2023年8月2日22時35分に長野放送から下記趣旨の記事が、車輪脱輪状態図など複数枚の解説写真付きでネット配信されていた。
利用者に大きな影響が出た、しなの鉄道の脱線事故です。
しなの鉄道は2日、会見を開き、「木製の枕木の老朽化でレールの幅が広がったことが事故の原因とみられる」と発表しました。
来年度末までに一部をコンクリート製の枕木に変更するなどの対応をするということです。
6月12日午前8時45分ごろ、しなの鉄道の上田駅構内で回送列車が脱線しました。
4両編成の車両のうち3両が脱線しましたが、けが人はいませんでした。
車両の撤去作業や安全確認のため、一部区間は3日間運休が続き、およそ2万3000人に影響が出ました。
原因は…。
事故からおよそ2カ月。
2日、しなの鉄道が会見を開きました。
しなの鉄道・土屋社長:
「木(製)枕木の老朽化による軌間拡大が原因とみられる」
事故現場の木製の枕木は、およそ30年間使われていました。
回送列車は、踏切のカーブを超えた所で脱線したとみられます。
カーブでは一方向に力が加わります。
木製の枕木が老朽化していたためレールを固定するクギが倒れ、幅が広がり脱線したということです。
しなの鉄道によりますと、年1回、枕木の点検をしていましたが、異常は見つからなかったということです。
しなの鉄道・北原運輸担当部長:
「外見上ではわからなかった。
表面上はいいけど、中が腐っていて、くぎがしっかり効いていない。
力が弱くなっているのが分かりづらかった」
事故を受け、木製の枕木は、曲線部分はすべてコンクリート製に。
直線部分は3本に1本をコンクリート製に、2024年度末までに変更するということです。
しなの鉄道によりますと、およそ30万本ある枕木の1割が木製ですが、「本線」は既に全てがコンクリート製だということです。
しなの鉄道・土屋社長:
「本線は安全、社員一同安全運行を心がける。お客さまには安心して利用いただきたい」
https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/?cid=15086
8月2日18時35分にTBS NEWS(信越放送)からは、脱線したのは本線と車庫をつなぐ線路で、枕木の内部が腐食していたこと、また現場がカーブだったことからレールが外側にずれたことが原因など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
現場は、上田駅のホームから100メートルほど離れた、本線と車庫をつなぐ電留線(でんりゅうせん)と呼ばれる線路です。
列車は車庫に引き揚げる途中で、乗客はおらず、乗員にけがはありませんでした。
しなの鉄道によりますと、緩いカーブに設置された木製のマクラギの内部が腐食。
その結果、釘で固定されたレールが列車の荷重で外側にずれ、レールの間隔が広がったことで脱線したということです。
事故の後、車体のつり上げ作業など撤去に時間がかかり、運転を再開したのは3日後。
その間、田中駅と戸倉駅の間で運休し、バスによる代替輸送が行われるなど、2万3千人余りに影響が出ました。
・・・
しなの鉄道は、2024年度末までに曲線部分の木製マクラギは全てを、直線部分でも3本に1本をコンクリート製に取り換えるとしています。
交換の対象はおよそ6000本で、費用は2億円程度かかると見込んでいます。
しなの鉄道は、2022年度まで3期連続の赤字で、再発防止策の実施に行政の支援を求めていく考えを示しました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/sbc/640023?display=1
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。