2014年4月21日12時7分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、4月21日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都北区で3月、住宅など4棟が焼け、火元の住人の女性(86)が死亡する火災があり、通信担当の消防士が現場の住所を間違って伝え、消防隊の放水活動が約3分遅れていたことが21日、東京消防庁への取材で分かった。
同庁は、放水の遅延と死亡との因果関係はないとしている。
同庁によると、火災は3月23日午後1時15分ごろ、北区東十条の民家で発生。
約25m離れた王子消防署の出張所から男性消防士長(57)が現場に行って住所を確認し、出動は本庁が指示する仕組みのため、同署の通信担当の男性消防士(20)に本庁に電話で連絡するように指示した。
ところが、消防士が本庁に間違った番地を伝え、最初に出動した消防隊は、女性宅に最も近い消火栓から約75m離れた別の消火栓を使い、同1時半に放水を開始。
別の隊が同28分から放水していたが、最初の隊が最寄りの消火栓を使用していれば、約3分早く放水を始められたという。
同庁の内部規定では、現場の住所はメモ書きして通信担当者に渡すことになっているが、消防士長は口頭で伝えただけだった。
消防士は住所を復唱したが、消防士長は間違いに気付かなかったという。
同庁は、消防士長らの処分を検討している。
鈴木警防課長は、「都民の信頼を損ない、心からお詫びする。再発防止を徹底する」と話していた。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140421/dst14042112070007-n1.htm
4月21日14時3分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
同庁幹部によると、木造2階建て住宅から煙が出ているのを近隣住民が見つけ、約30m離れた王子消防署東十条出張所に駆け込んだ。
消防士長(57)が現場を確認した上、出張所に戻って部下の消防士(20)に口頭で住所を伝え、本庁への連絡を指示した。
その際、消防士長は住所の枝番を「18」と伝えたつもりだったが、消防士は「8」と聞き違えた。
このため一部の消防車の放水が約5分遅れた。
ただ、現場に迷いなく到着した消防車もおり、全体としての遅れは約3分だったという。
21日午前、同庁で記者会見した新井王子署長は、「現場の住所伝達は紙に書いて行うべきだった」とミスを認める一方、「延焼状況などを検証した結果、女性の死亡との因果関係はないと推定される」と話した
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140421-OYT1T50035.html
(ブログ者コメント)
復唱復命は、言い違え、聞き違えによるトラブルを防止するために行われている安全活動だ。
それは、指示した人と指示を受けた人の双方に対して効果ありとされている。
そういったヒューマンエラー防止策の代表ともいえる安全活動が奏功しなかったとは・・・。
今回の場合、指示した人は、漫然と復唱を聞いていたのだろうか?
もしそうだとすれば、復唱を聞く側の心構えという点で、教訓とすべき事例かもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。