2023年8月3日18時15分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
盗塁で男子児童が滑り込んだ先にあったのは「釘」。
公園を管理する愛知県西尾市によりますと、事故は今年4月に地元子ども会のソフトボールの練習中に起きました。
小学4年の男子児童が2塁ベースへ滑り込んだところ、地面から突き出ていた釘が左ひざに刺さり、10針を縫う大けがをしました。
なぜ、こんなところに釘があったのでしょうか。
担当者に話を聞くと…。
西尾市スポーツ振興課 神谷さん:
「この辺りだと思われます」
Q.どこに2塁を置いたら良いか分かりづらいですね?
神谷さん:
「それで、利用する方が次に使う時に使いやすいよう、釘の先にひもを付けて釘を埋め込んで、ひもだけを上に出すという方法で目印にしていたと思われます」
ベースは取り外し可能で、利用者が固定して使うのだといいます。
Q.釘を使うルールはどうだった?
神谷さん:
「基本的には、グラウンドも他の施設も原状に戻すよう使って下さい。
何か刺しこんだら抜いてもらうのが基本です」
市の調査によりますと、2塁ベース付近から5本の釘が、他の場所からも14本の釘が見つかっています。
大きさや長さは様々ですが、ほとんどが腐食し、目印として使われていたとみられるひもが付いていました。
神谷さん:
「(選手の)年代によって塁間(の距離)が違うと思いますので、あちこちに埋めてしまった可能性はありますね」
今回の事件について、市は管理責任があると判断。
治療費などを賠償する方針です。
また、施設の利用者に対して注意喚起のチラシを配布しています。
神谷さん:
「使った後は元の通りに戻してほしい。
何かおかしいところを見つけたら、早めに市役所に連絡いただければ」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000310086.html
8月4日22時16分にYAHOOニュース(東海テレビ)からは、事例の横展開対応で市が調査した別の公園グラウンドでも98本のクギが見つかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知県西尾市の公園で、地面から突き出たクギで小学4年生の男子児童が大けがをした事故を受け、市内の別の公園で4日、点検が行われ、98本のクギが見つかりました。
【動画で見る】10歳男の子が公園のクギで大ケガ…別の公園でも地面から98本見つかる 市「打ち込んだ場合は必ず抜いて」
(リポート) :
「西尾市内の公園です。男子児童がクギで大けがをした事故を受け、市の職員が点検作業を行っています」
2023年4月、愛知県西尾市の公園で、地面から突き出たクギで男子児童(10)が大ケガした事故を受け、市は4日、管理する横須賀公園で金属探知機による点検を行いました。
4日は2時間ほどの点検で98本のクギが見つかり、取り除きました。
クギは利用者がベースを置く目印として打ち込んだ後、取り除かれずに残っていたものとみられ、市は23年度のうちに、管理する21の施設で順次点検を行う予定です。
市は公園を利用する人に対し、「クギを打ち込んだ場合は必ず抜いてほしい」と呼びかけています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4eda2ed54bdaf6ebde3d3d40c5809bd05772e420
8月9日19時19分にYAHOOニュース(メーテレ)からは、8月8日付で県は小中高の運動場や公園グラウンドを点検するよう関係各所に通知・依頼したなど下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、県教育委員会は、県内の学校の運動場などにくぎやガラスなどの危険物がないか点検するとともに、あった際には取り除くよう、8日付けで学校長などに通知しました。
点検の対象は、名古屋市を除く公立と私立の小・中・高校の運動場など、1266カ所です。
また県は、市町村が管理する公園のグラウンドについても危険物が無いか点検し、あった場合は撤去するよう、各市町村長あてに依頼しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fc074cc245bd365cb237f80a16729c5062f9513
(ブログ者コメント)
奇しくも同じ今年4月、杉並区の小学校校庭でも同様な事故が起きており、文科省は当該事例の横展開対応として、全国の関係機関に安全点検の確実な実施を通知した。
(本ブログでも紹介スミ)
事務連絡
令和5年5月12日
各都道府県・指定都市教育委員会学校安全主管課
各都道府県私立学校主管課 御中
附属学校を置く各国立大学法人担当課
文部科学省総合教育政策局
男女共同参画共生社会学習・安全課
校庭等における危険物の確認・除去等について
このたび、体育の授業中に転倒した児童が、校庭に放置された釘で裂傷を負うという事故が発生しました。
学校において児童生徒等が安心して活動するためには、校庭も含めた安全管理が適切に行われることが重要です。
文部科学省で作成している「学校安全資料(「生きる力」をはぐくむ学校での安全教育)」においても、下記のとおり、校庭等における安全管理の項目を示しているところです。
ついては、各学校において校舎等の外も含めた安全点検が確実になされるよう、よろしくお取り計らいいただきますようお願いします
https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/1417343_00010.htm
しかし学校以外、今回のような公園グラウンドは、文科省の管轄外につき、注意喚起?の対象外だった。
また文科省の通知が「点検せよ」という文面でなかったためか、愛知県は、自分のところで事故が起きるまでは、なんらアクションを起こしていなかった模様。
文科省が「点検せよ」という文面にしなかったのは、現状の安全資料に安全管理項目として記載されているので、資料通りにしてくださいと通知するのとどめたということだろうか?
1つの事例を、どこまで範囲を拡げて横展開対応すべきか?
あるいは、他所の事例を、どこまで自所に置き換えて対応するか?
こういった点が事例の横展開対応として一番悩ましいところだとは、これまで何回も述べてきたとおりだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。