼ除菌剤だったという。
同じ日に瓶詰めされた発泡酒のうち、計298本が県内に出荷された。
充填機の注ぎ口が2つあるため、除菌剤入りの製品がもう1本、流通している可能性があるという。
同社は4日から自主回収を始め、問題の1本を除く232本を回収、または消費されたことを確認しているが、他に被害の報告はないという。
県は「該当商品を持っている場合は、決して飲まずに最寄りの保健所などに届け出てほしい」と呼びかけている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20140111ddlk15040026000c.html
(ブログ者コメント)
どのような経緯で、洗浄後の液体が入った瓶が出荷されてしまったのだろうか?
一般的な充填システムであれば、空瓶がコンベヤーに乗って充填機まで運ばれ、そこで製品の液体が充填され、その後、キャップが取り付けられるという一連の工程を、全て自動で行っている。
もし、そのようなシステムだったとすれば、一つの可能性として、洗浄後の液体が入った瓶を空瓶と一緒に置いていた、ということが考えられる。
しかし、いくらなんでも、そんなことはしないだろう。
一方、充填機の下で洗浄液を受けた後、その瓶を撤去せずに充填ラインを動かした、ということなら、ある得る話しだ。
そういった事態をも想定して、ラベルのない空瓶を使うようにしていたのかもしれないが、もしそうだったとしたら、その対策だけでは誤出荷を防止できなかった。
専用の受け容器を使用するといった対策は、とるのが難しかったのだろうか?
2014年1月10日19時21分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
製鉄所の溶鉱炉を設計・施工する築炉業「Y社」(福岡県大牟田市)が安全配慮義務を怠ったために大量の粉じんを吸い、じん肺になったとして、元社員2人が10日、同社に計6600万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴した。
築炉じん肺訴訟弁護団によると、築炉業者を相手取った訴訟は全国初。
訴状によると、原告は福岡県みやま市と和歌山市在住のいずれも76歳の男性。それぞれ2003年と09年、じん肺認定を受けた。
2人は約30〜40年間、築炉作業員として和歌山県や千葉県の製鉄所などで勤務。
れんがを積み上げて炉を築く過程でれんがを切断したり、削ったりして大量の粉じんにまみれる作業に従事した。
同社は粉じんの排気や飛散防止措置を講じることや、作業員へのマスクの支給と着用徹底などの安全配慮義務に違反した、と主張している。
会見した弁護団の伊黒団長によると、鉱山や炭鉱でじん肺になった作業員の救済は進んできたが、築炉作業員の提訴例はなかった。
伊黒団長は「全国にはたくさんの患者や遺族がおり、今回の提訴が立ち上がるきっかけになればいい」と語った。
Y社は「訴状が届いていないので、コメントできない」としている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140111k0000m040016000c.html
2014年1月10日付で山口朝日放送から、1月10日19時46分にNHK山口から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山陽小野田市の化学工場で薬剤が爆発し、研究員2人が軽いケガをした。
爆発事故がおきたのは、山陽小野田市郡の化学メーカー日本化薬厚狭工場内にある、爆薬などの製造会社「カヤク・ジャパン」の研究室。
カヤク・ジャパンなどによると、1月10日の午前10時ごろ、コンクリートや岩石を砕く薬剤の開発実験として、酸化銅とアルミニウムを混ぜ合わせていたところ、突然爆発したという。
この事故で、女性研究員(45)が両耳の鼓膜を損傷し、男性研究員(28)が肩から頭にかけてやけどを負った、いずれも軽傷。
カヤク・ジャパンの中村工場長は「もう一度、安全作業の見直しをして、安全確保をやっていきたいと思う」と話している。
この会社では、この薬剤の開発実験をしばらくの間中止し、事故の原因究明に務めるとしている。
この工場では、主にダイナマイトなど産業用の火薬を製造していて、平成14年にも火薬の製造中に作業所が爆発し従業員2人がけがをする事故が起きている。
また、1月9日に三重県四日市市での工場爆発をうけ、周南市消防本部は市内すべてのコンビナート企業に対し、安全管理を徹底するよう文書で注意喚起を行うことにしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4064401161.html?t=1389395578756
本件、一つの記事に要約するのは困難。主だった報道内容の趣旨を紹介する。
(1月10日13時13分 朝日新聞)
(1月10日22時50分 読売新聞)
10日午前9時10分ごろ、神奈川県横須賀市久里浜2丁目の下水道工事現場で異臭が発生したと、警察に通報があった。
男性作業員4人が倒れ、病院に搬送された。うち2人が意識不明の重体。
硫化水素が発生したといい、警察が状況を調べている。
警察などによると、作業員数人が下水管のマンホール内で工事を始めたところ、異臭が発生。4人が次々に倒れた。
意識不明の2人はいずれも60代の男性で、先にマンホール内に入っていたという。
消防は、現場で硫化水素ガスを確認した。
4人はガスマスクを所持しておらず、警察が、安全管理態勢などを調べている。
工事を発注した横須賀市上下水道局によると、この日は、民間業者の作業員が下水管の老朽化した空気抜きバルブの交換作業を始めていた。
下水には硫黄が含まれ、管が曲がるなど空気が少ない場所で硫化水素が発生しやすい。
毒性が強いことから、国は安全のため、作業中のガス濃度測定や換気を呼びかけている。
現場は京急久里浜駅から約200mで、片側2車線の道路の中央付近。周囲には住宅や病院が立ち並ぶ。
現場前の鮮魚店主(68)は「店でかなり強い硫黄の臭いがしてきた。10分ほど臭いが続き、そのうちにパトカーが来た」。
近くの理容店主(62)は「硫黄くさいと思っていたら救急車の音が聞こえた。作業服姿の男性が道に倒れていて、全く動かない人もいた」と話した。
http://www.asahi.com/articles/ASG1B3CSTG1BULOB003.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140110-OYT1T01256.htm
(1月10日13時27分 読売新聞)
(1月10日11時3分 msn産経ニュース)
警察によると、横須賀市からバルブ交換の委託を受けた作業員の男性3人がマンホール内に入った後、現場監督の40代の男性も異変に気付いて中に入ったという。
作業前の検査では硫化水素が検出されなかったというが、消防による事故後の検査では、マンホール内で濃度70ppmの硫化水素が検出された。
日本下水道事業団によると、下水道内に酸素がない状態になると、下水に含まれた微生物の働きで硫化水素が発生することがある。
厚生労働省によると、硫化水素は350ppmで生命の危険がある。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140110-OYT1T00347.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140110/dst14011011040002-n1.htm
(1月11日付 神奈川新聞)
地表から深さ1.7mの位置にある圧送管のバルブを交換するため、老朽化したバルブを外したところ、管内から硫化水素が出た。
市によると、始業前の測定では異常値でなかったため作業を始めたが、バルブを外した時点で計測していたかどうかは確認できていない。
硫化水素は、下水や汚水にある硫黄分と微生物の活動によって発生したものだという。
通報を受け浦賀署員が急行したところ、2人がマンホール内におり、2人は地表に横たわっていた。一時は3人が心肺停止だった。
マンホール内には汚水がたまっており、市消防局が午前9時40分ごろに行った計測では硫化水素の濃度は70ppm。
法令上、10ppmを超えた際に作業をするときは、換気が義務付けられている。
路上は午前10時ごろの時点で7ppmだった。
重体の2人は孫請け企業の従業員らしい。軽傷の1人は下請け、もう1人は元請け企業の現場責任者。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1401100054/
(1月11日付 毎日新聞神奈川版)
工事を発注した同市上下水道局は同日開いた記者会見で「現場における安全対策が不十分で作業員へのマニュアルが徹底されていなかった」と説明した。
なぜ事故は起きたのか。
同局によると、マンホールは縦約3m、幅約2m、深さ約2.3m。
汚水ポンプ設備の更新に伴う工事で、荏原実業神奈川支社が受注した。
軽症の作業員は聴取に対し、作業開始前のマンホール内の空気計測では硫化水素を検出せず、酸素濃度が安定していたため、内部に入ったと説明したという。
しかし圧送管(直径50cm)2本の汚水を抜く工程で、レバーがさび付いて動かなかった圧送管の空気バルブ1基を取り外したところ、しばらくして次々に作業員が倒れたとみられる。
同局は、圧送管内部に充満していた硫化水素が噴き出し、酸素欠乏状態となったとみている。
硫化水素は濃度が極端に高い場合、臭気を感じにくくなるという。
下水道など硫化水素が発生しやすい作業場では、労安法に基づく省令で、作業開始前に硫化水素と酸素の濃度測定を義務づけている。基準濃度にそぐわない場合は、換気や酸素呼吸器などの使用を定めている。
同局は「作業中にも継続して濃度を計測すべきだ」とした事故防止マニュアルを職員向けに作っていたが、事業者には配らず、現場の責任者に任せていたという。
同局の青木技術部長は「事業者に安全マニュアルを徹底したい」と話した。
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20140111ddlk14040168000c.html
(1月12日 1時21分 朝日新聞)
配管工の男性(66)が搬送先の病院で死亡した。
http://www.asahi.com/articles/ASG1C55GRG1CULOB00M.html
(ブログ者コメント)
○硫化水素の危険性は、十分に認識していた筈。
圧送管の空気バルブを取外す際、「硫化水素が出るかも」という危険予知が、なぜできなかったのだろう?
マンホールに入る前の検査で検出されなかったので、安心しきっていたのだろうか?
○現場の状況は刻一刻と変化する。
いつ何が起きるかわからないと緊張感を持続しつつ作業することが大切なことを、改めて認識させられた事例だ。
2014年1月9日21時4分にNHK北海道NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後8時前、札幌市東区にある電気工事会社の作業所から、「機械のエンジンを動かしていたら男性3人が具合が悪くなった」と消防に通報があった。
消防などによると、3人は意識はあるというが、このうち1人が体のしびれを訴えているという。
会社によると、作業所では当時、溶接作業を行うために専用の機械を動かし、機械のエンジンからは排気ガスが出ていた。
しかし、外が寒いために半日ほど換気をせずに使い続けていたということで、消防が一酸化炭素の中毒の疑いがあるとみて、さらに詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20140109/4387031.html
情報量が多すぎてプロバイダーの字数制限に抵触しましたので、記事の続きを第1報その3(2/2)として掲載します。
[爆発原因に関する情報(続)]
(1月12日12時6分 朝日新聞)
爆発は、熱交換器のふたを開けたところ、作業で生じた振動で内部に蓄積されていた化合物が発熱し、その熱で発生した水素と流入した酸素が反応して起きた可能性が高いことがわかった。
同社幹部が11日、明らかにした。
同社は、振動による爆発までは想定していなかった。
幹部によると、爆発で約10m吹き飛んだふたの内側などには、発熱しやすい化合物「シリコシュウ酸」が付着している。
熱交換器の状態を安定させるため加湿窒素ガスを注入すると生成されるもので、振動を受けると発熱する。
ふたを外す際の振動で発熱すれば、内部の温度が上昇し、蓄積されているほかの不純物から水素が発生する。
そこに空気が流入すれば、酸素と反応して水素爆発が起きる。
この熱交換器は、8年間洗浄していなかった。
ほかの熱交換器でシリコシュウ酸が発火するトラブルが起きており、今回もたまっていた可能性が高い。
爆発はふたを開けて3~4秒後に発生していることや被害の規模の大きさなどから、幹部は「数秒間で酸素が入り、水素爆発が起きる条件がそろった」と分析している。
幹部によると、工場内のマニュアルには、発熱に備えて耐火服や手袋の着用を促す記載はある。
しかし、爆発は想定外で、作業前にシリコシュウ酸の残留状況を調べる対策はしていなかったという。
一方、警察によると、熱交換器の内部では現在も化学反応が続いているという。
警察はしばらく放置し、安全が確認され次第、本格的な調査に乗り出す。
http://www.asahi.com/articles/ASG1C66TQG1COIPE013.html
(1月12日21時34分 毎日新聞)
シリコシュウ酸は、乾燥状態では、こすれたり、何かがぶつかったりして起きる小さな衝撃でも発火する性質があるという。
火元について同社は、静電気や作業現場近くにあった自家発電機が火種となった可能性も否定しておらず、解明には時間がかかる見通し。
(ブログ者コメント)
報道から察するに、かなり爆発危険性の高い作業だったようだ。
詳細不明ではあるが、現状、ブログ者が感じていることは下記。
○チャンネルカバー程度の、そう大きくもない空間に充満していた水素が爆発しただけで、約250kgのカバーが10mも飛ぶとは・・・。
水素爆発の威力がこれほどまでに大きいとは、今回の事例を知るまで認識していなかった。
○カバー内部の空間は、詰り気味だったとはいえ、約300本のチューブならびに出口ノズルを通じて大気とツーツーになっていたが、爆風は、そういった狭い通路からは、ほとんど抜けなかった。
集じん機などの爆発放散口の面積は、そういったことも考慮して算出されている。
※以下は、ファイクジャパン㈱HPに掲載されている算出方法。
http://www.fikejapan.co.jp/ep/ev_sizing.html
○詰っている系の連続パージでは、パージ流体のショートパスでパージ不十分になることがよくある。その点、この工場ではどう考えていたのだろうか?
たとえば、ある程度連続パージした後、しばらくパージを止めて様子を見るなどの工夫は、していなかったのだろうか?
○空気との接触危険という点から考えると、一連の作業で最も危険なのはプロセスから熱交換器を取り外す最初のフランジ開放時であり、以降、取り外しが進むにつれ、徐々に危険性は薄れてくる・・・これまでの報道から類推すると、そんな感じではないだろうか?
それが今回は、一連の作業の最終段階、2つめのチャンネルカバーを取り外す際に爆発した。
ここまでくれば、もう爆発の心配はない・・・といった安心感はなかっただろうか?
ブログ者は、事故にはいくつかの共通するパターンがあると思っているが、今回の事故は、そのうちの一つ、「マサカと思うところで起きる」パターンにも分類できるような気がしている。
情報量が多すぎてプロバイダーの字数制限に抵触しましたので、記事の続きを第1報その3(1/2)として掲載します。
[爆発原因に関する情報]
(1月9日23時33分 msn産経ニュースwest)
熱交換器に残留していた化合物「トリクロロシラン類」が原因との見方が出ている。
半導体部品のシリコンの製造過程で副産物として生成され、引火・爆発性が極めて高い物質として知られる。
専門家によると、同化合物の洗浄にあたっては、厳重なマニュアルに基づいて行うのが常識。
「何らかの作業手順が守られていなかったのではないか」と、安全管理を疑問視する声が上がる。
近畿大学理工学部の武隈真一教授(有機化学)によると、クロロシランは揮発性が非常に高い物質で、気化して酸素と混じり合うと一気に危険性が高まる。
三菱マテリアルは会見で、「事故は予期できた。そのための十分な対応を取っていた」と強調。酸素を含まない窒素を交換器内に送り込み、クロロシランを分解する従来通りの手順を踏んだとしつつも、「ポリマーの量が予想より多かったのかもしれない。われわれの認識と差があったと判断せざるを得ない」と釈明した。
過去には製造工程でクロロシランの爆発が起きた事例があるというが、そもそもこの化合物が存在する前提での洗浄作業で事故が発生するのは異例だ。
横浜国立大大学院の三宅淳巳教授(安全工学)は、「品質にかかわる製造中は事業者は細心の注意を払うが、メンテナンスでは早く終わらせようとして習熟度が低くなりがちだ」と、管理態勢の検証が必要だとした。
東京工業大の半那純一教授(半導体薄膜)も、「化合物が配管のくぼみにたまると気づかない可能性もある。通常は、それを前提にした作業マニュアルがあるはずだが」と疑問を呈した。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140109/waf14010923360045-n1.htm
(1月10日0時56分 朝日新聞)
同社は、クロロシラン類のほか塩素やケイ素、水素の化合物などが内部に残っていて、空気と触れて水素が発生し、爆発した可能性があると説明。会見した猿渡工場長は、「エネルギー源は水素ではないかと思っている」と述べ、水素爆発の可能性を示唆した。
警察は、炎が一瞬上がったという目撃情報などから、急激に化学反応が起きて爆発したとみて、当時の作業の流れや熱交換器の内部の状況などを調べている。
(1月10日15時32分 読売新聞)
クロロシラン類は、水と反応して分解すると安定化する一方、水素が発生するという。
この熱交換器では、洗浄作業の際に空気中の水と反応して水素が発生するのを防ぐため、昨年11月27日に取り外した後、屋外の洗い場で水を含ませた加湿窒素を今月8日まで注入して水素を安全に取り出す作業を行った。
9日も交換器の蓋を外す際、加湿窒素を注入していたが、これらの工程の安全策が不十分で、交換器内に水素が大量にたまっていたか、急激に発生して、何らかの原因で引火した可能性が高いという。
(1月10日21時27分 msn産経ニュースwest)
工場幹部は10日、爆発した熱交換器内部に残っていた大量の化学物質が配管をふさぎ、水素がたまって何らかの理由で引火した可能性があると明らかにした。
爆発直後、現場周辺に化学物質が飛散し、複数箇所で発火しているのを作業員らが目撃。
警察は、化学物質の分解が不十分で、大量に残っていたことを裏付ける証言とみている。
化学物質は「トリクロロシラン類」。
工場関係者によると、爆発が起きた9日午後2時10分の直後、現場のアスファルト上に燃えやすいトリクロロシラン類とみられる物質が飛び散り、あちこちで小さな炎が上がった。監視カメラには、爆発時に生じる塩酸ガスとみられる霧のような白い煙も写っていた。
(1月10日23時34分 毎日新聞)
同社が警察などの捜査に対し、熱交換器内のチューブ内に化合物が詰まった結果、洗浄用の加湿窒素ガスが十分に流れず、器内に可燃性の水素が残って爆発に至った可能性があると説明していることが分かった。
事故は、熱交換器のふた部分を取り外す作業中に起きた。
熱交換器は、多結晶シリコンを作るケイ素などの化合物「トリクロロシラン」の未反応ガスを製造工程に戻す循環過程の設備。
器内に直径28.2mmのチューブ約300本があり、器内の洗浄中に発生する水素量をなくすため、1カ月以上、加湿窒素ガスを流していた。
しかし一部のチューブが詰まっていたため、窒素ガスが詰まった部分から先に流れていなかった可能性があるという。
情報量が多すぎてプロバイダーの字数制限に抵触しましたので、記事の続きを第1報その2として掲載します。
[事故時の状況に関する情報]
(1月11日0時5分 msn産経ニュースwest)
ふたは、24本のボルトを外した3秒後に激しく吹き飛んだ。
(1月11日11時36分 読売新聞)
研修や見学で現場にいた社員も巻き込まれていたことが分かった。
通常の作業の倍の人数が爆発した熱交換器付近にいたため、被害が拡大した可能性がある。
警察は、社員らがどの位置で被害に遭ったのか、特定を急いでいる。
同工場は半導体や太陽電池の基板原料となる多結晶シリコンを製造しており、製造過程で発生する化合物が熱交換器内にたまるため、洗浄している。
同社の説明によると、洗浄は約30年前から行っており、通常は約10人程度で作業にあたっているが、爆発事故が起きた今月9日は、約20人が熱交換器近くにいたという。
このうち、死亡した同社社員のTさん(48)と負傷した3人は、2月に別のプラントで同様の作業をすることから、研修のために現場にいたという。
また、設備管理部門で現場監督の教育を受けていた社員1人、その上司ら2人も見学に来ていて負傷したという。
(1月12日10時14分 NHK津)
警察によると、死亡した5人の遺体の状況を詳しく調べたところ、強烈な爆風による衝撃などを受けていて、全員が、ふたの正面側に立っていたと見られることが分かった。
会社側によると、ふたを開けた時には内部で発生した水素が爆発するなどの危険があるため、正面側には立たない決まりになっているという。
警察は、現場の安全管理が徹底されていなかった可能性もあると見て、週明けにも捜査本部を設置して調べる方針。
(1月14日7時2分 毎日新聞)
水素ガスが開けようとしていたふたの側にたまり、爆発した可能性が高いことが、捜査関係者などへの取材で分かった。
爆風はこの方向へ集中し、反対側にはほとんど被害がないという。
同工場によると、現場では午前中に熱交換器の片側のふたを外し、火花などが入らないように開口部をビニール製防炎シートで覆った。
午後、反対側のふたを外そうとした数秒後に爆発が起きた。
捜査関係者によると、ふたは約10m吹き飛んだが、防炎シートは、熱交換器のすぐ近くに落ちていたという。
また、死傷者は爆発のあった側だけに集中していた。
ふたには作業当時、直径約1cmのワイヤが取り付けられ、クレーン車のアームにつながっていたが、ワイヤは引きちぎられていた。
捜査関係者は、片側にたまった水素ガスが化合物を火種に爆発、一方向に爆風が噴出したのではないかとみている
2014年1月10日1時52分に毎日新聞から事故の第1報が、下記趣旨でネット配信されていた。
9日午後2時5分ごろ、四日市市の石油化学製造「三菱マテリアル」四日市工場で爆発があった。
同社社員ら男性作業員5人が死亡。他に男性12人がけがをして、うち1人はやけどなどで重傷。
警察は、業務上過失致死傷容疑で捜査する。
同社は10日から、同工場を全面操業停止にする。
同社などによると、死亡したのは同社社員のTさん(48)、Fさん(34)、Oさん(36)と、協力会社「南部組」(四日市市)の社員のfさん(25)、nさん(42)の計5人。
消防によると、いずれも爆風で即死状態という。重傷は、三菱マテリアル社員のYさん(39)。
消防によると、爆発したのは、円筒形で金属製の熱交換器(直径0.9m、長さ6m、重さ4.3トン)。約300本のチューブが通り、中を通った原料を冷やしたり、温めたりする。
同工場は、水素ガスとトリクロロシランという化合物を混合させ、半導体の材料などにする多結晶シリコンを製造している。
交換器は、昨年11月にメンテナンスのため、プラントから取り外された。
この日、水素精製施設から30m離れた屋外にクレーンを使って運び出され、つった状態で朝から約20人で洗浄作業中だった。
午前中に一方のふた(約250kg)を取り外し、午後からもう一方を取り外すため、24本のボルトを抜き、ふたを外した数秒後に爆発したという。
ふたは約10m飛んだ。
会社関係者によると、水と窒素ガスをチューブ内に注ぎ込み、爆発を防ぐ処置をしながら作業をしていたという。
交換器は1〜2年ごとに、チューブ内に付着する不要な無機化合物を取り除く作業を行っているという。
消防によると、同工場では2012年2月にも装置の洗浄作業中に、排水にたまった内容物とアルカリ水が反応して爆発が起き、洗浄場の排水溝のふたが飛ぶ事故があった。けが人はなかったという。
現場は四日市コンビナート内の臨海部。最も近い民家までは約1km。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140110k0000m040076000c.html
以下、関連情報のポイントのみ、ジャンル分けして紹介する。
なお、プロバイダー字数制限の関係上、URLは主要記事のみ添付する。
[作業内容に関する情報]
(1月10日0時56分 朝日新聞)
熱交換器は、内部に可燃性の不純物「クロロシラン類」が付着するため、昨年11月27日にプラントから取り外し、屋外に移動させてメンテナンスの作業を実施していた。
(1月9日21時30分 朝日新聞)
9日夜、記者会見を開いた猿渡工場長は、「(爆発は)予期しえたもので、十分な対応策をとって洗浄作業を行う工程だった」と説明した。
ふたを外した時に爆発する可能性があるため、窒素を筒の中に流し込むなどして、空気と触れない状態を保ってふたを開けるなどの作業手順が決められていたという。
(1月10日14時00分 毎日新聞)
同社が、爆発した熱交換器のふたを取り外す際の具体的なマニュアルを作らず、内部が安全な状態かどうかの判断を現場作業員の感触などに委ねていたことが分かった。
工場幹部も不備を認め、「誰もが分かる基準が必要だったと反省している」と話している。
事故は、円筒形の熱交換器のチャンネルカバーと呼ばれるふた部分を取り外す作業の最中に起きた。
交換器は内部に約300本のチューブが通され、シリコン製造の過程で主原料の化合物「トリクロロシラン」の残留物が付着する。
トリクロロシランは引火性が高いため、1カ月以上、加湿窒素ガスを器内に注入し、爆発を防ぐ処置をしている。
しかし、その後に器内の状態が安定したかどうかを判断する目安として温度計などの機器は使わず、素手で熱交換器に触り、「冷えていれば取り外しても問題ない」と判断するなど、現場作業員の個人の感覚や経験に頼っていたという。
遠藤副工場長は、「器内の温度計測は技術的に限界があり、加湿窒素ガスを入れ続けた時間と、熱が下がっているかの感触で判断した」と説明した。
「三宅淳巳・横浜国立大学大学院教授(安全工学)の話」
今回のような危険を伴う作業の場合、熱交換器の中の温度、圧力、化学物質の状態をモニタリングしたうえで、ふたを外すなどの工程をマニュアル化するのが一般的だ。素手で交換器に触ることのみで温度を確認するというのは、安全管理のあり方としては考えられない。通常とは異なるメンテナンス作業に対する危険度の認識が十分だったかが、今後の検証のポイントとなる。
http://mainichi.jp/select/news/20140110k0000e040165000c.html
(1月10日23時5分 読売新聞)
同社は10日、爆発した水冷熱交換器を7年10か月洗浄していなかったと明らかにした。
同工場では2010年2月、別の交換器の洗浄の際、化学物質の残留物で作業員がやけどをする事故が起きて以降、洗浄の頻度を増やすことを検討していたという。
工場には熱交換器を洗浄する際のマニュアルはあるが、どの程度の温度まで下がれば安定状態になるのか、窒素をどれくらいの濃度まで注入すれば良いのかといった数値の基準は書かれておらず、作業員の経験則に従って行われていたという。
(1月11日12時8分 msn産経ニュース)
工場側は「使用状況によって熱交換器内部の汚れ具合も違うため、内部の加湿窒素の流れが悪くなったら洗浄していた」としており、洗浄タイミングも経験則で見計らっていたと説明。
遠藤副工場長は10日、「工場全体として、期間をベースに洗浄していくよう考えていかなければいけない」と話した。
熱交換器の洗浄作業をしていた場所の近くに、火花が出る恐れのある発電機が置かれていた。
(1月12日4時0分 毎日新聞)
熱交換器のふたを取り外す際の判断材料とする圧力計の数値について、明確な基準がないことが、同社への取材で分かった。
事故直前の圧力計の数値も記録が残っていないことが判明。
ずさんな安全管理体制での作業だったことが、改めて浮き彫りになった。
同社によると、圧力計は器内部の気圧を示す計器で、ふたの頭頂部に取り付けられている。
同工場は、器内が安全な状態になったかどうかを判断する手段の一つとして圧力計の数値を確認していたとしているが、ふた取り外しの手順書には、作業開始を認める具体的な数値などの基準は記載されていなかった。
また、9日の作業開始時の数値についても、会社側として把握できないでいるという。
同工場では安全確認の際、温度計を使わず、複数の作業員が素手で交換器に触って熱を測り、安全かどうかを判断していたことが既に判明している。
同社の矢尾社長は11日の記者会見で、「私自身、もう少し科学的な方法がなかったかと思う」と、安全管理の不備を認めた。
(1月14日19時1分 NHK津)
この工場ではおととし、別のプラントで設備のメンテナンスを終えた後に発生した水素が爆発して排水溝のふたが吹き飛ぶ事故が起きたほか、4年前にもメンテナンス中に別の設備で火災が起きて作業員1人が首にやけどを負っていたことが分かった。
しかし、2度にわたる事故の後もマニュアルの見直しなど設備本体について爆発や火事の再発を防ぐ具体的な対策は取られなかったという。
最近になって、昔、60代前半で亡くなった知人の死因が胆管がんだったと、遺族の方から聞く機会があった。
知人は数10年、鉛筆に名前などを入れる仕事に自宅で個人事業主として従事しており、遺族の方の話しでは、シンナーみたいなものを使っていたので、最近の報道を知り、それが原因ではなかったかという気がしている由。
ただ、具体的な物質名は知らないとのことで、それ以上の情報は得られなかった。
現在、胆管がんの原因物質として疑われているのは1,2ジクロロプロパンとジクロロメタン。
前者は年間1万トン程度、後者は7万トン程度製造されているらしいので、家内工業的な現場で使われている可能性も十分に考えられる。
原因物質については、専門家の方々が研究を進めているところだが、印刷工場以外、こういった家内工業的現場で胆管がんを発症した人の事例も集めるようにすれば、原因に一歩近づけるかもしれないと感じた次第。
2014年1月9日11時38分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前11時20分頃、堺郵便局(大阪府堺市堺区)から、「2階の職員用トイレから卵の腐ったような臭いがする」と消防に通報があった。
消防車約12台が出動し、消防隊員らが調査。ガスなどは検知されなかったが、異臭の前にトイレ清掃員が普段と違う洗剤を使っており、この洗剤を水で流すなどした際に異臭が出ることがわかった。
警察で、関連があるかどうか調べている。
警察などによると、郵便局内に当時、職員や客ら計約140人がいたが、全員避難し、被害はなかった。業務も3時間止まったが、大きな影響はなかったという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140109-OYT1T00385.htm
(ブログ者コメント)
洗剤を使っただけで異臭がでるようでは困る。
こういったケースでよくあるのが、前に使っていた洗剤が排水溝に残っていて、それと反応して・・・ということだが、さて、どうだったのだろうか?
2014年1月8日21時32分と1月9日7時15分にNHK横浜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前8時20分ごろ、川崎市中原区にある武蔵小杉駅のJR南武線と東急東横線を結ぶ連絡通路にある上りのエスカレーターが突然止まった。
警察などが監視カメラの映像を調べたところ、停止後にステップの部分が後ろに数mほど動き、中ほどから下にいた人たちが折り重なるように次々と後ろに倒れたという。
当時、エスカレーターにはおよそ40人が乗っていたが、この事故で22歳から82歳の男女10人が足や頭などにけがをし、このうち39歳の会社員の男性が足の骨を折る大けがをした。
警察によると、エスカレーターに4つある非常停止ボタンが押されたり、すき間に物がはさまったりしたことは確認されておらず、安全装置が適切に作動すればそのまま止まるはずのステップが反対の下りの方向に動いて事故が起きていることから、警察は機械のトラブルや誤作動がなかったか、詳しく調べることにしている。
一方、このエスカレーターを管理している川崎市は、会見で事故のいきさつを説明した上で「ご迷惑をおかけしました。被害者におわびします」と陳謝した。
川崎市によると、このエスカレーターは平成8年に設置され、市が月に2回、専門業者に委託している点検では、これまでトラブルの報告はなく、前回、先月20日の点検でも異常はなかったという。
川崎市によると、武蔵小杉駅を含めて市内の鉄道の駅には今回事故があったエスカレーターと同じメーカーで同じ時期に設置されたものがほかに5つあるということで、市では事故原因が解明されるまでいずれも使用を中止するとしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056698631.html?t=1389224011926
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056698781.html?t=1389223922408
また、1月11日17時14分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
発生の5日前にもこのエスカレーターが緊急停止していたことが11日、市への取材で分かった。
市によると、3日午前5時55分ごろ、試運転を始めた直後に緊急停止。
駅の始業は午前6時で、利用客はいなかった。
駆動チェーンにほこりなどが付着した振動で安全スイッチが作動したとみられる。
点検作業後、午前9時10分ごろ運転を始めたという。
国交省の調査で、8日の事故ではエスカレーターを動かす駆動チェーンが切れ、逆走を防ぐ安全装置も働いていなかったことが判明しているが、市は「因果関係は不明」としている。
市は8日の会見で、12月20日に行った定期点検で異常はなく、それ以降のトラブルについては調査中としていた。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140111/crm14011117150010-n1.htm
(2015年2月14日 修正1 ;追記)
2015年2月10日付で読売新聞から、不具合を把握しながら漫然と放置したなどとして関係者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月9日20時21分に毎日新聞から、2月9日15時54分にTBSからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は9日、保守点検会社「三菱電機ビルテクノサービス」(東京)の元川崎営業所長ら男性社員5人(24~59歳)を、業務上過失傷害容疑で書類送検した。
発表によると、5人はエスカレーターの点検作業などで不具合を把握しながら漫然と放置するなどした過失により、昨年1月8日朝、金属疲労による駆動チェーンの切断と安全装置の不作動による事故を起こし、利用者5人に重傷、6人に軽傷を負わせた疑い。
県警幹部の説明では、同社は月2回の定期点検と年1回の定期検査を請け負っていた。
5人のうち、川崎営業所の当時の係長(59)が2013年3月の定期検査で駆動チェーンの緩みに気づき、当時の所長(52)に報告したが、2人とも対処しなかった。
事故5日前の昨年1月3日早朝には、安全装置の作動でエスカレーターが停止したのに、別の社員(24)らが同10日の定期点検で対処すれば良いと判断し、チェーンが緩むと接触するよう設置されていたセンサーの位置をずらし、安全装置が作動しないよう細工して運行を続けたという。
調べに対し、安全装置の感度を下げて運行を続けた社員は、「チェーンが切れたことは今までなく、安易に考えてしまった」、「チェーンは太く、まさか切れるとは思わなかった」と供述、5人とも容疑を認めているという。
県警は書類送検にあたり、5人の起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/kanagawa/news/20150209-OYTNT50435.html
http://mainichi.jp/select/news/20150210k0000m050077000c.html
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2415265.html
2014年1月9日付で朝日新聞長崎版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前10時ごろ、諫早市の非鉄金属卸会社「Y金属商事」の資材置き場で、従業員の男性(52)が横転したアルミ缶の塊り(約1トン)とコンテナ車の荷台に挟まれ、その後、死亡した。死因は胸部圧迫による窒息死。
男性が荷台で作業中、フォークリフトで運ばれてきた積荷の缶の塊りが倒れたという。
(2014年1月23日 修正1 ;追記)
2014年1月8日付の長崎新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
コンテナ車に積み込む作業の補助をしていた社員の男性(52)が、コンテナ内で荷崩れした約1トンの積荷と壁に挟まれた。
男性は意識不明の状態で病院に搬送された。
(2014年10月12日 修正2 ;追記)
2014年10月10日18時41分にNHK長崎から、同僚がフォークリフトを無免許で運転していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
諫早労基署は、当時一緒に作業していた41歳の男性社員が運転免許を持たずにフォークリフトを操作してアルミの塊をコンテナに移動させていたとして、10日、労安法違反の疑いで書類送検した。
また、この社員が所属していたY金属商事についても監督責任を怠ったとして、労安法違反の疑いで書類送検した。
同署によると、最大荷重が1トン以上のフォークリフトを運転する時には免許が必要で、事故当時、社員が運転していたフォークリフトは最大荷重が2.15トンだったという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035306881.html?t=1412974516651
2014年1月5日12時20分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ジェットコースターなど遊園地の大型遊具やエレベーターなどで発生した重大事故で、製造者などに対して国が強制調査を実施できるよう、国土交通省が建築基準法の改正に乗り出す方針を固めた。
調査に対する虚偽回答などには罰則も新設する。
過去の重大事故では、警察などの捜査と並行して自治体主体で調査が進められていたが、法改正後は、国が調査を主導。再発防止策を早急にまとめることができるようになる。
国交省は改正案を次の通常国会に提出する見通しで、来年度中の改正を目指す。
重大事故の調査について、現行の建築基準法では、建築設備の製造者は調査権限の対象には含まれておらず、エレベーター事故の場合、事故が起きたエレベーターの製造者に対しては任意の調査に限られている。
遊園地の大型遊具も同様で、製造者など関係者の協力が得にくいことが問題視されてきた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140105-OYT1T00029.htm
(2014年3月8日 修正1 ;追記)
2014年3月7日22時32分にmsn産経ニュースから、建築基準法改正案が閣議決定されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
政府は7日、遊園地のジェットコースターなど大型遊具やエレベーターの事故発生時に、国が施設の所有者や製造者に立ち入り調査できる権限を新設する建築基準法改正案を閣議決定した。
早期の原因究明につなげるのが狙いで、調査を拒んだり、虚偽の報告をしたりした場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金とする罰則を盛り込んだ。今国会での成立を目指す。
現状、事故の立ち入り調査は地方自治体が実施するが、専門の職員不足で十分な調査ができないことがある。
また、国の調査は任意のため、資料の提出などを強制できなかった。
改正案では、同型のエレベーターや遊具の設置状況などの情報を迅速に収集するため、調査対象を施設の所有者だけでなく、建築主、製造者、設計者、工事施工者など幅広く定め、国が工事計画などの書類の提出を求められるようにする。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140307/dst14030722340015-n1.htm
2014年1月5日0時9分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JX日鉱日石エネルギー知多製造所(愛知県知多市)は4日、昨年12月5日から今月3日までに出荷した液化石油ガス(LPG)に規定量の着臭剤が添加されていなかったと発表した。
知多製造所では、ナフサを原料に化学製品を精製する際、LPGを取り分け、関係会社のジャパンガスエナジーに出荷している。
LPGは無臭のため、空気中に漏れたときに気づくように臭いをつけている。
知多製造所によると、昨年12月31日に着臭剤のタンクの在庫量を確認したところ、想定より減っていなかったため添加漏れが分かった。
期間中の出荷量は1000トン近くで、中部地方を中心に出荷したとみられる。
具体的な出荷先や用途は判明していない。
今後は出荷状況を確認し、加臭、回収などで対応する。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014010590000418.html
(ブログ者コメント)
○タンク在庫の減りが少なかったということから推定するに、着臭濃度が低いLPGを出荷し続けたというよりは、ある時期から無着臭のLPGを出荷した・・・そういう可能性のほうが高いような気がする。
○昨年9月、前橋市で着臭不足の都市ガスを供給し続けたトラブルが発生しているが、当該事例は、24時間後に社員が付臭ポンプが停止していることに気付いて発覚した。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3282/
それが今回は、タンク在庫の減り具合が少ないことに1ケ月後に気付いて発覚している。
ポンプとタンクで気付くチャンスは違うだろうが、もう少し前に、気付くチャンスはなかったものだろうか?
(2014年1月22日 修正1 ;追記)
2014年1月15日19時13分にNHK東海NEWS WEBから、2014年1月16日15時48分に読売新聞から、バルブ開閉不具合が原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
設備の一部のバルブの開閉が正確に行われていなかったため、刺激臭が十分につけられていなかったという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140115/4481111.html
着臭剤を流す配管にある弁が半開し、LPGの出荷用配管に正しく流れなかったといい、製造所で半開した原因を調べている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140116-OYT1T00519.htm
(2014年4月1日 修正2 ;追記)
2014年2月18日付でJX社HPに、原因と対策が記された最終報告書が、下記趣旨で掲載されていた。(タイトルも若干修正した)
○2月15日に、対象本数4659本をすべて回収した。
○当該着臭剤添加設備において、通常閉止している着臭剤ドラムへの戻り配管の弁が半開状態にあったため、本来であればローリーへ注入されるはずの着臭剤が、圧力の低い着臭剤ドラムへ戻っていた。
○今回のトラブルの原因となった戻り配管の弁を閉止状態で固定し、誤作動が起こらないよう対策を講じた。
さらに、着臭剤の過少添加を防止するため、本年3月を目途として流量計を設置し、より厳重に添加量の管理を実施する。
出典URL
http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2013/20140218_01_0944355.html
2014年1月6日付で朝日新聞群馬全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前9時半ごろ、榛東村の榛名モータースポーツランドで、ゴーカートを点検整備していた自営業の男性(58)が全身熱傷の重傷を負った。
警察によると、男性らが所有するゴーカートの燃料タンクの詰りを取る際、タンクの角が裂けてガソリンが噴き出し、ズボンに引火した。
近くに石油ストーブがあったといい、警察は出火の原因を調べている。
(2014年1月23日 修正1 ;追記)
2014年1月6日付の上毛新聞紙面に、上記とは異なる下記趣旨の記事が掲載されていた。よってタイトルも微修正した。
警察によると、作業中に部品が破損。燃料が男性のズボンにかかり、何らかの原因で引火したとみられる。
2014年1月5日22時33分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前3時40分ごろ、神戸市兵庫区西橘通2の風俗店「ていくぷらいど学園」で爆発があり、火が建物に燃え移った。
警察などによると、20~40代の男性店員4人がやけどを負い、うち男性2人が重傷。いずれも意識はあるという。女性店員(20)も煙を吸い病院に運ばれたが、けがはなかった。
警察によると、店舗のあるビルは地上6階、地下1階建て。火は地下1階と地上1階の約40m2を焼き、約2時間後に消し止められた。
当時は閉店後で、男性店員2人が地下で使用済みの部屋用消臭スプレーのガスを抜く作業中、喫煙のためライターの火を付けたという。
現場はJR神戸駅の北西約700mで、福原柳筋に近い歓楽街の一角。
ビルの周辺には、爆発で飛び散ったガラス片が散乱。近くのバーの男性店主(33)は「ドーンという大きな音がして店が揺れた。車が衝突したのかと思って飛び出したら、ガス臭かった」と興奮した様子。
約50m東の自宅にいた男性(56)は「2階から見ると煙が上がり、『熱い、熱い』と叫ぶ男性の声が聞こえた」と話した。
また、消防車の音を聞き駆け付けた男性(30)は「下着姿の男性が毛布をかぶって店から出てきた。右脚にやけどをしているように見えた」と話した。
出典URL
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201401/0006615595.shtml
また、2014年1月6日6時58分に神戸新聞から、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
神戸市兵庫区の風俗店で5日未明に起きた火災は、使用済み消臭スプレーのガス抜き中、ライターの火が引火したことが原因とみられる。
神戸市消防局は「安全に扱わなければ、静電気程度でも引火する」と危険性を指摘し、適切な処分を呼び掛けている。
同消防局司令課によると、消臭スプレーや制汗スプレー、カセットコンロのガスボンベの多くは、可燃性の液化石油ガス(LPG)を含んでいる。
カセットコンロのボンベに対する危険性は広く認識されるようになった一方、スプレー類の危険性は忘れられがちだという。
同課の担当者は「正しい方法で処分すれば危険ではない」とし、安全な処分方法として、
○ガスを使い切る
○ガス抜きは専用の器具を使って屋外で
○処理に困った時はメーカーや販売元に対応を依頼する
と助言している。
出典URL
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201401/0006617103.shtml
2014年1月4日18時1分にNHK宇都宮から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前6時半ごろ、下野市文教1丁目にあるK自動車石橋営業所の敷地内で、バスの準備をしていた運転手の男性(64)が車庫に停車していたバスが無人で動きだしたことに気づき、とっさに手で止めようとして、そのまま別のバスとの間に挟まれた。
男性は右腕や足の骨などを折る大けがをしたが、命に別状はないという。
警察によると、車庫に止めてあったバスは、出発前に車内を暖めるためエンジンをかけて暖機運転をしていたが、サイドブレーキはかかっていなかったという。
バスの止まっていた車庫は営業所内の傾斜の上の方にあり、警察は、サイドブレーキをかけていなかったバスがそのまま動きだしたと見て、男性から話を聞くなどして当時の状況を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/1094258231.html?t=1388875730927
1月4日17時42分に下野新聞からは、若干異なる表現の下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、男性は路線バスを暖機運転中、一旦降車したが、直後に運転するバスが自然発進したことに気付き、発進したバスの前方で押さえようとしたが、同じく暖機運転中の路線バスとの間に挟まれたという。
出典URL
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/accident/news/20140104/1464965
2014年1月3日10時40分にmsn産経ニュースwestから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前0時35分ごろ、大阪市淀川区加島の市営加島南第2住宅の一室で、カセットコンロのガスボンベが爆発。爆風で窓ガラスが割れ、ドアが壊れた。
住人の女子高校生(17)と母親(39)ら3人が腕や顔などをやけどし、病院に搬送されたが、軽傷という。
警察によると、カセットコンロは台所のガスコンロの上に置かれていた。
当時、女子高校生がガスコンロのグリルで焼き鳥を調理しており、警察はカセットコンロに取り付けられたボンベが加熱されて爆発したとみている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140103/waf14010310420002-n1.htm
(ブログ者コメント)
グリル排ガスの出口にカセットコンロを置いていたのだろうか?
それとも、グリルからの輻射熱が原因だったのだろうか?
前者だったような気がするが・・・・。
2014年1月1日20時47分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後2時10分ごろ、天草市有明町大浦にある、あさり貝の畜養場で、貝を収穫する機械を操作していた近くに住む男性(66歳)が、収穫した貝を機械の後方にある荷台に運ぶベルトコンベヤーの部分に挟まれたと、消防に通報があった。
男性は、下半身に大けがをして病院に搬送されたが、およそ2時間後に死亡した。
警察によると、男性は、1日昼過ぎから、ほかの作業員4人と一緒に、あさり貝の収穫作業を手伝っていて、機械を運転する役割をしていたという。
警察は、現場にいた作業員に話を聞くなどして、原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/5004228051.html?t=1388615240303


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。