2019年2月26日11時55分に産経新聞から、下記趣旨の記事が現場の写真付きでネット配信されていた。
自転車の男性を転倒させ重傷を負わせて逃げたとして、大阪府警曽根崎署が大阪市北区の派遣社員の男(32)について、起訴を求める「厳重処分」の意見を付け、重過失傷害容疑などで書類送検したことが26日、捜査関係者への取材で分かった。
男も自転車を運転中で、男性とぶつかりそうになったが接触はしておらず、同容疑での立件は異例。
男性は事故のショックで当時の記憶がなく、当初は自己転倒とみられたが、同署は防犯カメラの映像などから、男の悪質な運転が事故を招いたと結論付けた。
同署によると、事故が起きたのは同区浮田(うきた)の片側2車線の直線道路。
昨年11月12日午前7時50分ごろ、転倒している自転車の男性(40)を通行人の女性が見つけ、119番した。
病院に搬送された男性は一命を取り留めたが、頭蓋骨骨折などの重傷。
その上、事故当時の状況を覚えていなかった。
自転車にも車両と接触した痕跡はなく、当初は自己転倒との見方が強かった。
ただ、負傷程度が大きいことなどから、同署がほかの可能性も視野に周辺の防犯カメラを調べた結果、もう1台、スポーツタイプの自転車が走行していたことが判明。
さらに、男性の転倒から数分後、同じ自転車が現場まで様子を見に戻っていたことも分かった。
同署は近くに住む運転者の男を割り出し、事情聴取。
男は「ぶつかりそうになり、相手がこけた。文句を言われるのが嫌で逃げた」と供述した。
同署は、男性が車道の左端を走行していたところ、歩道を対向してきた男が植え込みの陰から車道に飛び出してきたと判断
十分な安全確認をしなかったなどとして昨年12月、重過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)容疑で男を逮捕。
その後釈放し、任意で捜査を続け、今月25日に送検した。
出典
『接触していない事故で異例の立件 大阪府警』
https://www.sankei.com/affairs/news/190226/afr1902260010-n1.html
2月26日12時31分に産経新聞からも、同趣旨の記事が解説図付きでネット配信されていた。
相手と接触していなくても、危険な運転で事故を誘発すれば刑事責任を問える-。
大阪府警の判断は、悪質な自転車運転が絶えない現状に警鐘を鳴らしたといえる。
専門家からも、「利用者は、自転車にも危険性があると認識し、ルールを知ってマナーを向上させる必要がある」との声が上がる。
非接触の事故で自転車の運転者が刑事責任を問われたケースは全国でもほとんどないが、大阪では過去に重大事故が起きている。
平成23年5月、大阪市浪速区の国道でタンクローリーが歩道に突っ込み、男性2人が死亡した。
捜査の結果、タンクローリーは前方に割り込んできたワゴン車を避けようと、急ハンドルを切っていたことが判明。
さらにワゴン車は、信号のない場所を横切ろうとした自転車を避けていたことが明らかになった。
府警は、自動車運転過失傷害(後に同致死に切り替え)容疑で車2台の運転手を逮捕するとともに、事故を誘発したとして、当時60歳だった自転車の男を重過失致死容疑で逮捕。
運転手2人が不起訴となる一方、自転車の男は起訴され、有罪判決を受けた。
交通問題に詳しい谷清司弁護士(大阪弁護士会)は、「直接の接触がなくても、無謀で不注意な運転と死亡や負傷との因果関係があれば、刑事責任を問われる可能性は十分ある」と指摘。
「自分が事故に関係している可能性があれば、通報したり、その場に残って対応したりすべきだ」と話す。
警察庁によると、ここ10年間は毎年、自転車とぶつかって数人の歩行者や自転車利用者が犠牲となっている。
スマートフォンを操作しながらの運転など、危険な行為も目立つ。
谷弁護士は、「自転車も車両で、人を傷つける危険は十分ある。軽はずみでマナーの悪い運転が被害者に重傷を負わせることを認識し、ルールやマナーを学ぶ必要がある」としている。
出典
『「自転車にも危険性」マナー向上が課題』
https://www.sankei.com/affairs/news/190226/afr1902260014-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。