(1/2から続く)
8月22日22時11分に毎日新聞からは、40年前から現場に不法投棄していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
M陶料が県の立ち入り検査に対し、「1977年から規格外品を投棄していた」と説明していることが22日、分かった。
県廃棄物対策課によると、同社は第3工場ができた77年から、現場脇の斜面上方に投棄するようになったと説明。
同社幹部は、「敷地内に採石場の跡地があり、(投棄するのに)ちょうどよかった。先々代の時から投棄している。規格外品を少量ずつ置いた」と話したという。
現経営陣が就任した10年前から毎月約3トンを投棄し、製造工程改良で規格外品が以前ほど出なくなった2年前に投棄をやめたとしている。
同社を巡っては、2012年にも、第3工場から漏れ出したシリカ溶液を川に流出させる事故を起こしていた。
当時、県から水質汚濁防止法に基づき厳重注意を受けた。
県環境管理課によると、機械故障が原因で、川は白く濁り、現場からシリカ溶液3トンを回収した。
出典
『瑞浪の土砂崩れ 「40年前から汚泥投棄」会社が県に説明』
https://mainichi.jp/articles/20170823/k00/00m/040/137000c
8月23日21時37分に朝日新聞からは、不法投棄のやや詳しい状況が、下記趣旨でネット配信されていた。
同社は、第3工場の下にあたる中央道脇の斜面に採石場跡を所有。
原料の製造過程で生じる規格外の珪石の粉末や汚泥といった産廃を採石場跡のくぼみに運び込んでいた。
くぼみの規模は、幅19m、奥行き30m、深さ25~30mほど。
運び込んだ産廃の上に土をかぶせるなどしていた。
警察は、採石場跡に運び込んでいた産廃が土砂崩れを引き起こした可能性もあるとして、業務上過失致傷容疑も視野に入れて捜査を進めていく。
出典
『中央道土砂流入、陶磁器原料会社を24日にも家宅捜索』
http://www.asahi.com/articles/ASK8R632FK8ROIPE01Q.html
8月25日19時30分にNHK東海からは、シリカパウダーによるリスクは現状では高くないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
住宅街に流れ出した汚泥の中に、長期間大量に吸い込むとがんになるリスクがある「結晶シリカパウダー」が混じっていることについて、労働衛生学が専門の愛知医科大学医学部の柴田英治教授は、「長期間、大量に吸い込まないと発症はしないので、現状ではリスクは高くない」と話している。
ガンを発症する理由として、「粒子が細かいため、吸い込むと肺の奥まで入り込んでしまい、大量に吸い込むと肺がパウダーに反応して炎症を起こし、それを体が治そうとする過程で発生する」と説明している。
今後の対応について柴田教授は、「通常の生活で過剰に心配する必要はないが、道路などに残っている汚泥の清掃は、洗い流す必要もあるので、行政に依頼しやってもらうべき。また、行政は今後の対策を決めるため、大気中の濃度の測定をしっかりと行う必要がある」と話していた。
出典
『“シリカパウダー”がんリスクは』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170825/6498131.html
(2017年9月18日 修正1 ;追記)
2017年9月15日21時22分に毎日新聞から、斜面に投棄していた規格外窯業原料の全量撤去命令が出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は15日、規格外の窯業原料を道路脇の斜面に投棄していた瑞浪市の窯業原料メーカー「M陶料」に対し、廃棄物処理法に基づき、規格外の窯業原料など全量撤去の措置命令を出した。
県によると、崩落現場には、同社が投棄した窯業原料や土砂が混じった汚泥が推計4175m3にわたって堆積している。
原料には発がんリスクのある結晶「シリカパウダー」が含まれているため、飛散によって生活環境保全上の支障が出る恐れがあるとして、12月23日までの撤去を求めている。
同社は、産業廃棄物の仮置き場への搬出路を約1カ月かけて整備した上で、汚泥の撤去を開始するとしている。
同社の水野会長は、「県の指導に従い、迅速に撤去する」とする一方、規格外の原料について「(投棄でなく)保管していた」と説明しているという。
一方、県は15日までに、シリカパウダーを取り扱う県内の窯業原料製造業者31社、34事業所に立ち入り検査を実施し、M陶料以外の事業所では,シリカパウダーを含む廃棄物が適切に保管されていることを確認した。
ただ、許可のない業者への処理依頼や書類の不備が計8事業所で判明したとして、県は処分を検討している。
出典
『中央道土砂崩れ 窯業原料メーカーに全量撤去命令 岐阜県』
https://mainichi.jp/articles/20170916/k00/00m/040/124000c
(2017年12月25日 修正2 ;追記)
2017年12月22日19時10分にNHK岐阜から、斜面に残っていた廃棄物が撤去されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月22日20時25分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県は22日、斜面に残っていた廃棄物などがすべて撤去されたことを確認した。
県によると、撤去された廃棄物などの量は、県の当初の推定を10%以上、上回る4739m3だったという。
大半は、同社第3工場の駐車場などに袋詰めされた状態で保管されており、県は引き続き、廃棄物などが撤去された後の斜面が崩れないための必要な措置をとるよう、会社側に求めることにしている。
出典
『中央道土砂流入 廃棄物撤去確認』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3083405851.html
『中央道土砂崩れ 投棄の窯業原料の全量撤去が完了』
https://mainichi.jp/articles/20171223/k00/00m/040/070000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。