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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2022913431分にYAHOOニュース(東洋経済)から、下記趣旨の記事(鉄道ジャーナリストの寄稿文)がネット配信されていた。

822日、名古屋で大変痛ましい事故が発生した。

名古屋空港に向かう高速バスが何らかの原因により分離帯に衝突、横転し出火。

運転手と旅客とみられる2人が死亡し、そのほかにも乗客7人が負傷したという事故である。

私はかねて、鉄道車両での横転時における避難通路の確保の必要性を何度も文章で訴えてきた。

しかしながら、事業者や製造会社、官庁の方々にとって、ほとんど発生することのない事象への対応は、費用的見地や構造上の煩雑さからか、過剰装備と思われているようである。

私が提案している案件とは、実に簡単なものである。

車両の天井に、避難用のハッチを設定するということだ。

 

【側面の非常口は脱出経路にならない】

バスの場合、非常口は乗車定員30人以上の車両に設置することが定められていて、非常口の位置は後面、もしくは右後方側面である。

その理由を国土交通省に問い合わせると、「通常の扉(左側)が何らかの障害により使用できない場合を考慮して、逆側(右側)に設置されたのではないか。通常の扉も使用できれば、両側からスピーディーに避難が可能ではと考えられる」とのことであった。

また、補助席のあるバス車両については、「有事の際に非常口までたどり着くのは困難なために、乗車定員11人以上の車両は、窓からの脱出も可能となるように、窓が開く大きさを幅500mm×高さ300mm以上と定められている」そうだ。

筆者が思うには、リアエンジンの大型バスにいたっては、その構造上、ほぼ100%のバスが右側に非常用のドアを擁する。

したがって、横転した場合は、上方にしか避難経路が確立しない。

バスが横転した場合、側面に窓やドアを設置している車両では、窓やドアのある面は天井または床面になる。

通常の大型バスは約2.5mの幅がある。

横転した場合、この2.5mが天井高になる。

窓から脱出する場合、高さ2.5mの天井からの脱出となる。

若者や中高年ならば、座席などに足を掛けつつ、上方の窓やドアから避難することも可能であろう。

しかし、この人口の約30%が65歳以上の方となっている高齢化時代において、こうした人々が思うような足場もない中、とても2.5m上方へ移動できるとは、あまり思えない。

それでなくとも、公共交通機関は、高齢者やお身体の不自由な方、小さな子供など、不特定多数の乗客を抱えている以上、弱者目線での対応は必要不可欠だ。

今回は前面の割れたフロントガラスから脱出ができたようだが、車両用のガラスは案外硬いので、人力で割るのも大変である。

しかもフロントガラスは樹脂膜が入っていたりするので、割れても崩れない場合もある。

話を元に戻そう。

私が提案しているのは、「天井部分への脱出用ハッチの設置」である。

天井の中心部に80cm四方のハッチを設ければ、幅2.5m3mほどのバスなどの車両が横転した場合でも、ハッチの縁が85110cmほどの高さになり、万が一の際は高齢者でも小学生でも、手が届くはずである。

 

【欧米の連節バスではすでに設置例も】

また、一辺が80cmもあれば、体格の良い方でも比較的楽に通過できるように思う。

ちなみに、この天井部分のハッチであるが、欧米の連節バスなどではすでに例がある。

だが、まだまだ見聞の至らない私は、日本で製造された国内向けの車両では見かけた記憶がない。

国内を走る一部の連節バスには避難用ハッチが設置されている。

これらはもともと欧米設計の車両であるため、「あって当たり前」なのである。

欧米では、この避難用ハッチを専門に製造している会社もある。

その気になれば国産車でも装備できるのではないか。

某バス車両・製造会社の担当者によれば、「国が指定した保安基準で製造している。欧州のメーカーは、確かに天井に非常口があるが、それもその国の基準である」との回答であった。

では、なぜ、日本では天井の非常口について設置の必要性がないと考えられているのか。

この理由について国交省に確認したところ、「天井への非常口の議論は昔からされている」という。

ただ、「今までの事故のケースの中で天井から救出されるという例があまりにも少なかったために、天井の非常口は必要ないという決断がされていると思う」とのことであった。

しかし、「名古屋で事故が起きたため、今後設置する可能性も考えられる」という。

また、「非常口を天井につけるか、または、わかりやすい場所に、簡単にガラスを割れるようなものを備え付けることも、ひとつの手として考えられる。今後、事故の調査が終わってから、どうしていくのかを検討したい」と話してくれた。

事業者・製造者・関係官吏の方には今一度、よくお考えいただきたいと願ってやまない。

渡部 史絵 :鉄道ジャーナリスト

https://news.yahoo.co.jp/articles/5fa8793a32e560862678087fabe5351a49d5204a?page=1

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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