2019年2月26日14時59分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、検査状況の写真付きでネット配信されていた。
現在営業する日本の遊園地で最も古い歴史を持ち、京阪電鉄(大阪市中央区)が実質的に直営する「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)。
そのジェットコースターの定期検査を、30年以上にわたり、鉄道技術者が担っている。
遊具メーカーに任せる運営会社が多い中、乗客の命を守る職人技を来園者の安心感につなげている。
車両基地でチェックする取り組みは、次代に引き継がれようとしている。
ひらパーの愛称で親しまれ、京阪電鉄の100%子会社の京阪レジャーサービスが運営。
1912年に開園し、88年から、遊園地の約6km南にある京阪電鉄寝屋川車庫(同府寝屋川市)で、ジェットコースターの一種「レッドファルコン」を年1回運んで定期検査するようになった。
現在は5機種を車庫で毎年検査。
法令上は3年に1回と定められている、スピードの出ないトロッコ型コースター「ころっとろっこ」も、毎年の検査対象だ。
巨大クレーンのほか、目に見えないほど小さな車軸の亀裂を調べる専用の機器などを使い、技術者らが鉄道車両と同じように、遊具の車輪や台車を入念にチェック。
自社の施設なのでコストを抑えられるほか、部品を車庫で作ったり、メーカーが推奨する時期より早く部品を取り換えたりできるメリットもある。
「この乗りもん、大丈夫なんか」。
エキスポランド(大阪府吹田市、09年閉園)の絶叫マシンで07年に死亡事故が起きて間もない頃、レジャーサービス社員の岩城さん(男性、40歳)は来園者からこう声を掛けられ、鉄道の車庫で入念に調べていることを伝えたという。
自身も車庫で技術者とともに検査にあたり、「お客さんの笑顔をなくさないようにしたい」と話す。
整備不良などによる事故は起きておらず、車庫で遊具の作業責任者を務める京阪電鉄社員の小邨(こむら)さん(男性、52歳)は、「ここでは、お客さんの顔は見えないが、電車に携わるプロとして、これからも見落としがないよう頑張りたい」と語る。
【ユニークなアイデアで奮闘続ける「ひらパー」】
鉄道会社が遊園地の遊具を定期検査しているケースは珍しい。
西武鉄道の沿線にあり、西武グループの企業が運営する「としまえん」(東京都練馬区)や「西武園ゆうえんち」(埼玉県所沢市)も、かつては所沢車両工場(同市)で検査していたが、2000年の工場閉鎖後は遊具メーカーに任せているという。
私鉄各社は旅客獲得につなげようと、沿線に遊園地をオープンしてきた。
しかし、少子化や娯楽の多様化を背景に苦戦を強いられ、関西では01年開園のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)が人気を集め、00年代に閉園が相次いだ。
そうした中、ひらパーは、枚方市出身でアイドルグループⅤ6メンバーの岡田准一さんによるコミカルなCMなど、ユニークなアイデアで奮闘を続けている。
出典
『「ひらパー」コースター 安全第一、鉄道技術者が整備30年超』
https://mainichi.jp/articles/20190226/k00/00m/040/066000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。